2025年10月31日金曜日

秋雨の監視カメラに熊の影

秋雨の監視カメラに熊の影

今月になって熊の被害や熊の目撃が急増しました。
あきさめの かんしかめらに くまのかげ
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2025年10月30日木曜日

蓑虫や吾は呼吸器つながる身

蓑虫や吾は呼吸器つながる身

呼吸器に24時間つながったままの私は蓑虫みたいじゃないか!
みのむしや われはこきゅうき つながるみ
季語:蓑虫(みのむし)
ミノガ科のガの幼虫。体から分泌した糸で樹木の枝や葉を綴り、蓑(雨具)のような巣を作ってその中に潜む。枝にぶら下がって揺れる様は寂しげ。鬼の子ともいう。

2025年10月29日水曜日

蜻蛉から蜻蛉にうつる風の色

蜻蛉から蜻蛉にうつる風の色

秋の日射しと少し冷たい風の中に蜻蛉の羽のような光が見えた。
とんぼから とんぼにうつる かぜのいろ
季語:蜻蛉(とんぼ)
鬼やんま、塩辛蜻蛉、蜻蛉釣トンボ目に属する昆虫の総称。あきつ、やんまなどともいう。腹部は細長く円筒状。透明な二対の翅で飛び、大きな複眼を持つ。日本国をさす「あきつしま」は、蜻蛉が尾を咥えあった形に似ているからという故事による。

2025年10月28日火曜日

秋晴や長き廊下の突き当り

秋晴や長き廊下の突き当り

病棟の長い廊下の突き当りの窓から秋晴の遠い空が見える。
あきばれや ながきろうかの つきあたり
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2025年10月27日月曜日

大敗のトラキチたちの夜長かな

大敗のトラキチたちの夜長かな

日本シリーズ第二戦はタイガースが大敗しファンの悔しさは翌日も。
たいはいの とらきちたちの よながかな
季語:夜長(よなが)
秋の夜の長いことをいう。秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。春の「日永」に対応する季語である。

2025年10月26日日曜日

筆柿や通称ちんぽ柿と知る

筆柿や通称ちんぽ柿と知る

産地によって様々な品種の柿があり面白い呼び名があるようです。
ふでがきや つうしょうちんぽがき としる
季語:筆柿(ふでがき)
筆柿とは、 柿の品種。別名、珍宝柿。地域により、ちんぽ柿、兎柿ともいう。形状が筆の穂先に似ているため、筆柿と呼ばれている。(とっても甘い)。一般的な柿よりも少々小振りである。



2025年10月25日土曜日

朝粥にのせ柚子味噌の香のほのか

朝粥にのせ柚子味噌の香のほのか

朝食に出された柚子味噌をのせたお粥の甘くほのかに柚子の香り。
あさがゆにのせ ゆずみそのかの ほのか
季語:柚子味噌(ゆずみそ)
細かく刻んだ柚をすり鉢でよく摺り、味噌やみりん酒などを加え調味したもの。味付けした味噌に柚の皮をすりおろし練り上げる方法もある。いずれにしても、柚の香気を味噌にうつし楽しむ調理法。柚釜は、中身をくり抜いた柚に味噌と果肉、絞り汁を加えたものを詰め火にかけていただく。柚を釜に見立てたもの。

2025年10月24日金曜日

霜降の薄雲晴れぬ一日かな

霜降の薄雲晴れぬ一日かな

秋晴の空はなかなかお目にかかれません。明日天気にな~れ。
そうこうの うすぐもはれぬ ひとひかな
季語:霜降(そうこう)
霜降の節 二十四節気のひとつ(十月二十三日頃)。初めて霜が降る季節、としている。

2025年10月23日木曜日

字余りの調べ整へ鰯雲

字余りの調べ整へ鰯雲

できた俳句の中七が中八なって調べが良くないので中七に直すと整った。
じあまりの しらべととのえ いわしぐも
季語:鰯雲(いわしぐも)
鰯の群れのように空に広がる雲。魚の鱗にも似ていることから、鱗雲ともいう。この雲が見られると鰯の群れがやってくるともいう。

