2025年12月16日火曜日

長病みを一瞬に透く冬日かな

長病みを一瞬に透く冬日かな

冬の朝真正面から太陽が射し込んで体の底まで目覚めさせてくれます。
ながやみを いっしゅんにすく ふゆひかな
季語:冬日(ふゆひ)
冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。雪の日の多い日本海側と乾燥した日の多い太平洋側とで、はこの季語のもつ印象はおのずと異なろう。

1 件のコメント:

  1. 「透く」が素晴らしいと思いました。「冬日」が体を通り抜ける意味だと思いますが、体が透き通り、光が透けるイメージが湧きました。「長病み」は実経験であり、体や心に溜まった澱が、暖かく神々しい「冬日」によって一瞬に浄化される思いがしたのだと思います。格調高く、素晴らしい句だと思いました。

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