2025年1月31日金曜日

哀惜の念込み上げてくる寒夜

哀惜の念込み上げてくる寒夜

妹に何かしてあげられることはなかったのか自問自答する夜です。
 あいせきのねん こみあげてくる かんや
季語:寒夜(かんや)
「寒き夜」「夜半の冬」などともいう。冬の夜はさえざえと空気が澄んで、星や月も美しく見える。

2025年1月30日木曜日

妹の最後のメール冬の梅

妹の最後のメール冬の梅

妹の訃報!、妹の最後のメールには生きようとする決心がありました。
 いもうとの さいごのめーる ふゆのうめ
季語:冬の梅(ふゆのうめ)
冬のうちから花をつける梅のこと。初春を待つ心に適う。 

2025年1月29日水曜日

咲き始めたる梅は白ばかりなる

咲き始めたる梅は白ばかりなる

道を行くとあちこちに梅が咲き始めているがいまのところみんな白。
 さきはじめたる うめはしろ ばかりなる
季語:梅(うめ)
梅は早春の寒気の残る中、百花にさきがけて白色五弁の花を開く。「花の兄」「春告草」とも呼ばれ、その気品ある清楚な姿は、古くから桜とともに日本人に愛され、多くの詩歌に詠まれてきた。香気では桜に勝る。

2025年1月28日火曜日

会うことの叶わぬ夜の隙間風

会うことの叶わぬ夜の隙間風

私の命は励まされ助けられたものなのに私は祈ることしかできない。
 あうことの かなわぬよるの すきまかぜ
季語:隙間風(すきまかぜ)
障子や戸の隙間から入ってくる冷たい風のこと。隙間に目張りをしてこれを防いだりする。身にしみる風である。

2025年1月27日月曜日

冬蝶やここまで来たらその先へ

冬蝶やここまで来たらその先へ

窓の外を蝶が舞ってゆく、もうすぐ立春その先に春がやってくる。
 ふゆちょうや ここまできたら そのさきへ
季語:冬蝶(ふゆちょう)
冬に見かける蝶のこと。冬の蝶として特別な種類があるわけではない。その蝶も寒さが強まるにしたがい飛ぶ力もなくなり、じっと動かなくなってしまう。

2025年1月26日日曜日

凍つる夜の駅前に佇つ献花台

凍つる夜の駅前に佇つ献花台

通り魔事件のあった駅前に供えられた献花台に手を合わせる人々。
 いつるよの えきまえにたつ けんかだい
季語:凍つる(いつる)
寒気にあって凝結すること。凍ると同意。凍るように感じられるものにも用いる。

2025年1月25日土曜日

停電の欠伸小欠伸春を待つ

停電の欠伸小欠伸春を待つ

電設備の点検整備の朝九時から午後三時までの停電が早めに終了。
 ていでんの あくびこあくび はるをまつ
季語:春を待つ(はるをまつ)
長く厳しい冬が一段落して、寒い中にも時折春の訪れを感じる頃、新しい季節を待つ気持ちが強まる。早く春よ来い、来て欲しいと願う気持ちである。

2025年1月24日金曜日

日脚伸ぶ惑星パレード始まるか

日脚伸ぶ惑星パレード始まるか

ニュースで太陽系の惑星の惑星パレードや惑星直列の可能性の話を。
 ひあしのぶ わくせいぱれーど はじまるか
季語:日脚伸ぶ(ひあしのぶ)
年も明けて、少しずつ日が長くなることをいう。一月も終わりの頃になると、日が長くなったなあという感慨にとらわれることがある。冬木の芽もしだいにふくらみ、春が近いことを感じる。

2025年1月23日木曜日

踊り場に冬日残して下りて行く

踊り場に冬日残して下りて行く

二階から下りて来た人は踊り場に冬の日を残したまま去って行く。
 おどりばに ふゆひのこして おりてゆく
季語:冬日(ふゆひ)
冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。雪の日の多い日本海側と乾燥した日の多い太平洋側とで、はこの季語のもつ印象はおのずと異なろう。

2025年1月22日水曜日

早梅の逆光を来る人の声

早梅の逆光を来る人の声

光眩しい道を行くと逆光の中から「梅が咲いてますよ」と声がする。
 そうばいの ぎゃっこうをくる ひとのこえ
季語:早梅(そうばい)
風土により早めに咲いた梅の花のこと。早咲きの梅をたずね歩くことを探梅という。

2025年1月21日火曜日

大寒の大寒らしくなき日和

大寒の大寒らしくなき日和

大寒とは思えぬ暖かな春のような日になりました。
 だいかんの だいかんらしく なきひより
季語:大寒(だいかん)
二十四節気の一つ。陽暦の一月二十一日ごろにあたり、このころから立春までの間が、一年のうちで最も寒さが厳しい。

