俳句いきてゆくこと
日々の出来事や思いを俳句にしています
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2023年2月28日火曜日
湯上がりの風ゆるやかに春の昼
湯上がりの風ゆるやかに春の昼
春本番の暖かさになり窓から心地よい風が吹いてきます。
ゆあがりの かぜゆるやかに はるのひる
季語:春の昼(はるのひる)
春の真昼をいう。明るく暖かく閑かなものである。
2023年2月27日月曜日
ゆく雲の万華鏡めく春曙
ゆく雲の万華鏡めく春曙
春の朝が徐々に明けてくる空の彩りの変化の美しさ。
ゆくくもの まんげきょうめく はるあけぼの
季語:春曙(はるあけぼの)
春の夜明けである。正確には暁は日の出前の未明をいい、夜の明ける気配はあるものの、あたりはまだ薄暗い。同じ夜明けでも曙は暁よりも遅く、日の出前をいう。
2023年2月26日日曜日
戦争をやめぬ人間春はどこに
戦争をやめぬ人間春はどこに
ウクライナ侵攻が始まって一年春はどこにあるのだろう。
せんそうを やめぬにんげん はるはどこに
季語:春(はる)
四季の一つで、立春(二月四日頃))から立夏(五月六日頃)の前日までの期間をいう。動植物の生育が活発になる季節で、春という言葉には、もののときめく明るいひびきがある。旧暦では一月、二月、三月が春。三春(初春、仲春、晩春)をまとめた九十日間を九春とよぶ。
2023年2月25日土曜日
おやすみの薬二粒水温む
おやすみの薬二粒水温む
寝る前に飲む眠剤二錠喉をするりと流す水、寝る子は育つ。
おやすみの くすりふたつぶ みずぬるむ
季語:水温む(みずぬるむ)
春になって、水の温かさを増してくること。それに伴って芽ぐんだ水草は成長し、水に棲む生きものは活発に動き始める。
2023年2月24日金曜日
春時雨突然あがる笑い声
春時雨突然あがる笑い声
時折雨が降っては止む昼下がり、突然甲高い笑い声が!?
はるしぐれ とつぜんあがる わらいごえ
季語:春時雨(はるしぐれ)
時雨は冬の季語であるが、春にも時雨のように断続的に降ることがある。「春」がつくことによって、明るい感じがある。季語として使用されるようになってからの期間は短い。
2023年2月23日木曜日
二月富士一重二重の雲光る
二月富士一重二重の雲光る
雪の富士の上に雲が一重二重とかかっています。
にがつふじ ひとえふたえの くもひかる
季語:二月(にがつ)
上旬に立春を迎えはしても、厳しい寒さの続く時節。冷たい空気の中、日ざしはすこしづつ春を感じさせるようになる。
2023年2月22日水曜日
歩道の先に河津桜と橘の木
歩道の先に河津桜と橘の木
遊歩道の途中の河津桜と橘の木が、ひな飾りの左近の桜と右近の橘のようでした。
ほどうのさきに かわづざくらと たちばなのき
季語:河津桜(かわづざくら)
南伊豆の河津地方で1955年頃に発見された品種。「大島桜」と「寒緋桜(かんひざくら)」との自然交配種らしい。たしかに花のつぼみの形は「寒緋桜」にそっくり。その河津地方では河津川沿いに多く植えられる。2月中旬頃から咲き始めることもあるようで早咲きの桜として知られる。
2023年2月21日火曜日
しあわせをかたちにすれば春の雲
しあわせをかたちにすれば春の雲
ゆったりと浮かぶ春の雲のように幸せもやってくるもの。
しあわせを かたちにすれば はるのくも
季語:春の雲(はるのくも)
春の空に浮かぶ雲をいう。春の初めはあわあわとした雲。春が深まるにつれて、青空にぽっかりと浮ぶ雲も見られるようになる。
2023年2月20日月曜日
鼻声の風邪じゃないよと花粉症
鼻声の風邪じゃないよと花粉症
くしゃみしては鼻声で「花粉症はヤダな~」とボヤく人。
はなごえの かぜじゃないよと かふんしょう
季語:花粉症(かふんしょう)
スギ科の常緑針葉樹で日本特産。雌雄同株。雄花は米粒よりやや大きめで葉先に群生し、黄色い花粉を大量に飛散させる。スギの花粉は花粉症を引き起こし、春、多くの人を悩ませる。雌花は緑色で目立たない。
2023年2月19日日曜日
