2025年9月18日木曜日

夕暮の耳鳴りと残る蝉の声

夕暮の耳鳴りと残る蝉の声

耳鳴りがしてきた蜩の声のようでしばらく耳鳴りを聴いていた。
 ゆうぐれの みみなりと のこるせみのこえ
季語:残る蝉(のこるせみ)
立秋を過ぎて鳴く蝉のこと。盂蘭盆の頃の蝉の鳴き声にはまだまだ力強いものがある。夕方になると、油蝉などに混じってかなかなやつくつく法師も鳴き始める。秋も深まるにつれて蝉の声も弱弱しくなり、いつの間にか鳴き声もとだえてしまう。

2 件のコメント:

  1. 「耳鳴り」と、立秋を過ぎて鳴く「蝉の声」が、同じように似ていたのですね。「残る蝉の声」「耳鳴り」「夕暮」どれも限りある命を感じさせます。消えない耳鳴りは厄介なものでしょうね。この句は「しばらく耳鳴りを聴いていた」と、余裕を感じました。句にすることで客観的な視点から笑い飛ばそうとしているのか。それが出来る作者の精神は逞しいと思いました。

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    1. 昼間誰かが「まだいろんなセミが鳴いてますよ」と話していたのが頭に残って、夕暮れ近くなって蝉の声が聞こえてきた、部屋の中なのに聞こえるはずのない蝉の声。何だ耳鳴りかと思ったもののなかなかやまない耳鳴り。こいつは蝉なら何蝉だろうと考えているうちにやんでしまいました。

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