2025年3月14日金曜日

蛇穴を出てて子生れ石の上

蛇穴を出てて子生れ石の上

今日も暖かな日、蛇も冬眠から覚めて子生れ石の上に出ているかも。
 へびあなをいでて こうまれいしのうえ
季語:蛇穴を出づ(へびあなをいづ)
地中で冬眠していた蛇は三月下旬から四月頃、地上に姿をみせる。 東北以北や山地ではそれよりおくれる。一つの穴に多くの蛇が一 塊になっていることもある。啓蟄に関連した題目として使われる 俳味あふれる季語である。

「子生れ石」
静岡県牧之原市にある遠州七不思議、安産や子授け・長寿の御利益があると言われている。
室町時代から続く曹洞宗のお寺、大興寺を開山した大徹和尚は90歳余りまで生き「わしの身代わりとして裏山より石が生まれるであろう。」と言い残して亡くなったとのこと。それ以来、大興寺の住職が亡くなるたびに、岩中からまゆ型の無縫塔(むほうとう)が落ちてくるようになったとか。

2 件のコメント:

  1. 「蛇穴を出てて」の時期となりました。そして我が故郷の「子生まれ石」伝説が合体して、ふるさとを偲ぶ一句となりました。子供の頃は「石が落ちると和尚様が亡くなる」と聞いた気がします。怖い伝説と思っていましたが、今では「安産」「子授け」「長寿」の御利益があるとのこと。物は言い様考え様ですね。

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    1. 暖かさを感じるとウキウキするのは人間ばかりではないようです。冬眠している動物も目覚めてネグラを出てくるようです。歳時記に「蛇穴を出づ」という季語がありました。出てきた蛇の様子を想像したとき、故郷の「子生れ石」の上にいる光景が浮かびました。

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