2024年2月17日土曜日

春陰や声にならない吾が思い

春陰や声にならない吾が思い

薄曇りの寒くもなく暑くもない一日の心が晴れない時間が刻々と過ぎる。
しゆんいんや こえにならない わがおもい
季語:春陰(しゅんいん)
春の曇りがちな空模様をいう。

2 件のコメント:

  1. 鬱鬱と過ぎて行く春の一日。病室のベッドでずっと過ごしていれば、色々な思いが浮かんで来ることでしょうね。「声にならない」には、実際に声が出せない辛さと、改めて他人に言うべきことではない、あるいは愚痴を聞いてくれる身近なひとがいない、そういう気分が含まれているように思えました。「春陰」の季語が重く全体を覆っているように思いました。

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    1. 他愛のないムダ話はしでもできたら済むことなんでしょうが、それができないことがますます落ち込んできます。同室の患者さんの二人は話し始めると止まらなくなるほどの話し好きで、楽しそうで羨ましくなります。そんな淋しさを俳句にする過程で気持ちが薄れて句に託して晴らします。  

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