2024年9月29日日曜日

秋風や檻のライオンの哀しみ

秋風や檻のライオンの哀しみ

アフリカの大草原から連れてこられたライオンに秋の風が哀しみを誘う。
 あきかぜや おりのらいおんの かなしみ
季語:秋風(あきかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。

2 件のコメント:

  1. 同感です。動物園で珍しい動物を見られるのは貴重な体験ですが、ライオンにとってみれば檻の中で餌を与えられ、本来の生息地とは違う環境で一生を過ごすことは本意ではないでしょう。この句に接して、子供を連れて動物園に行った時とは違う感情が湧きました。人間は自分も含めて身勝手なものです。

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    1. パンダのニュースを見て、動物園の動物たちのことを想いました。狭いところに置かれて与えられるものを食べて寝て起きて、安全ではあるけれど生きている実感、喜びはあるのだろうかと想いました。自分も子供の頃は動物園に連れられて行って楽しんでいたことを思い出して哀しさを観じます。

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