2022年8月25日木曜日

法師蝉煩悩多き男かな

法師蝉煩悩多き男かな

つくつく法師は鳴いているのはオスだけだとは知りませんでした。
ほうしぜみ ぼんのうおおき おとこかな
季語:法師蝉(ほうしぜみ)
確かにツクツクホーシツクツクホーシと聞こえてくる。うまい名をつけたものである。鳴き声を聞いていると一段と秋が深まり行くようである。蜩よりもこちらが長生き。寒蝉ともいう。

2 件のコメント:

  1. 「煩悩」衆生の心身をわずらわし悩ませる一切の妄念。煩悩を断じた境地が悟りである。(広辞苑)「煩悩」=「本能」?人間が仏に近づこうとする「法師」にとっては「煩悩」は困った存在でしょうね。法師蝉(のオス)が(求愛のために)鳴いている姿を「煩悩多き男かな」と擬人化している。そして自分とも重ね合わせている。今私の耳にも法師蝉の声が聞こえています。その声が哲学的に思える句です。

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    1. 一所懸命に鳴くつくつく法師には雑念はないのだろうと思いました。それは個々の目的であり種としての目的なのだろうと思いました。それに比べると人間は煩悩が多すぎると思いました。

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