俳句いきてゆくこと
日々の出来事や思いを俳句にしています
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2024年9月30日月曜日
捜索の川から海へ九月尽く
捜索の川から海へ九月尽く
能登の被災地の捜索は川の上流から下流へ来て河口付近の海岸にかかる。
そうさくの かわからうみへ くがつつく
季語:九月尽く(くがつつく)
正しくは陰暦九月晦日(陽暦では十一月初め頃)をさし、行く秋を惜しむ気持ちが滲む。ただ現在では陽暦の九月晦日をさすことも多い
2024年9月29日日曜日
秋風や檻のライオンの哀しみ
秋風や檻のライオンの哀しみ
アフリカの大草原から連れてこられたライオンに秋の風が哀しみを誘う。
あきかぜや おりのらいおんの かなしみ
季語:秋風(あきかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。
2024年9月28日土曜日
リーリーとシンシン帰る竹の春
リーリーとシンシン帰る竹の春
上野動物園から中国へ返還される二頭のパンダに人々が列をなしている。
りーりーと しんしんかえる たけのはる
季語:竹の春(たけのはる)
竹は、たけのこの出る時期、栄養を奪われて衰える。秋になると勢いを取り戻し、葉も青々としてくる。この状態を竹の春という。
2024年9月27日金曜日
昼とろろ夕餉にとろろ秋うらら
昼とろろ夕餉にとろろ秋うらら
故郷のとろろが届き、お昼に食べて夕飯でも食べて大満足の一日でした。
ひるとろろ ゆうげにとろろ あきうらら
季語:薯蕷汁(とろろじる)
山地に自生する自然薯や、畑で作る長薯、大和芋などを卸し金で卸し、更に擂鉢で擂ったものがとろろである。それに出し汁を加えればとろろ汁ができる。青海苔や葱などの薬味を散らして頂く。麦ご飯にかければ麦とろである。消化がよくてお年寄りにも好まれる。
2024年9月26日木曜日
風に立つコスモスの道遥かなり
風に立つコスモスの道遥かなり
看護実習最終日、これからも研鑽を重ね看護師を目指し頑張って下さい。
かぜにたつ こすもすのみち はるかなり
季語:コスモス(こすもす)
キク科の一年草。高さ二メートルくらいになる。葉は細かく裂け、茎はひょろひょろと伸びる。九月から十月にかけて白やピンクの花をつける。花弁が桜に似ているところから、秋桜ともいわれる。
2024年9月25日水曜日
捜索の被災地能登の夜ぞ長き
捜索の被災地能登の夜ぞ長き
能登の大雨の被災地では行方不明の方々の捜索が続いています。
そうさくの ひさいちのとの よぞながき
季語:夜長(よなが)
秋の夜の長いことをいう。秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。春の「日永」に対応する季語である。
2024年9月24日火曜日
彼岸花ついたあだ名は鉄仮面
彼岸花ついたあだ名は鉄仮面
子供の頃つけられたあだ名「鉄仮面」が嫌で嫌でしょうがなかったなぁ。
ひがんばな ついたあだなは てっかめん
季語:彼岸花(ひがんばな)
曼珠沙華は天界に咲く赤い花を表す梵語。秋、田畑の畦や土手に咲くヒガンバナ科の多年草で群生する。墓地の近辺にみられることも多いため彼岸の名がつく。毒があるといわれるが鱗茎には澱粉が多く食用にもなる。昔は飢饉に備えて植えられていたという説もある。
2024年9月23日月曜日
復興の仮設までもが秋出水
復興の仮設までもが秋出水
能登地震からの復興の最中に発生した大雨と洪水により重なる災害に。
ふっこうの かせつまでもが あきでみず
季語:秋出水(あきでみず)
盆過ぎの集中豪雨や台風がもたらす雨で河川の水があふれること。収穫を前にした田が台無しになることもある。
2024年9月22日日曜日
秋分や左右から閉じるカーテン
秋分や左右から閉じるカーテン
いつもの時分にいつものように閉じるカーテン、あぁ今日は秋分の日か。
しゅうぶんや さゆうからとじる かーてん
季語:秋分(しゅうぶん)
二十四節気の一つ。太陽の黄経が百八十度になる日。陰暦八月の中頃で白露後一五日、大体九月二十二日、二十三日に当たる。昼夜の長さが同じでここから次第に夜の方が長くなり、「秋の夜長」はここからはじまる。
2024年9月21日土曜日
重たげに雲流れ来る秋彼岸
重たげに雲流れ来る秋彼岸
秋雨前線が南下してくる気配を感じさせるような雲が空を覆い始めている。
おもたげに くもながれくる あきひがん
季語:秋彼岸(あきひがん)
