2024年7月31日水曜日

病葉の夥しかり樹上樹下

病葉の夥しかり樹上樹下

この暑さの影響なのか変色した木の葉が道にも枝にも数え切れないほど。
 わくらばの おびただしかり じゅじょうじゅげ
季語:病葉(わくらば)
万緑の中、まるで病めるかのように一、二枚、緑を失った木の葉を見つけることがある。病害虫や風通しの悪さなどが災いする。黄色や褐色に変色し秋でもないのに落葉する。緑陰で拾ったりすることもある。

2024年7月30日火曜日

熱帯夜夢か現か震度2か

熱帯夜夢か現か震度2か

寝入ってから突然ベッドが揺れてすぐに収まったのでまた眠りましたが。
 ねったいや ゆめかうつつか しんどにか
季語:熱帯夜(ねったいや)
暑くて寝苦しい夜。最低気温が摂氏二十五度を越えた夜をいう。

2024年7月29日月曜日

吸呑の実なし味噌汁土用凪

吸呑の実なし味噌汁土用凪

味噌汁はいつものように吸呑に入れて、今日は風のない厳しい暑さです。
 すいのみの みなしみそしる どようなぎ
季語:土用凪(どようなぎ)
夏の終わり、土用のさなかの全く風のない日のこと。凪は、本来沿岸地帯において昼夜の風向きが変わるときに波も風も静まる時間帯のこと。この「土用凪」は一日中の現象をさす。農作物の生育には良いが、人間にとっては耐え難い無風である。

2024年7月28日日曜日

蝉しぐれ柱時計のネジを巻く

蝉しぐれ柱時計のネジを巻く

夏休みには蝉しぐれを聞きながら柱時計のゼンマイを巻く係でした。
 せみしぐれ はしらどけいの ねじをまく
季語:蝉時雨(せみしぐれ)
夏、樹木などにへばりついてやかましく鳴声を立てる虫。多くの蝉がいっせいに鳴く騒がしさを時雨にたとえて蝉時雨という。

2024年7月27日土曜日

どこまでが炎天どこからが雨天

どこまでが炎天どこからが雨天

梅雨明けの炎天の猛烈な暑さが続きますが梅雨前線と台風の豪雨の地も。
 どこまでがえんてん どこからがうてん
季語:炎天(えんてん)
太陽の日差しが強く、焼け付くような真夏の空のこと。

2024年7月26日金曜日

片蔭の香りコーヒーゼリーかな

片蔭の香りコーヒーゼリーかな

昼のデザートはコーヒーゼリー、甘くほろ苦い真夏の影の香りがします。 
 かたがげのかおり こーひーぜりーかな
季語:ゼリー(ぜりー)
夏菓子のひとつ。ゼラチンまたは寒天を砂糖と煮溶かし、果汁などを加えて冷したもの。透き通っているので見た目にも涼やかである。 

2024年7月25日木曜日

かがみ込み吾の爪切る手の涼し

かがみ込み吾の爪切る手の涼し

手足の爪が伸びて気になったのでお願いしたら丁寧に切ってくれました。
 かがみこみ われのつめきる てのすずし
季語:涼し(すずし)
夏の暑さに思いがけず覚える涼しさは格別である。流水や木陰、雨や風を身に受けて安堵する涼もあれば、音感や視覚で感受する涼味もある。朝、夕、晩、夜、宵に涼を添え季語をなす。秋の涼は新涼、初涼といい区別する。

2024年7月24日水曜日

炎昼の熱き息吐き室外機

炎昼の熱き息吐き室外機

真昼の散歩道を行くと左から熱風がフル回転のエアコンの室外機から!
 えんちゅうの あつきいきはき しつがいき
季語:炎昼(えんちゅう)
真夏の昼間。炎天の炎と昼間の昼からできた言葉。昭和十三年刊行の山口誓子の句集名から広まったという。字の激しさや語感の強さが現代的な感覚を詠むのにも適す。

2024年7月23日火曜日

夕凪や小鉢のとろろ粥にかけ

夕凪や小鉢のとろろ粥にかけ

夏の夕飯に好物のとろろが出ました。お粥にかけてするすると美味いっ!
 ゆうなぎや こばちのとろろ かゆにかけ
季語:夕凪(ゆうなぎ)
海辺での現象。夕方、海風と陸風の入れ替わる時の無風状態をいう。瀬戸内のような内海では、この現象が特にはなはだしい。

2024年7月22日月曜日

大谷の場外ホーマー大暑の日

大谷の場外ホーマー大暑の日

猛暑となった大暑の日、暑さを忘れるような大谷翔平の場外ホームラン!
 おおたにの じょうがいほーまー たいしょのひ
季語:大暑の日(たいしょのひ)
二十四節気のひとつ。陽暦の七月二十三日頃にあたる。学校も夏休みに入り、暑さも本番となる。