2025年10月22日水曜日

秋時雨軋む車椅子の音

秋時雨軋む車椅子の音

車椅子がガタガタするので車輪周りを修理してもらいましたが治らない。
あきしぐれ きしむ くるまいすのおと
季語:秋時雨(あきしぐれ)
秋も終わりの頃に、降ってはすぐにやむ雨のことで、どこか侘し い感じを残す。『古今集』以来用いられている。時雨は冬。

2025年10月21日火曜日

ストレッチャー風呂場へ急ぐ冬隣

ストレッチャー風呂場へ急ぐ冬隣

急に冷え込んできて部屋から風呂場へ行く廊下が寒い。
すとれっちゃー ふろばへいそぐ ふゆどなり
季語:冬隣(ふゆとなり)
立冬を目前にして、冬がすぐそこまで来ていることを表す。四季それぞれに、「隣」の一字をつけて季題とした。「冬隣」は寒く厳しい季節に向って心構える感じがある。

2025年10月20日月曜日

瓦礫ガザ祈りの絶えぬ夜寒かな

瓦礫ガザ祈りの絶えぬ夜寒かな

停戦協定が結ばれては破られることが繰り返されて瓦礫となったガザ。
がれきがざ いのりのたえぬ よさむかな
季語:夜寒(よさむ) 
夜更けになると感じられる寒さ。日中感じられない寒さも、夜になると冷えて寒さが際立つ。「朝寒」とは異なり、古くから詩歌に詠まれてきた。「寒き夜」、「夜寒き」は冬である。

2025年10月19日日曜日

呼吸器に空の重さよ秋曇

呼吸器に空の重さよ秋曇

何となく雲が垂れ込めた秋の空の重苦しさを感じます。
こきゅうきに そらのおもさよ あきぐもり
季語:秋曇(あきぐもり) 
秋の曇り空のこと。「春に三日の晴れなし」というが、秋の天気も変わりやすく、晴れ日と曇りの日が短い周期で入れ替わる。

2025年10月18日土曜日

バット一閃白球はるか秋の空

バット一閃白球はるか秋の空

リーグ優勝がかかる試合に先発し打てば大ホームランを三本の大谷!
ばっといっせん はっきゅうはるか あきのそら
季語:秋の空(あきのそら)
澄みきった空をいう。秋は雨に見舞われることも多いが、その後、大陸からの移動性高気圧おおわれてからりと晴れあがり、爽やかな空となる。

2025年10月17日金曜日

秋晴の病室の窓ひとつかな

秋晴の病室の窓ひとつかな

爽やかな秋晴の朝なのに病室の窓から眺める小さな秋の空。
あきばれの びょうしつのまど ひとつかな
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2025年10月16日木曜日

小鳥来て病室満ちる光かな

小鳥来て病室満ちる光かな

実習後の四人揃っての挨拶、お疲れ様でした、皆さんは患者の光です。
ことりきて びょうしつみちる ひかりかな
季語:小鳥(ことり) 
秋、日本に渡って来る鳥や、山地から人里に降りてくる小鳥たちのことをいう。鶸・連雀・尉鶲・花鶏など。

2025年10月15日水曜日

涙目のへのへのもへじ秋夕焼

涙目のへのへのもへじ秋夕焼

霞んで乾いた目にさしてもらった目薬が目に染みる。
なみだめの へのへのもへじ あきゆやけ
季語:秋夕焼(あきゆやけ)
ただ「夕焼」と言えば夏の季語である。秋の夕焼は夏の夕焼の強烈な色、暑さとは違い、どこか寂しさを伴なうものである。

2025年10月14日火曜日

節々に毛布の重き骨身かな

節々に毛布の重き骨身かな

布団では重くて毛布をかけていますがそれでも重く感じることが。
ふしぶしに もうふのおもき ほねみかな
季語:毛布(もうふ)
寝具などに用いる厚地の毛織物。ひざ掛けにしたり、掛け布団の下に入れたりして寒さを防ぐ。

