俳句いきてゆくこと
日々の出来事や思いを俳句にしています
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2025年6月30日月曜日
促され茅の輪をくぐる子犬かな
促され茅の輪をくぐる子犬かな
夏越の祓で各地の神社で茅の輪くぐりが行われ、犬もくぐっている。
うながされ ちのわをくぐる こいぬかな
季語:茅の輪(ちのわ)
茅を束ねて大きな輪としたものが茅の輪。陰暦六月晦日の夏越の祓の時に、人々はその輪をくぐり身についた穢れを祓い、無病息 災を願う。
2025年6月29日日曜日
熱帯の夜は知らない熱帯夜
熱帯の夜は知らない熱帯夜
熱帯に行ったこともなく熱帯の夜も知らないけれど今夜は熱帯夜。
ねったいの よるはしらない ねったいや
季語:熱帯夜(ねったいや)
暑くて寝苦しい夜。最低気温が摂氏二十五度を越えた夜をいう。
気象エッセイストの倉嶋厚氏が考案した造語で、夜間の最低気温が25度以上の暑い夜を指します。1950年代後半から新聞や気象解説で使われ始め、1970年代以降に一般的に広まりました。
2025年6月28日土曜日
旅のあと涙もろくなる六月
旅のあと涙もろくなる六月
ふるさとへの旅を終えてから何となく涙もろくなってきた。
たびのあと なみだもろくなる ろくがつ
季語:六月(ろくがつ)
六月と言えば、ほぼ梅雨の時期に当たる。じめじめしていやな季節である一方、稲作には貴重な水をもたらしてくれる。山々は緑におおわれ、夜は蛍が飛び、紫陽花や菖蒲などが花開く月でもある。
2025年6月27日金曜日
片蔭に老若男女大通り
片蔭に老若男女大通り
真夏のような日の当たる大通りを行く人波は日陰に引き寄せられる。
かたかげに ろうにゃくなんにょ おおどおり
季語:片蔭(かたかげ)
午後の日差しが建物や塀などに影をつくる。歩くにも、少しでも日陰を選びたい夏。「緑陰」や「木下闇」とは、区別して用いたい季語。古くから長塀の片蔭などは存在していたのであるが、都市の構造物の変遷もあり、大正以降、よく使われだした季語でもある。
2025年6月26日木曜日
枯れてなお額紫陽花の姿かな
枯れてなお額紫陽花の姿かな
今年まだ見なかった紫陽花、中庭で咲き終えた額紫陽花を見た。
かれてなお がくあじさいの すがたかな
季語:額紫陽花(がくあじさい)
ユキノシタ科の落葉低木。紫陽花の一種だが、花は毬状にならず 平に咲く。中心部は小さな花が粒々と密集してつき、その外側に 四片の装飾花をまばらにつける。花は白っぽい色から、青、赤紫、 ピンクなどに変化してゆく。
2025年6月25日水曜日
青時雨見覚えのある白い花
青時雨見覚えのある白い花
雨が降ったり止んだりの昼下がり、旧館の前に白い花が咲いている。
あおしぐれ みおぼえのある しろいはな
季語:青時雨(あおしぐれ)
木々の青葉からしたたり落ちる水滴を時雨に見立てたことば。また、青葉若葉のころの時雨のような通り雨。時雨は本来は冬の季語だが、青葉の「青」を頭につけ、夏の雨の意としてる。
2025年6月24日火曜日
砕かれし錠剤苦し蒸暑し
砕かれし錠剤苦し蒸暑し
食後の飲み薬の錠剤の一つが誤って粉々にされ、苦さに汗が出る。
くだかれし じょうざいにがし むしあつし
季語:蒸暑し(むしあつし)
蒸し暑いこと。高温多湿の不快感は耐え難いもの。日本特有の夏の気候である。
2025年6月23日月曜日
どこまでもあおいうみとそら沖縄忌
どこまでもあおいうみとそら沖縄忌
五十年前に一度だけ行ったことのある沖縄の摩文仁の丘の海と空。
どこまでもあおい うみとそら おきなわき
季語:沖縄忌(おきなわき)
六月二十三日。太平洋戦争の終わりの頃、沖縄は日米の最後の決戦地になり、多くの民間人が犠牲になった。沖縄の日本軍が壊滅した昭和二十年六月二十三日のこの日を、沖縄県慰霊の日とした。
2025年6月22日日曜日
南風白鴉二羽産ましめる
南風白鴉二羽産ましめる
南風吹く真夏日、滋賀県長浜市で二羽の白いカラスが生まれた!