生温き風轟々と雨水かな
生温き風轟々と雨水かな
朝から生温い風が轟々と吹いて驚かされました。
なまぬるき かぜごうごうと うすいかな
季語:雨水(うすい)
二十四節気のひとつ。立春の後十五日、二月二十日頃。氷雪が溶け水となり、雪が雨に変わること。草木の芽生えが始まり農耕の備えを始める目安になる。
2023年2月18日土曜日
春愁や砂浜も相良布も消ゆ
春愁や砂浜も相良布も消ゆ
故郷の遠浅の砂浜が失くなり特産の相良布も採れないとか。
しゅんしゅうや すなはまも さがらめもきゆ
季語:春愁(しゅんしゅう)
春におぼえる愁いをいう。特別な理由がある愁いではない。花が咲き鳥が囀る季節ではあるが、ふとしたことで心がくもるのも春ならではのこと。
2023年2月17日金曜日
午後の日の光の強さ春兆す
午後の日の光の強さ春兆す
気温は低くても太陽の光は春の明るさ暖かさを感じます。
ごごのひの ひかりのつよさ はるきざす
季語:春兆す(はるきざす)
立春(二月四日ころ)をすぎて、しだいに春らしくなってくることをいう。いが、春は三寒四温というようにゆっくりとやって来る。
2023年2月16日木曜日
春浅し素通りしてゆく雲白し
春浅し素通りしてゆく雲白し
カラカラ天気で目もカラカラ雲を見て一雨ほしくなります。
はるあさし すどおりしてゆく くもしろし
季語:春浅し(はるあさし)
立春をすぎたのに、まだ春めいていない感じをいう。暖かいところでは梅が咲き、目白などが飛び交っているが、東北の日本海側などではまだ厚い雪に覆われている。風も冷たく、時には厳寒のころの気温に戻ったりもする。雪の中から蕗の薹を見つけるのもこのころ。「早春」よりも主観の入った季語と言えよう。
2023年2月15日水曜日
道の端の余白は昨夜の春の雪
道の端の余白は昨夜の春の雪
道の端に白いものが、どうやら昨夜雪が降ったようです。
みちのはの よはくはよべの はるのゆき
季語:春の雪(はるのゆき)
立春を過ぎてから降る雪のこと。
2023年2月14日火曜日
所在なき一日やバレンタインの日
所在なき一日やバレンタインの日
バレンタインデーも今や昔の思い出の遠くなるばかり。
しょざいなき ひとひや ばれんたいんのひ
季語:バレンタインの日(ばれんたいんのひ)
二月十四日。皇帝クラウディウス二世にそむいたバレンタインが西暦二七〇年に処刑された日。皇帝に結婚を禁じられた兵士たち に同情し、バレンタインは秘密裏に結婚させたという。後にこの 日は「愛の日」とされ、恋人たちが贈り物やカードを交換するよ うになった。日本では、女性が愛の告白をしてもいい日とされ、 男性にチョコレートなどを贈る。
2023年2月13日月曜日
三寒や地球の空もきな臭い
三寒や地球の空もきな臭い
気球を飛ばすのも気球を撃ち落とすのも紛争の前触れかも。
さんかんや ちきゅうのそらも きなくさい
季語:三寒(さんかん)
春が近い頃の気象現象。ほぼ七日間周期で天気が変化する。三日ほど寒い日が続いたあとで四日ほど暖かい日がつづく。
2023年2月12日日曜日
踏切の鐘が聞こえる四温晴れ
踏切の鐘が聞こえる四温晴れ
暖かな日が続き少し開けた窓から踏切の鐘が聞こえます。
ふみきりの かねがきこえる しおんばれ
季語:四温(しおん)
春が近い頃の気象現象。ほぼ七日間周期で天気が変化する。三日ほど寒い日が続いたあとで四日ほど暖かい日がつづく。
2023年2月11日土曜日
欠伸して浮腫んだような春の空
欠伸して浮腫んだような春の空
昨日の寒さが嘘のような暖かな春の青空になりました。
あくびして むくんだような はるのそら
季語:春の空(はるのそら)
春の青空。春は大気が水分を多く含み、ほんのりと霞んでいることもある。
2023年2月10日金曜日
おとましい世の風潮に余寒かな
おとましい世の風潮に余寒かな
詐欺や強盗や汚職のニュースを見ていておとましくなる。
おとましい よのふうちょうに よかんかな
季語:余寒(よかん)
寒が明けてからもなお残る寒さ。春の兆しはそれとなくあるものの、まだまだ寒さは続く。立秋以後の暑さを「残暑」というが、それに対応する季語である。