2024年7月21日日曜日

久しぶりここんとこどう心太。

久しぶりここんとこどう心太

一年ぶりに心太を食べました。元気にやってるかと言われた気がしました。
 ひさしぶり ここんとこどう ところてん
季語:心太(ところてん)
天草を煮て寒天質を取り出し、冷やし固めたものを心太突きで突き出し、酢・醤油・蜜などで食べる(一般に関西は蜜・関西は酢醤油)。井戸水、山水で冷やした心太を暑い屋外で食べるのは夏の醍醐味のひとつ。江戸時代には街中で、心太を空中に突き上げ、皿で受け止めるなど、曲突きをするところてん売りがいて、話題を集めた。 


2024年7月20日土曜日

白南風やふやけたような顔をして

白南風やふやけたような顔をして

梅雨が明けて真夏の風にもわーっと包まれてふやけたようになりました。
 しろはえや ふやけたような かおをして
季語:白南風(しろはえ)
梅雨が終わり空が明るくなった頃、南東方面から吹いてくる夏の季節風。暗い梅雨空に吹く南風を黒南風というのに対して、梅雨明けの明るい空に吹く風を白南風という。

2024年7月19日金曜日

鳴けぬならどう生きてゆく時鳥

鳴けぬならどう生きてゆく時鳥

ホトトギスがもし鳴けなくなったらどんな生き方をしてゆくのだろうか。
 なけぬなら どういきてゆく ほととぎす
季語:時鳥(ほととぎす)
初夏五月に南方から渡ってきて日本に夏を告げる鳥。雪月花に並ぶ夏の美目でもある。昔は初音を待ちわびた。初音を待つのは鶯と時鳥だけ。夜、密かに鳴くときは忍び音といった。

2024年7月18日木曜日

竜舌蘭咲く百年の空高く

竜舌蘭咲く百年の空高く

梅雨明けの青空に高々と百年に一度だけ花が咲く竜舌蘭が咲いてニュースに。
 りゅうぜつらんさく ひゃくねんの そらたかく
季語:竜舌蘭(りゅうぜつらん)
リュウゼツラン科リュウゼツラン属の単子葉植物の総称。原産地はメキシコ。公園などに植えられる。根生葉は三メートルにもなる。葉のしぼり汁を醸造してテキーラを作る。数十年に一度、五メートルほど花茎を伸ばし、緑色の多数の花をつけます。

2024年7月17日水曜日

風呂順はまだ半分の玉の汗

風呂順はまだ半分の玉の汗

風呂の順番が回ってきました。すでに搬送係の人も風呂中担当の人も玉の汗。
 ふろじゅんは まだはんぶんの たまのあせ
季語:玉の汗(たまのあせ)
皮膚にある汗腺から出る分泌物。暑いと盛んに出て皮膚を濡らすが、風が吹くと、汗が体温を下げので涼しい。

2024年7月16日火曜日

梅雨湿りプリンターまた紙詰まり

梅雨湿りプリンターまた紙詰まり

プリンター用紙は湿気に弱くて印刷のとき紙が詰まることがよくありました。
 つゆじめり ぷりんたーまた かみづまり
季語:梅雨湿り(つゆじめり)
六月ごろ、ひと月にわたって降りつづく長雨。さみだれのこと。ちょうど梅の実の熟れるころなので梅雨ともいう。梅雨で湿っぽいこと。

2024年7月15日月曜日

施餓鬼会の吾より若き御住職

施餓鬼会の吾より若き御住職

 今ではお盆のお施餓鬼は地区ごとにお寺へ集まってお経をあげて貰うらし。
 せがきえの われよりわかき ごじゅうしょく
季語:施餓鬼会(せがきえ)
盂蘭盆会、またはその前後に諸寺院で有縁無縁の霊を弔い、供養すること。宗派によってその儀式は様々。多くは施餓鬼棚を設け、供物を供える。

2024年7月14日日曜日

影を捨て光の中へ黒揚羽

影を捨て光の中へ黒揚羽
 
 日陰の中から影を振り捨てて光の中へ飛び出してきた黒揚羽は孤独が好き。
 かげをすて ひかりのなかへ くろあげは
季語:黒揚羽(くろあげは)
夏にみられる大型の蝶。キアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハなどの種類があり、いずれも羽の文様が美しい。春はやや小さめだが夏になると一回り大きくなる。

2024年7月13日土曜日

目覚めたる窓のプリズム梅雨晴間

目覚めたる窓のプリズム梅雨晴間

昨夜の雨は止み太陽の光が射してきます。梅雨明けが待ち遠しい目覚め。
めざめたる まどのぷりずむ つゆはれま
季語:梅雨晴間(つゆはれま)
梅雨の最中にふと晴天がのぞくこと。洗濯物を干したり、梅干を並べたりと梅雨の最中の貴重な日差しであり、気持ちの良いものである。

2024年7月12日金曜日

黒潮の蛇行どこまで梅雨深む

黒潮の蛇行どこまで梅雨深む

梅雨前線の活動が活発になり大雨となりました。災害が起きませんように。
くろしおの だこうどこまで つゆふかむ
季語:梅雨深む(つゆふかむ)
梅雨の情緒が濃く梅雨の趣が深まったさまをいう言葉。