秋分の日(九月二十三日ごろ)を中日とし、前後三日を含めた七日間を指す。お墓参りをし、おはぎを作ってご先祖に供える。彼岸は春と秋の二回あり、秋の彼岸は後の彼岸ともいう。ただ彼岸という場合は春の彼岸を指す。
2024年9月20日金曜日
どこまでや記録更新猛残暑
どこまでや記録更新猛残暑
大谷さんは記録をどこまで伸ばすのか、この猛残暑はどこまで続くのか。
どこまでや きろくこうしん もうざんしょ
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。
2024年9月19日木曜日
宵闇や子規の俳句を諳んずる
宵闇や子規の俳句を諳んずる
今日は俳人正岡子規の命日、知っている子規の俳句をいくつか諳んずる。
よいやみや しきのはいくを そらんずる
季語:宵闇(よいやみ)
十五夜の名月を過ぎると、月の出は次第に遅くなっていく。従って宵の時刻の空の暗さがひときわ感じられる様をいう。
2024年9月18日水曜日
看護師を目指し実習小鳥来る
看護師を目指し実習小鳥来る
今年度二度目の看護実習が始まりました。よろしくお願いします。
かんごしを めざしじっしゅう ことりくる
季語:小鳥来る(ことりくる)
秋、日本に渡って来る鳥や、山地から人里に降りてくる小鳥たちのことをいう。鶸(ヒワ)連雀(レンジャク)尉鶲(ジョウビタキ)花鶏(アトリ)など。
名月や天津飯のてんこ盛り
名月や天津飯のてんこ盛り
名月に何を食べようか、天津飯の大盛りがいいな。
めいげつや てんしんはんの てんこもり
季語:名月
名月や黒猫の眼の爛々と
名月や黒猫の眼の爛々と
闇の中に
月光を浴びた黒猫の眼が爛々と怪しく光っている。
めいげつや くろねこのめの らんらんと
季語:名月
2024年9月17日火曜日
名月や国道沿いのパチンコ屋
名月や国道沿いのパチンコ屋
昔、信号待ちで止まったパチンコ屋の空に煌々と月が上がっていたっけ。
めいげつや こくどうぞいの ぱちんこや
季語:名月(めいげつ)
旧暦八月十五日の月のこと。「名月をとつてくれろと泣く子かな」と一茶の句にもあるように、手を伸ばせば届きそうな大きな月である。団子、栗、芋などを三方に盛り、薄の穂を活けてこの月を祭る。
2024年9月16日月曜日
秋雨や涙腺弱くなる齢
秋雨や涙腺弱くなる齢
涙は流さないほうだと思っていましたが歳のせいか涙もろくなりました。
あきさめや るいせんよわく なるよわい
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。
2024年9月15日日曜日
秋雲や御船神輿の渡る刻
秋雲や御船神輿の渡る刻
今日は故郷の御船祭りの日、昼過ぎの今ちょうど家の前あたりだろうか。
しゅううんや おふねみこしの わたるこく
季語:秋雲(しゅううん)
澄み切った蒼穹に浮かんでは消えてゆく秋の雲。鱗雲や巻積雲など秋の白い雲はくっきりと印象的である。
2024年9月14日土曜日
吸呑の水滴らせ残暑なお
吸呑の水滴らせ残暑なお
吸呑から水が漏れてぽたりぽたりと落ちてほっぺたにあたって鬱陶しい。
すいのみの みずしたたらせ ざんしょなお
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。
2024年9月13日金曜日
秋の蚊や13日の金曜の
秋の蚊や13日の金曜の
今日は13日の金曜日と気がついてしまったからか蚊に刺される夢を見た。
あきのかや じゅうさんにちの きんようの
季語:秋の蚊(あきのか)
秋もすすみ、気温も下がってくると、蚊の動きも幾分鈍り、気のせいか羽音さえも弱々しく感ずる。刺されるのには閉口するが、何となく哀れさも覚える。
2024年9月12日木曜日
水切りの石跳ね秋の暮かかる
水切りの石跳ね秋の暮かかる
河原でよく水切りをしましたが一つ二つ跳ね沈んでしまい夕暮れてきます。
みずきりの いしはね あきのくれかかる
季語:秋の暮(あきのくれ)
秋の一日の夕暮れという意味と、秋という季節の終わりという意味がある。古来より二つの意味で使われてきたが、二つの意味が相互に響きあう場合も少なくない。古くから歌われ、「もののあはれ」「寂しさ」象徴する季語となった。
2024年9月11日水曜日
花火大会2024五句
花火大会2024五句
中天に月煌々と迎えらる
花火の間見守る人の声優し
月めがけ色とりどりの光かな
ナイアガラ静かに消えし月明かし
花火果て坂道押され車椅子
秋晴の焦げ付きそうな道をゆく
秋晴の焦げ付きそうな道をゆく
