2024年12月31日火曜日

幸せはささやかなもの年湯かな

せはささやかなもの年湯かな

今年最後のお風呂に入れてもらいながら思う、幸せって何だろう。
 しあわせは ささやかなもの としゆかな
季語:年湯(としゆ)
大晦日の風呂のこと。湯につかりながら、しみじみと一年を振り返る。一年の垢を落とし、さっぱりとしたおもいで新しい年を迎える湯である。

2024年12月30日月曜日

さまざまの人生の時小晦日

さまざまの人生の時小晦日

「ドキュメント72時間」の年末番組に映し出される人々の人生。
 さまざまの じんせいのとき こつごもり
季語:小晦日(こつごもり)
大晦日の前日をいう。晦日は陰暦の月の末。十二月三十日にあたるので、小晦日は陰暦の十二月二十九日、陽暦の十二月三十日。

2024年12月29日日曜日

ガラガラはいつも当たらず年の暮

ガラガラはいつも当たらず年の暮

各部屋をガラガラ抽選が回ってきます。賑やかに惜しむ年の暮。
 がらがらは いつもあたらず としのくれ
季語:年の暮(としのくれ)
十二月も押し詰まった年の終わりをいう。十二月の中旬頃から正月の準備を始める地方も多く、その頃から年の暮の実感が湧いてくる。現代ではクリスマスが終わったあたりからその感が強くなる。

2024年12月28日土曜日

年忘れ何か忘れているような

年忘れ何か忘れているような

今年一年を振り返りながら何か忘れているような気持ちがして。
 としわすれ なにかわすれて いるような
季語:年忘れ(としわすれ)
年末に一年の労苦をねぎらうために開く酒宴。忘年会。その年の労苦を忘れ、また息災に年末を迎えたことを祝う気持ちがある。年末に連歌の興行をしたことに始まるという。  

2024年12月27日金曜日

年の暮面会人の涙声

年の暮面会人の涙声

隣のベッドからカーテン越しに漏れ聞こえる面会人の涙声が悲しい。
 としのくれ めんかいびとの なみだごえ
季語:年の暮(としのくれ)
十二月も押し詰まった年の終わりをいう。十二月の中旬頃から正月の準備を始める地方も多く、その頃から年の暮の実感が湧いてくる。現代ではクリスマスが終わったあたりからその感が強くなる。

2024年12月26日木曜日

数へ日の鼻声濁声嗄れ声

数へ日の鼻声濁声嗄れ声

今年も残すところあと5日、鼻声の人や濁声の人や嗄れ声の人が。
 かぞえびの はなごえだみごえ しゃがれごえ
季語:数へ日(かぞえび)
年内の残る日数が指で数えるほどになってきたことを感慨をこめて言う。忙しさが増し、落ち着かない日々が続く。

2024年12月25日水曜日

心魂コンサートメリークリスマス

心魂コンサートメリークリスマス

今年のクリスマスは心魂のオンラインコーサートから始まります。
 こころだま こんさーと めりーくりすます
季語:クリスマス(くりすます)
十二月二十五日を基督の降誕祭と定める。基督教になじみの薄いわが国においても、クリスマスツリーを飾るなど、この時期、街はクリスマス一色になる。クリスマス商戦が盛んになるなど、巷が騒がしくなる。

2024年12月24日火曜日

病棟に数多のベッド聖夜かな

病棟に数多のベッド聖夜かな

病棟には何台もベッドがあり一人一人それぞれに迎える聖夜です。
 びょうとうに あまたのべっど せいやかな
季語:聖夜(せいや)
十二月二十五日を基督の降誕祭と定める。二十四日の夜が聖夜。基督教になじみの薄いわが国においても、クリスマスツリーを飾るなど、この時期、街はクリスマス一色になる。クリスマス商戦が盛んになるなど、巷が騒がしくなる。

2024年12月23日月曜日

強がらず弱音も吐かず冬木の芽

強がらず弱音も吐かず冬木の芽

冬木の芽吹く道をもう少し行こう、焦らず強がらず弱音を吐かず。
 つよがらず よわねもはかず ふゆきのめ
季語:冬木の芽(ふゆきのめ)
春にほころびる木の芽は、おおむね秋のあいだにきざし、鱗片や 樹脂などに保護されて寒い冬を越す。辛夷、木蓮、梅、桜など裸 木となった落葉樹の冬芽は案外とよく目立つものである。 

2024年12月22日日曜日

壁に伸ぶアンテナの影冬至過ぎ

壁に伸ぶアンテナの影冬至過ぎ

冬至を過ぎ日が伸びてきます。アンテナの影が壁に伸びています。
 かべにのぶ あんてなのかげ とうじすぎ
季語:冬至(とうじ)
二十四節の一つで太陽が最も南行し、一年中で昼が最も短く、夜が長い日。十二月二十二日頃にあたる。無病息災を祈って柚子風呂に入ったり、粥や南瓜を食したりする。 