2025年10月13日月曜日

鰯雲覆ふや議事堂の空

鰯雲覆ふや議事堂の空

総理大臣の座をめぐって各党の動きが活発になってきました。
いわしぐも おおうや ぎじどうのそら
季語:鰯雲(いわしぐも)
鰯の群れのように空に広がる雲。魚の鱗にも似ていることから、鱗雲ともいう。この雲が見られると鰯の群れがやってくるともいう。

2025年10月12日日曜日

八丈の海は大荒れ野分かな

八丈の海は大荒れ野分かな

台風22号が駆け抜けていった八丈島へ台風23号が向かってくる!
はちじょうの うみはおおあれ のわきかな
季語:野分(のわき) 
野の草を吹き分けて通る秋の強い風のこと。主に台風のもたらす風をさす。地方によっては「やまじ」「おしあな」などと呼ぶところもある。『枕草子』(百八十八段)では「野分のまたの日こそ、いみじうあはれにをかしけれ」とあり、野分の翌日はしみじみとした趣があるとする。

2025年10月11日土曜日

秋雨や薄墨の濃く淡くなり

秋雨や薄墨の濃く淡くなり

朝から曇り空が広がり時折雨が薄墨色に世界を染めてきます。
あきさめや うすずみの こくあわくなり
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2025年10月10日金曜日

野分あと連立くずれたる国よ

野分あと連立くずれたる国よ

長く続いていた連立を解消することとなり政局が慌ただしく。
のわきあと れんりつくずれたる くによ
季語:野分(のわき) 
野の草を吹き分けて通る秋の強い風のこと。主に台風のもたらす風をさす。地方によっては「やまじ」「おしあな」などと呼ぶところもある。『枕草子』(百八十八段)では「野分のまたの日こそ、いみじうあはれにをかしけれ」とあり、野分の翌日はしみじみとした趣があるとする。

2025年10月9日木曜日

かろやかに学生の声小鳥来る

かろやかに学生の声小鳥来る

今年の看護実習が始まり、学生さんの声が軽やかです。
 かろやかに がくせいのこえ ことりくる
季語:小鳥来る(ことりくる)
秋、日本に渡って来る鳥や、山地から人里に降りてくる小鳥たちのことをいう。鶸・連雀・尉鶲・花鶏など。「鶸」は「ひわ」、「連雀」は「れんじゃく」、「尉鶲」は「じょうびたき」、「花鶏」は「あとり」と読みます。これらはすべて「色鳥」や「小鳥」とも呼ばれる秋に渡ってくる美しい小鳥の総称です。

2025年10月8日水曜日

秋めくや薄日あつめて猫の道

秋めくや薄日あつめて猫の道

秋めいて薄日のさす散歩道にはあちらこちらに猫が昼寝している。
 あきめくや うすびあつめて ねこのみち
季語:秋めく(あきめく)
周辺の景色や空気が秋らしくなってくることを言う。目や耳や肌で秋の訪れを感じ取った感慨がこの季語の本意である。

2025年10月7日火曜日

初顔の若き理髪師涼新た

初顔の若き理髪師涼新た

病院に来てくれる床屋さんが変わり今日が初顔合わせです。
 はつがおの わかきりはつし りょうあらた
季語:涼新た(りょうあらた)
秋に入ってから感じる涼しさのこと。「涼し」だけでは、夏の季語となる。夏の暑さの中で感じられる涼しさではなく、「涼しく過ごしやすい季節」になってきたことをいう。

2025年10月6日月曜日

蛍光灯はこうこうと無月なり

蛍光灯はこうこうと無月なり

今夜は十五夜なのに雲に隠れて見えません。蛍光灯が眩しい。
 けいこうとうは こうこうと むげつなり
季語:無月(むげつ)
陰暦八月十五日の名月の夜、空が曇って月が隠れている様子。待ちわびた月が隠れて見えないのは残念だが、かえって風情があるともいえよう。雲の厚さや動きによって雲間より月の光が漏れるのもよい。

2025年10月5日日曜日

名月や玉手箱より立ち昇る

名月や玉手箱より立ち昇る

月の句 5/5
名月は浦島太郎が開けた玉手箱から煙とともに出てきたような。
 めいげつや たまてばこより たちのぼる
季語:名月(めいげつ)
旧暦八月十五日の月のこと。「名月をとつてくれろと泣く子かな」と一茶の句にもあるように、手を伸ばせば届きそうな大きな月である。団子、栗、芋などを三方に盛り、薄の穂を活けてこの月を祭る。