2024年7月11日木曜日

こんな日はここにいてくれ梅雨の蝶

こんな日はここにいてくれ梅雨の蝶

朝からずっと梅雨の曇り空で気が重い、蝶が窓辺に舞来てくれないかなぁ。
こんなひは ここにいてくれ つゆのちょう
季語:梅雨の蝶(つゆのちょう)
梅雨時に見かける蝶のこと。アゲハチョウなどが多い。単に蝶では春の季語となる。

2024年7月10日水曜日

猫眠し鴉は涼し雨近し

猫眠し鴉は涼し雨近し

いつもの散歩道いつもの猫は眠そうにして珍しく鴉がきている、雨が降るぞ。
ねこねむし からすはすずし あめちかし
季語:涼し(すずし)
夏の暑さに思いがけず覚える涼しさは格別である。流水や木陰、雨や風を身に受けて安堵する涼もあれば、音感や視覚で感受する涼味もある。朝、夕、晩、夜、宵に涼を添え季語をなす。秋の涼は新涼、初涼といい区別する。

2024年7月9日火曜日

側臥位の崩れてきたる熱帯夜

側臥位の崩れてきたる熱帯夜

寝るときはいつも左横向きになるのですが寝ているうちにずれて気になって。
そくがいの くずれてきたる ねったいや
季語:熱帯夜(ねったいや)
暑くて寝苦しい夜。最低気温が摂氏二十五度を越えた夜をいう。

2024年7月8日月曜日

恐る恐る開けた窓から温風

恐る恐る開けた窓から温風

外が暑いことはわかりきっているのにそれでもどのぐらい暑いか開ける人が。
おそるおそる あけたまどから おんぷう
季語:温風(おんぷう)
梅雨明けに吹く温かく湿った風のこと。「白南風」のようにさっとふくような明るいイメージではなく、じめじめした感じが残る風である。

2024年7月7日日曜日

片蔭の窓の一つに吾は居る

片蔭の窓の一つに吾は居る

午前中は朝日に照らされる部屋も午後は日が陰り過ごし良くなります。
かたかげの まどのひとつに われはいる
季語:片蔭(かたかげ)
午後の日差しが建物や塀などに影をつくる。歩くにも、少しでも日陰を選びたい夏。「緑陰」や「木下闇」とは、区別して用いたい季語。古くから長塀の片蔭などは存在していたのであるが、都市の構造物の変遷もあり、大正以降、よく使われだした季語でもある。

2024年7月6日土曜日

蒸暑し間仕切りカーテンまでも憂し

暑し間仕切りカーテンまでも憂し

梅雨明けはまだなのにこの蒸し暑さ、間仕切りのカーテンさえも鬱陶しい。
むしあつし まじきりかーてん までもうし
季語:蒸暑し(むしあつし)
蒸し暑いこと。高温多湿の不快感は耐え難いもの。日本特有の夏の気候である。

2024年7月5日金曜日

夏の日や実習生は帰りゆく

夏の日や実習生は帰りゆく

長いようであっという間の看護実習三週間暑い中ありがとう楽しかったです。
なつのひや じっしゅうせいは かえりゆく
季語:夏の日(なつのひ)
夏の太陽と夏の一日のいずれをもさす。夏の太陽は厳しい暑さをもたらし、夏の一日は、明易くなかなか暮れぬ一日である。

2024年7月4日木曜日

暑き日のペルー旅行の話かな

暑き日のペルー旅行の話かな

実習生の南米旅行の体験談を聞いてマチュピチュ遺跡の写真が浮かびました。
あつきひの ぺるーりょこうの はなしかな
季語:暑き日(あつきひ)
夏の暑い日であり、暑い日照でもある。太陽の光がぎらぎらとして、燃え立つような一日である。

2024年7月3日水曜日

純真な恋をしている梅雨の蝶

純真な恋をしている梅雨の蝶

梅雨晴れの道の上に蝶が追いつ追われつ舞っている恋をしているに違いない。
じゅんしんな こいをしている つゆのちょう
季語:梅雨の蝶(つゆのちょう)
梅雨の晴れ間を飛ぶ蝶のこと。アゲハチョウなどが多い。単に蝶では春の季語となる。

2024年7月2日火曜日

つかの間の晴れが気晴らし梅雨籠

つかの間の晴れが気晴らし梅雨籠

梅雨時でも晴れ間が出ることがあり束の間ながら青空を見ると気が晴れます。
つかのまの はれがきばらし つゆごもり
季語:梅雨籠(つゆごもり)
洗濯物は何日も乾かず、物にはカビが生え、気持ちが滅入る。降りすぎて洪水が起き、道路の陥没(梅雨穴)…人々は外出を控え家に閉じこもりがちになる。

2024年7月1日月曜日

採血の血管細き半夏生

採血の血管細き半夏生

血液検査も慣れてきましたが一刺しでこの細い血管に針を刺す正確さに感心。
さいけつの けっかんほそき はんげしょう
季語:半夏生(はんげしょう)
七十二候の一つ。夏至から十一日目に当たる日、太陽暦では、七月二日頃となる。かつては田植の終期とされた。ドクダミ科の多年草半夏生草が生える頃なのでこの名があると言われる。