2024年12月21日土曜日

喰うことは生きてゆくこと冬至かな

喰うことは生きてゆくこと冬至かな

口から食べることは生きてゆくことだと心に決めた今日は冬至。
 くうことは いきてゆ
季語:季語よみがな
季語の説明

2024年12月20日金曜日

冬の暮食べたいものが切りもなく

冬の暮食べたいものが切りもなく

いざ胃ろうを迫られると食べたいものが次から次に浮かんできます。
 ふゆのくれ たべたいものが きりもなく
季語:冬の暮(ふゆのくれ)
冬の夕暮れ。日没とともに一気に冷え込み、早い時間からあちこちに明かりが灯る。寒々とした情景であるが、どことなく生活感が漂う。

2024年12月19日木曜日

冬の暮検査結果に戸惑って

冬の暮検査結果に戸惑って

飲み込みの検査の結果が予想外に悪く胃ろうについて決断を迫られ。
 ふゆのくれ けんさけっかに とまどって
季語:冬の暮(ふゆのくれ)
冬の夕暮れ。日没とともに一気に冷え込み、早い時間からあちこちに明かりが灯る。寒々とした情景であるが、どことなく生活感が漂う。

2024年12月18日水曜日

面会室の窓に広がる冬紅葉

面会室の窓に広がる冬紅葉

面会室の前に立つと正面の窓いっぱいに冬紅葉が広がっています。
 めんかいしつの まどにひろがる ふゆもみじ
季語:冬紅葉(ふゆもみじ)
周辺が枯れを深めるなかの紅葉であり、また、冬になってから色が際立ってくる庭園や寺社などの紅葉でもある。

2024年12月17日火曜日

湯上がりの痰のよく出る冬日和

湯上がりの痰のよく出る冬日和

乾燥した日が続いて乾いていた痰が風呂上がり出やすくなリました。
 ゆあがりの たんのよくでる ふゆびより
季語:冬日和(ふゆびより)
小春日が初冬の季語であるのに対し冬日和は厳寒の季語になる。よく晴れた冬の穏やかなひと日は、雪国の人たちにとって貴重な一日となる。

2024年12月16日月曜日

空風や達磨手足も耳もなし

空風や達磨手足も耳もなし

空風の吹く頃になると人形店や玩具店に正月用の達磨か並びます。
 からかぜや だるまてあしも みみもなし
季語:空風(からかぜ)
晴れた日に吹く北西の乾燥した季節風。ことに上州の空っ風は有名である。日本海側に雪を降らせて乾燥した風が、山脈をこえて関東平野に吹き荒れる。

2024年12月15日日曜日

冬満月一人芝居の始まれリ

冬満月一人芝居の始まれリ

今年最後の満月が煌々と夜空に上がってきます。大晦日の新月まで。
 ふゆまんげつ ひとりしばいの はじまれり
季語:冬満月(ふゆまんげつ)
冬の満月。四季を通しての月ではあるが、冬の月といえば寒さによる心理的な要因もあってか荒涼とした寂寥感が伴う。雲が吹き払らわれた空のすさまじいまでの月の光には誰しもが心をゆすられる思いがあろう。

2024年12月14日土曜日

冬半ば乾燥肌の脛真っ赤

冬半ば乾燥肌の脛真っ赤

脛が赤いと言われ痛くも痒くもない脛に保湿クリームをベタベタと。
 ふゆなかば かんそうはだの すねまっか
季語:冬半ば(ふゆなかば)
大雪から小寒の前日までをいう。寒さが厳しくなり、霜も降り始める。

2024年12月13日金曜日

枕辺に流れる「家路」山眠る

枕辺に流れる「家路」山眠る

テレビから流れる「家路」昨年語り合ったことを思い出しました。
 まくらべに ながれるいえじ やまねむる
季語:山眠る(やまねむる)
冬山を擬人化したもの。中国の山水画伯、郭煕の画論の次の言葉「冬山惨淡として眠るがごとく」が、この季語の原点。春は「山笑ふ」夏「山滴る」秋「山粧ふ」、季節に応じて使い分けのできる重宝な季語。

2024年12月12日木曜日

吾輩も猫でありたし冬日向

吾輩も猫でありたし冬日向

何気ない冬の日だまりに見慣れた猫が気持ちよさそうに寝転んでいる。
 わがはいも ねこでありたし ふゆひなた
季語:冬日向(ふゆひなた)
冬の日の日向。冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。雪の日の多い日本海側と乾燥した日の多い太平洋側とで、はこの季語のもつ印象はおのずと異なろう。