2025年1月20日月曜日

弟とskype面談日脚伸ぶ

弟とskype面談日脚伸ぶ

今日は弟と先生と看護師さんも参加してskype面談です。
 おとうとと すかいぷめんたん ひあしのぶ
季語:日脚伸ぶ(ひあしのぶ)
年も明けて、少しずつ日が長くなることをいう。一月も終わりの頃になると、日が長くなったなあという感慨にとらわれることがある。冬木の芽もしだいにふくらみ、春が近いことを感じる。

2025年1月19日日曜日

初めてのzoomつながる寒の内

初めてのzoomつながる寒の内

療育研修会のzoomのオンライン会議につながることができました。
 はじめての ずーむつながる かんのうち
季語:寒の内(かんのうち)
寒の入(小寒の日)から、立春の前日までをいう。単に寒とも寒中ともいう。太平洋側はからりと晴れる日が続き、日本海側は鉛色の雪雲に覆われる。大寒、小寒など、類季語は微妙に配されているので、体感を踏まえつつ用いたいもの。

2025年1月18日土曜日

寒土用うなぎ喰ひたくなりにけり

寒土用うなぎ喰ひたくなりにけり

寒さ厳しい寒土用となりました。うなぎを食べたくなりました。
 かんどよう うなぎくいたく なりにけり
季語:寒土用(かんどよう)
春夏秋冬それぞれに土用はあるが、普通、土用といえば夏の土用のことである。寒土用は立春前の十八日間。寒さの厳しい時期で ある。

2025年1月17日金曜日

腹押せばクウクウと鳴く冬深し

腹押せばクウクウと鳴く冬深し

乾燥してるからか体から水分が蒸発してゆく音がする。
 はらおせば くうくうとなく ふゆふかし
季語:冬深し(ふゆふかし)
一年で寒さの最も極まる時期のこと。積もった雪や北風に吹かれる枯れ草、防寒着に身を包む人々など、どこを見ても冬真っ盛り。春が待たれる日々である。

2025年1月16日木曜日

三寒の東雲や日陰り

三寒の東雲や日陰りてきし

昨日の暖かさから一転再び真冬の寒さがやってきました。
 さんかんの しののめや ひかげりてきし
季語:三寒(さんかん)
春が近い頃の気象現象。ほぼ七日間周期で天気が変化する。三日ほど寒い日が続いたあとで四日ほど暖かい日がつづく。

2025年1月15日水曜日

四温晴昼飯前の風呂上がり

四温晴昼飯前の風呂上がり

今日は風呂午前になりましたが、まるで春のような暖かさです。
 しおんばれ ひるめしまえの ふろあがり
季語:四温(しおん)
春が近い頃の気象現象。ほぼ七日間周期で天気が変化する。三日ほど寒い日が続いたあとで四日ほど暖かい日がつづく。

2025年1月14日火曜日

カラカラの空より響く寒鴉

カラカラの空より響く寒鴉

寒波の乾燥した青空から一羽のカラスの声が響いてくる。
 からからの そらよりひびく かんがらす
季語:寒鴉(かんがらす)
寒中に見る鴉をいう。ところどころ雪のある冬田の中を、鴉が餌を求めて歩く。一、二羽で現れることが多く、なんとなく哀れで親しみがわく。餌の無き、厳しい冬を生き抜く姿に惹かれるものがある。

2025年1月13日月曜日

冬旱あふれるほどに点眼す

冬旱あふれるほどに点眼す

寒波がやってきて空気がカラカラに乾いて一日六回の点眼をしっかりと。
 ふゆひでり あふれるほどに てんがんす
季語:冬旱(ふゆひでり)
旱といえば夏だが、冬の日本の太平洋側は、一年のうちで雨量が 最も少なくなり旱魃になりやすい。水不足のために生活に不便を 感じたり野菜の出来が悪くなったりする。

2025年1月12日日曜日

透き通る寒林腹が空いている

透き通る寒林腹が空いている

寒々しい冬の木立を見ていて腹が減っていることに気がつく。
 すきとおる かんりんはらが すいている
季語:寒林(かんりん)
冬の樹木「冬木」が群立しているさまをいう。落葉樹も常緑樹も冬木ではあるが、葉を落とした冬枯れの裸木の木立は、鬱蒼と茂る夏木立と対照的にものさびしいものである。

2025年1月11日土曜日

鏡開や餅の欠片もなき汁粉

鏡開や餅の欠片もなき汁粉

夕食に鏡開のメッセージカードと餅抜きのお汁粉の甘いこと。
 かがみびらきや もちのかけらもなき しるこ
季語:鏡開(かがみびらき)
新年、供えてあった鏡餅を下ろして食べることをいう。普通は一月十一日に行われる。

