「呼吸器と車椅子」
呼吸器も載せ初乗の車椅子
病院の鏡開の餅抜き椀
呼吸器の管の水抜く寒夜かな
腹話術めくマスクして話す人
日脚伸ぶ尻落ち着かぬ車椅子
呼吸器の気泡ぷくぷく春の水
春風やハンドルの無き車椅子
あおあおと散髪頭梅雨晴間
ふってわく人恋しさや梅雨深し
看護師の声ふいにして昼寝覚
真昼の静寂終戦の日の白球
レントゲンこれも被ばくか晩夏光
法師蝉坂にかかりし車椅子
目薬に口あけており秋うらら
どこまでが空どこまでも秋の蝶
呼吸器のつなぐ命の良夜かな
青空に風の筆なる秋の雲
散紅葉とめどなく散り積もれかし
大空に根を張るごとく冬木立
冬銀河指定難病113
第10回静岡県俳句文学賞に応募して、第3位の評価をいただきました。
素晴らしい快挙です!我がことのように嬉しいです。良かったですね!
返信削除応募の際は作品の印刷、選考結果のお知らせと作品集も送っていただき、ありがとうございました。
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