2024年12月11日水曜日

日短し声にならない「ありがとう」

日短し声にならない「ありがとう」

看護実習お疲れ様でした。筆談の会話に付き合ってくれてありがとう。
 ひみじかし こえにならない ありがとう
季語:日短し(ひみじかし)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2024年12月10日火曜日

検査とはいえ味気なき漱石忌

検査とはいえ味気なき漱石忌

昨日の飲み込み検査は検査とはいえ味気ないことこの上なき漱石忌。
 けんさとはいえ あじけなき そうせきき
季語:漱石忌(そうせきき)
文豪、夏目漱石の忌日。十二月九日。(一八六七~一九一六年)小説家、評論家、英文学者。本名は金之助。大学時代、子規と出会い、俳句を学ぶ。子規とは終生深い友情で結ばれていた。

2024年12月9日月曜日

まじまじとおでこの皺や冬麗

まじまじとおでこの皺や冬麗

髭剃りをする介助員さんのおでこの皺が増えたような気がして、、、。
 まじまじと おでこのしわや ふゆうらら
季語:冬麗(ふゆうらら)
小春日が初冬の季語であるのに対し冬日和は厳寒の季語になる。よく晴れた冬の穏やかなひと日は、雪国の人たちにとって貴重な一日となる。

2024年12月8日日曜日

足るを知る生き方を知る冬青空

足るを知る生き方を知る冬青空

欲を持てば果てなき欲に陥ることになる、足るを知る生き方をしたい。
 たるをしる いきかたをしる ふゆあおぞら
季語:冬青空(ふゆあおぞら)
本州を縦断する山脈の影響で、太平洋側は冷たい青空の日が多い のに対し、日本海側は厚い雪雲に覆われる日が多い。

2024年12月7日土曜日

大男気は優しくて大くしゃみ

大男気は優しくて大くしゃみ

今日の担当の看護師さん部屋に入ってくるなり大きなくしゃみ十連発!
 おおおとこ きはやさしくて おおくしゃみ
季語:くしゃみ(くしゃみ)
冬の冷たい空気などで鼻孔が刺激をうけたときの呼吸器系の反応をいう。寒さによる風邪の兆候ともとられる。

2024年12月6日金曜日

冬ぬくし教えられつつ横結び

冬ぬくし教えられつつ横結び

実習生が寝巻きの着替えの時、寝巻きの紐の結び方を教えられている。
 ふゆぬくし おしえられつつ よこむすび
季語:冬ぬくし(ふゆぬくし)
冬のさなかの暖かい日のこと。つめたい風も吹かない穏やかな日和。冬の恵まれた一日である。

2024年12月5日木曜日

湯本行電車が出るよ枇杷の花

湯本行電車が出るよ枇杷の花

枇杷の花が咲いている、湯本行の小田急電車が駅を出てゆきます。
 ゆもとゆき でんしゃがでるよ びわのはな
季語:枇杷の花(びわのはな)
バラ科の常緑高木。冬、枝先に帯黄白色の五弁の小花をつける。目立たない花ではあるが芳香があり、この季節に咲く花としては趣がある。

2024年12月4日水曜日

ひだまりに猫と紅葉を見上ぐなり

ひだまりに猫と紅葉を見上ぐなり

好の紅葉日和、屋上から見晴らし、道から見上げる、傍らには猫も。
 ひだまりに ねこともみじを みあぐなり
季語:紅葉(もみじ)
落葉樹の葉が赤や黄色に色づき、野山の秋を飾る。紅葉といえば主に楓のことをいう。紅葉を愛でるという習慣は平安の頃の風流から始まったとされている。

2024年12月3日火曜日

短日やマウスの電池切れている

短日やマウスの電池切れている

もう実習生が帰る時間か、あっマウスが動かない電池を替えてください。
 たんじつや まうすのでんち きれている
季語:短日(たんじつ)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2024年12月2日月曜日

スーパーに入らずば熊も撃たれずに

スーパーに入らずば熊も撃たれずに

近年どういうわけか山から動物が町中に現れることが多くなりました。
 すーぱーに いらずはくまも うたれずに
季語:熊(くま)
日本で見かけるのは、ツキノワグマとヒグマの二種類である。ツキノワグマはおもに本州に棲む。喉に三日月形の白斑をもち、木登りが上手である。ヒグマはおもに北海道に棲み、大型で獰猛である。

2024年12月1日日曜日

天井に朝日射し入り十二月

天井に朝日射し入り十二月

朝日が天井に射し込んで刻々と床に向かって下りてくる、今日から十二月。
 てんじょうに あさひさしいり じゅうにがつ
季語:十二月(じゅうにがつ)
陽暦の十二月。一年の最終月である。新年を迎える準備など何かと済ませるべきことが多く、あわただしさを感じさせる月である。