2025年1月10日金曜日

雪国の雪凄まじき暮らしかな

雪国の雪凄まじき暮らしかな

連日ドカ雪に雪下ろし雪かきが日課となっている大変さを思う。
 ゆきぐにの ゆきすさまじき くらしかな
季語:雪(ゆき)
雪は春の花、秋の月と並んで冬の美を代表する。雪国と呼ばれる日本海沿岸の豪雪地帯では雪は美しいものであるどころか、白魔と恐れられる。

2025年1月9日木曜日

蛇を呑む如く胃カメラ寒の晴

蛇を呑む如く胃カメラ寒の晴

生まれて初めての胃カメラは不安感もありましたが大丈夫でした。
 へびをのむごとく いかめら かんのはれ
季語:寒の晴(かんのはれ)
厳寒中の晴天のこと。空気は乾燥して、はるかまで冴え冴えと澄み渡る。冬晴よりも温度感は低い。

2025年1月8日水曜日

寒晴や風に吹かれて昼の月

寒晴や風に吹かれて昼の月

晴れて寒風吹きすさぶ道の上あまりの寒さに引き返す空には昼の月。
 かんばれや かぜにふかれて ひるのつき
季語:寒晴(かんばれ)
厳寒中の晴天のこと。空気は乾燥して、はるかまで冴え冴えと澄み渡る。冬晴よりも温度感は低い。

2025年1月7日火曜日

壁に富士思い描いて初湯かな

壁に富士思い描いて初湯かな

初風呂で体を洗ってもらいながら正面の壁に富士を思い描いてみる。
 かべにふじ おもいえがいて はつゆかな
季語:初湯(はつゆ)
年が明けてはじめて風呂に入ること。正月一日は入らず、二日の昼間に入った。『江戸府内絵本風俗往来』(明治三十八年)によれば、「湯屋は七種まで、客に福茶を振る舞い、客は湯屋の主人や奉公人に年玉の銭を与えた」とある。

2025年1月6日月曜日

薬袋の溜まりやすさや寒に入る

薬袋の溜まりやすさや寒に入る

仕事始めは溜まった藥袋の整理から。お手数をおかけします。
 やくたいの たまりやすさや かんにいる
季語:寒に入る(かんにいる)
一年のうちでいちばん寒さがきびしい時期に入る日のこと。一月六日ごろにあたり、この日から立春前日(節分)までの約三十日間を寒という。

2025年1月5日日曜日

初笑まるで便所の百ワット

初笑まるで便所の百ワット

いつも元気で陽気な介助員さんが今年も登場大笑い一発!
 はつわらい まるでべんじょの ひゃくわっと
季語:初笑(はつわらい)
新年になって、初めて笑うこと。「笑う門には福きたる」ということば通り、一年が笑いに満ちた幸多い年であるようにという祈りが込められている季語。

2025年1月4日土曜日

冬眠の蛇の見ている長い夢

冬眠の蛇の見ている長い夢

冬眠の蛇はどんな夢を見るのだろうか、長い夢を見ているのだろうか。
 とうみんの へびのみている ながいゆめ
季語:冬眠(とうみん)
冬期、ある種類の動物がものを食べることをやめ、活動を停止して眠ったような状態で過ごすこと。へび、かえる、とかげなど、 変温動物が行う。はりねずみやこうもりなどの哺乳類にも見られ るが、こちらは完全な冬眠ではなく、ときどき目を覚まして排泄 や摂食をする。

2025年1月3日金曜日

駅伝の箱根を下るはや三日

駅伝の箱根を下るはや三日

往路を制した青山学院が山下りの六区を小田原中継所へ向かう。
 えきでんの はこねをくだる はやみっか
季語:三日(みっか)
正月三日のこと。三が日の終わりの日である。

2025年1月2日木曜日

テレビ見てバーチャル気分寝正月

テレビ見てバーチャル気分寝正月

テレビから流れる正月の風景を眺めながらの実感のないお正月。
 てれびみて ばーちゃるきぶん ねしょうがつ
季語:寝正月(ねしょうがつ)
正月、あくせく動くこともなく、家に籠ったきりのんびり過ごすことをいう。

2025年1月1日水曜日

若水汲む父の背中を思ひ出す

若水汲む父の背中を思ひ出す

元日の朝父が海岸へ若水を汲みに行く時弟と一緒について行ったっけ。
 わかみずくむ ちちのせなかを おもいだす
季語:若水(わかみず)
元日の朝に汲む水のこと。年男や家の長が、恵方を拝んでから汲み上げる。手桶や柄杓は新しいものを使う。