晴れて真夏のような太陽にジリジリと焦がされそうな道をゆく車椅子。
あきばれの こげつきそうな みちをゆく
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。
2024年9月10日火曜日
一心に水澄む水輪猫が飲む
一心に水澄む水輪猫が飲む
一心に猫が飲んでいる水は澄んで水面にきれいな同心円が広がっています、
いっしんに みずすむみなわ ねこがのむ
季語:水澄む(みずすむ)
秋になって水が澄むこと。秋は大気が澄み渡るので、水の流れにも清澄感を覚える。
2024年9月9日月曜日
秋の雷うらがえる下駄けりあげる
秋の雷うらがえる下駄けりあげる
どこかで雷が鳴っている、子供の頃よく下駄を飛ばしていた音を思い出す。
あきのらい うらがえるげた けりあげる
季語:秋の雷(あきのらい)
たんに雷といえば夏の季語であるが、秋にも入道雲が湧いて雷が鳴ったり、寒冷前線の影響で雷雨がもたらされたりする。
2024年9月8日日曜日
「ささやかなこの人生」よ秋の夕焼
「ささやかなこの人生」よ秋の夕焼
弟からのメールを読んで昔歌った「ささやかなこの人生」を思い出しました。
ささやかな このじんせいよ あきのゆうやけ
季語:秋の夕焼(あきのゆうやけ)
ただ「夕焼」と言えば夏の季語である。秋の夕焼は夏の夕焼の強烈な色、暑さとは違い、どこか寂しさを伴なうものである。
2024年9月7日土曜日
人疲れ残る暑さを夕鴉
人疲れ残る暑さを夕鴉
一日苦手な看護師さんで疲れた夕方の空を鴉があっけらかんと飛んでゆきます。
ひとづかれ のこるあつさを ゆうがらす
季語:残る暑さ(のこるあつさ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。
2024年9月6日金曜日
心なし秋めく風と思いしが
心なし秋めく風と思いしが
朝はなんとなく秋めいてきたような気がしたのも束の間、残暑はあとひと月?
こころなし あきめくかぜと おもいしが
季語:秋めく(あきめく)
周辺の景色や空気が秋らしくなってくることを言う。目や耳や肌で秋の訪れを感じ取った感慨がこの季語の本意である。
2024年9月5日木曜日
食べて寝て起きて一句かなかなかな
食べて寝て起きて一句かなかなかな
夕食の後一日を振り返りながら眠り翌朝は昨日の一句を詠む、私も日暮らし。
たべてねて おきていっく かなかなかな
季語:かなかな(かなかな)
蜩は明け方や日暮に澄んだ鈴を振るような声でカナカナと鳴くのでかなかなともいう。未明や薄暮の微妙な光に反応し鳴き始める。鳴き声には哀れさがあり人の心に染みるようである。
2024年9月4日水曜日
この人もまた見るからに残暑バテ
この人もまた見るからに残暑バテ
夏バテや残暑バテの人が多いようですがツクツクボウシは元気に鳴いている。
このひとも またみるからに ざんしょばて
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。
2024年9月3日火曜日
新涼のベッドシーツや風呂あがり
新涼のベッドシーツや風呂あがり
秋の高気圧から北風が吹いて涼しくなり、風呂あがりの心地よさが嬉しい。
しんりょうの べっどしーつや ふろあがり
季語:新涼(しんりょう)
秋に入ってから感じる涼しさのこと。「涼し」だけでは、夏の季語となる。夏の暑さの中で感じられる涼しさではなく、「涼しく過ごしやすい季節」になってきたことをいう。
2024年9月2日月曜日
秋暑し火災報知器また誤報
秋暑し火災報知器また誤報
ようやく去った台風のあと残暑がぶり返してきた時に火災報知器が誤報とは。
あきあつし かさいほうちき またごほう
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。
2024年9月1日日曜日
冬瓜の葛あん一匙昼小雨
冬
瓜の葛あん一匙昼小雨
雨が小止みになった昼食の冬瓜の葛あんかけを一匙一匙とろっとして旨い。
とうがんの くずあんひとさじ ひるこさめ
季語:冬瓜(とうがん)
熱帯アジア原産のウリ科の一年草。果実は淡緑色、楕円形でとても大きい。熟して淡緑色の外皮が白いろう質におおわれた頃に収穫する。長い貯蔵に耐え、半年ほどももつという。煮食、葛あんかけ、汁の実などにして食べる。白い果肉は煮ると透きとおって涼しげ。淡泊な味わいで、独特の食感がある。
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