人肌のさしつさされつ月今宵

人肌のさしつさされつ月今宵

月の句 4/5
月を愛でながら人肌の燗酒をさしつさされつできたらなぁ。
 ひとはだの さしつさされつ つきこよい
季語:月今宵(つきこよい)
旧暦八月十五日の月のこと。「名月をとつてくれろと泣く子かな」と一茶の句にもあるように、手を伸ばせば届きそうな大きな月である。団子、栗、芋などを三方に盛り、薄の穂を活けてこの月を祭る。

ラジオより「Fly Me To The Moon」月今宵

ラジオより「Fly Me To The Moon」月今宵

月の句 3/5
こんなとき「Fly Me To The Moon」が聞こえてきたらいいなぁ。
 らじおより ふらいみーとうーざむーん つきこよい
季語:月今宵(つきこよい)
旧暦八月十五日の月のこと。「名月をとつてくれろと泣く子かな」と一茶の句にもあるように、手を伸ばせば届きそうな大きな月である。団子、栗、芋などを三方に盛り、薄の穂を活けてこの月を祭る。

病室の東屋めいて月今宵

病室の東屋めいて月今宵

月の句 2/5
を眺めていると病室が月見の東屋のように思えてくる。
 びょうしつの あずまやめいて つきこよい
季語:月今宵(つきこよい)
旧暦八月十五日の月のこと。「名月をとつてくれろと泣く子かな」と一茶の句にもあるように、手を伸ばせば届きそうな大きな月である。団子、栗、芋などを三方に盛り、薄の穂を活けてこの月を祭る。

看護師の肩越しに月出しかな

看護師の肩越しに月出しかな

月の句 1/5
夕食の途中ふと窓を見ると月が見えた!十五夜は明日だけど!
かんごしの かたごしに つきいでしかな
季語:月(つき)
秋の月である。春の花、冬の雪とともに日本の四季を代表する。ただ月といえば秋の月をさすのは、秋から冬にかけて空が澄み、月が明るく大きく照りわたるからである。

2025年10月4日土曜日

秋雨や「久しぶりだね本降りは」

秋雨や「久しぶりだね本降りは」

誰かが呟いた一言「久しぶりだね本降りは」言われてみれば!
 あきさめや ひさしぶりだね ほんぶりは
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2025年10月3日金曜日

十月や晴れるでもなく高曇り

十月や晴れるでもなく高曇り

朝は日が射していましたが薄い雲が出て晴れとも雨ともならぬ一日。
 じゅうがつや はれるでもなく たかぐもひ
季語:十月(じゅうがつ)
暑くもなく寒くもなく過ごしやすい月である。天候は変わりやすいが、晴れれば空気が澄んで気持ちよい。紅葉狩りや運動会などが盛んに行われる月である。

2025年10月2日木曜日

CT検査へ吾秋雲に乗り

CT検査へ吾秋雲に乗り

耳鳴りが続くので耳鼻科の受診の前にCT検査をすることに。
 しーてぃーけんさへ われ しゅううんにのり
季語:秋雲(しゅううん)
澄み切った蒼穹に浮かんでは消えてゆく秋の雲。鱗雲や巻積雲など秋の白い雲はくっきりと印象的である。

2025年10月1日水曜日

リハビリ終え花瓶に眩し白彼岸

リハビリ終え花瓶に眩し白彼岸

リハビリ室の窓口に白い彼岸花が花瓶に二輪、初めて見た爽やかさ。
 りはびりおえ かびんにまぶし しろひがん
季語:白彼岸花(しろひがんばな)
白い彼岸花は、白花曼珠沙華(しろばなまんじゅしゃげ)と呼ばれる花です。 白花曼珠沙華は、赤色の彼岸花と黄色の鍾馗水仙(しょうきずいせん)の自然交配種といわれており、主に九州などの暖かい地域に自生しています。 関東では人工的に植えられたものが多いようです。2021/09/14