2023年2月9日木曜日
遠き日の今では吹けぬシャボン玉
遠き日の今では吹けぬシャボン玉
誰が吹いているのか窓の外をシャボン玉が飛んでいます。
とおきひの いまではふけぬ しゃぼんだま
季語:シャボン玉(しゃぼんだま)
石鹸水をストローの先につけ、軽く息を吹き込んで泡を膨らませる遊び。すぐに割れることもあれば風に乗って遠くまで飛ぶこともある。春らしいのどかな遊びである。
2023年2月8日水曜日
白梅や咲いて七日のにわか雨
白梅や咲いて七日のにわか雨
先週はまだ裸木だった梅の木に白い花が咲いていました。
しらうめや さいてなぬかの にわかあめ
季語:白梅(しらうめ)
梅は早春の寒気の残る中、百花にさきがけて白色五弁の花を開く。「花の兄」「春告草」とも呼ばれ、その気品ある清楚な姿は、古くから桜とともに日本人に愛され、多くの詩歌に詠まれてきた。香気では桜に勝る。
2023年2月7日火曜日
寒過ぐやおずおずと雲流れ行く
寒過ぐやおずおずと雲流れ行く
立春を過ぎて三日ゆっくりと雲が流れて青空が現れます。
かんすぐや おずおずとくも ながれゆく
季語:寒過ぐ(かんすぐ)
節分までの約三十日間が寒であり、それが終わるのを寒明けという。節分のころのこと。
2023年2月6日月曜日
親父似と気づく親指春兆す
親父似と気づく親指春兆す
爪が伸びてきた親指が父に似ていることに気がつきました。
おやじにと きづくおやゆび はるきざす
季語:春めく(はるめく)
立春(二月四日ころ)をすぎて、しだいに春らしくなってくることをいうが、春は三寒四温というようにゆっくりとやって来る。
2023年2月5日日曜日
ひらがなのなにぬねののの春めける
ひらがなのなにぬねののの春めける
昨日が立春今日は暖かく春めいてきました。
ひらがなの なにぬねののの はるめける
季語:春めく(はるめく)
立春(二月四日ころ)をすぎて、しだいに春らしくなってくることをいう。いが、春は三寒四温というようにゆっくりとやって来る。
2023年2月4日土曜日
立春のお天道様を拝す窓
立春のお天道様を拝す窓
入院してから六年目となる立春のお日様に一礼。
りっしゅんの おてんとさまを はいすまど
季語:立春(りっしゅん)
二十四節気の最初の節気で、二月四日ころ。節分の翌日になる。厳しい寒さはまだ続くが、温かくなるにつれて梅の花もほころぶころ。
2023年2月3日金曜日
節分や鬼より怖い人の居て
節分や鬼より怖い人の居て
近頃の犯罪(鬼)は普段の暮らしの中に入り込んで怖いです。
せつぶんや おによりこわい ひとのいて
季語:節分(せつぶん)
本来は季節の変り目をいうが、今は立春の前日のみをいう。二月三日頃である。この日は、年神が入れ替わる節であり、入れ替わりの隙をついて鬼が入り込もうとするので豆をまいて鬼を追い払う。各地の神社仏閣では追儺の鬼踊りや鬼を追う豆まきなどが行われ、多くの参詣人でにぎわう。冬の最後の日であり、春を迎える行事でもある。
2023年2月2日木曜日
風変はり雲吹き寄すや春隣
風変はり雲吹き寄すや春隣
風向きが変わり海風が雲を吹き寄せてきます。
かぜかわり くもふきよすや はるとなり
季語:春隣(はるとなり)
晩冬には寒さが緩む日が多く、春の訪れを感じることが多くなる。春の隣は春が近いということ。春がもうすぐそこまで来ていること。春の気配。春を待ちわびる気持ちに立った季語。
2023年2月1日水曜日
吹きっさらしや裸木の梅桜
吹きっさらしや裸木の梅桜
裸木の梅や桜に日射しは暖かくても風は冷たかったです。
ふきっさらしや はだかぎの うめさくら
季語:裸木(はだかぎ)
冬になって落葉を終えた樹木のこと。まとっていたものを、すべて取り払った状態になることからこう呼ばれる。俳句では、枯木と同じような意味で使われるが、「裸」という言葉の印象が枯木以上に蕭条としたものを印象付ける。
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