みなみかぜ しろがらすにわ うましめる
季語:南風(みなみかぜ)
夏の季節風。冬の北風がからからに乾いているのに対し、この風は湿っていて暑苦しい。「みなみ」だけで風を省略した呼び名は、もともとは漁師、船乗り言葉だったことによる。
2025年6月21日土曜日
人間までが沸騰している夏至
人間までが沸騰している夏至
地球沸騰化が国と国の争いまで激化しています。いつ収まるのか。
にんげんまでが ふっとうしている げし
季語:夏至(げし)
二十四節気の一つ。この日北半球では、太陽は最も高いところに あって一年中で昼が一番長い。だが、実際には梅雨のさ中である ために、からりとした晴天に恵まれることはあまりない。
2025年6月20日金曜日
明易や選挙でうまれいづるもの
明易や選挙でうまれいづるもの
選挙のたびに思うことは、世の中は良くなっているのだろうかと。
あけやすや せんきょでうまれ いずるもの
季語:明易(あけやす)
夏の夜の明けが早いことをいう。科学現象としては短夜と同じだが、短夜は夜が短いことをいうのに対して、明易は、明け急ぐ夜を嘆く思いが増さる。春分を境に一日一日昼の時間が長くなり、夏至にいたってそれが最長になる。場所にもよるが、早いときで午前四時頃には白々としてくる。農作業などをするによく、早起きが楽しい頃である。
2025年6月19日木曜日
中辛の吾家のカレー扇風機
中辛の吾家のカレー扇風機
吾家のカレーは甘口と辛口のルーを合わせた中辛のカレーだった。
ちゅうからの わがやのかれー せんぷうき
季語:扇風機(せんぷうき)
電動機の軸に数枚の羽根をつけ、その回転によって風を起こす器具。夏場に涼をとるためのもの。かつては大型のものを天井の中央からぶら下げるように取りつけたこともあったが、エアコンの普及とともに少なくなった。
2025年6月18日水曜日
今しがた落ちたばかりの実梅かな
今しがた落ちたばかりの実梅かな
炎天の道の真ん中にさっきはなかった梅の実が転がっている。
いましがた おちたばかりの みうめかな
季語:実梅(みうめ)
熟さない梅の実をいう。梅は梅雨のころ、みずみずしい浅みどりの芳香のある実を結ぶ。固くて酸味が強いが、梅酢や、梅酒、煮梅などを作る。梅干は黄をすこし帯びた実を用いる。
2025年6月17日火曜日
空梅雨のすっからかんの空である
空梅雨のすっからかんの空である
日本列島はすっぽりと太平洋高気圧の中に梅雨明けしたような。
からつゆの すっからかんの そらである
季語:空梅雨(からつゆ)
梅雨に入っても晴天が続き、ほとんど雨の降らないこと。これは梅雨前線の位置がはるか南方の海上にあるか、早く北上してしまうことによって起こる。長引くと農作物に旱の害をもたらしたり、ダムの貯水量が低下して、生活用水にも支障をきたす。
2025年6月16日月曜日
霊園にいずかたよりか時鳥
霊園にいずかたよりか時鳥
霊園にお参りをした時にどこからともなく聞こえてきた鳥の声。
れいえんに いずかたよりか ほととぎす
季語:時鳥(ほととぎす)
初夏五月に南方から渡ってきて日本に夏を告げる鳥。雪月花に並ぶ夏の美目でもある。昔は初音を待ちわびた。初音を待つのは鶯と時鳥だけ。夜、密かに鳴くときは忍び音といった。
2025年6月15日日曜日
ふるさと相良へ梅雨の旅十句
ふるさと相良へ梅雨の旅十句
黒南風や遠出を前の打ち合わせ
着々と進む準備や梅雨晴間
梅雨空に一喜一憂しておりぬ
明日の朝決めたからには梅雨の旅
べらぼうな土砂降りの朝梅雨の旅
食べ物屋ばかり目につく梅雨の街
トンネルを雲を抜け梅雨晴の郷
広々と吉田田んぼや梅雨晴るる
梅雨晴となる大茶園お~いお茶
梅雨の旅終わり良ければ全て良し
トンネルを雲を抜け梅雨晴の郷
トンネルを雲を抜け梅雨晴の郷
東名高速を吉田インターへとトンネルを抜け雲を抜け故郷へ。
とんねるを くもをぬけ つゆばれのさと
季語:梅雨晴(つゆばれ)
梅雨の最中にふと晴天がのぞくこと。洗濯物を干したり、梅干を並べたりと梅雨の最中の貴重な日差しであり、気持ちの良いものである。
2025年6月14日土曜日
明日の朝決めたからには梅雨の旅
明日の朝決めたからには梅雨の旅
いよいよ明日は故郷へ向かう梅雨の旅、決めたからには行くぞ。
あすのあさ きめたからには つゆのたび
季語:梅雨(つゆ)
六月ごろ、ひと月にわたって降りつづく長雨。さみだれのこと。ちょうど梅の実の熟れるころなので梅雨ともいう。梅雨の季節をさすこともある。
2025年6月13日金曜日
梅雨空に一喜一憂しておりぬ
梅雨空に一喜一憂しておりぬ
15日の天気予報は雨だったり曇りだったり時々晴れだったり。
つゆぞらに いっきいちゆう しておりぬ
季語:梅雨空(つゆぞら)
梅雨どきの空模様をいう。空全体が分厚い雲に覆われて鬱陶しい。
2025年6月12日木曜日
着々と進む準備や梅雨晴間
着々と進む準備や梅雨晴間
打ち合わせで見つかった問題点の対策準備は皆さんが着々と。
ちゃくちゃくと すすむじゅんびや つゆはれま
季語:梅雨晴間(つゆはれま)
梅雨の最中にふと晴天がのぞくこと。洗濯物を干したり、梅干を並べたりと梅雨の最中の貴重な日差しであり、気持ちの良いものである。
2025年6月11日水曜日
黒南風や遠出を前の打ち合わせ
黒南風や遠出を前の打ち合わせ
雨天決行の外出のための打ち合わせをしている窓の外は梅雨空。
くろはえや とおでをまえの うちあわせ
季語:黒南風(くろはえ)
暗くどんよりとした梅雨の長雨が続く時期に吹く湿った南風のこと。雨が続いて憂鬱な心持ちと、このころの空や雲の色を重ねて「黒」とされた。他に、梅雨中頃の激しい南風を「荒南風」、梅雨明けの明るい空に吹く南風を「白南風」という。
2025年6月10日火曜日
すぐ失くす百円傘と梅雨に入る
すぐ失くす百円傘と梅雨に入る
落とし物も時代により変わってきましたが傘は多いようです。
すぐなくす ひゃくえんがさと つゆにいる
季語:梅雨に入る(つゆにいる)
梅雨に入ること。古い暦によれば立春から百二十七日目の六月十一日頃にあたる。以後三十日間ほどが梅雨である。気象庁により 梅雨入り宣言が出される。湿度と共に温度が上がり不快感を覚える。
2025年6月9日月曜日
空っぽの代田に米の皮算用
空っぽの代田に米の皮算用
青田買いという言葉がありましたが近頃は代田買いのようで。
からっぽの しろたにこめの かわざんよう
季語:代田(しろた)
代掻きの終わった田をいう。昔は牛や馬に代掻を曳かせて田を耕したが、今はトラクターなどの機械で行う。代掻きを終えた田には水が張られ、田植の準備が整う。
2025年6月8日日曜日
外出は一週間後梅雨入は
外出は一週間後梅雨入は
外出は来週十五日に決まりましたが、梅雨入はいつだろう雨は?
がいしゅつは いっしゅうかんご つゆいりは
季語:梅雨入(つゆいり)
梅雨に入ること。古い暦によれば立春から百二十七日目の六月十一日頃にあたる。以後三十日間ほどが梅雨である。気象庁により 梅雨入り宣言が出される。湿度と共に温度が上がり不快感を覚える。
2025年6月7日土曜日
思い出す怖い話や五月闇
思い出す怖い話や五月闇
いま怖い話が流行っているという番組を思い出している夏の夜。
おもいだす
こわいはなしや さつきやみ
季語:五月闇(さつきやみ)
梅雨時のころの鬱蒼とした暗さをいう。昼間の厚い雲に覆われた暗さでもあるが、月のない闇夜のことでもある。
2025年6月6日金曜日
あじさいの日のアジサイゼリーの昼
あじさいの日のアジサイゼリーの昼
6月6日はあじさいの日、昼のデザートはアジサイゼリーです。
あじさいのひの あじさいぜりーのひる
季語:ゼリー(ぜりー)
夏菓子のひとつ。ゼラチンまたは寒天を砂糖と煮溶かし、果汁などを加えて冷したもの。透き通っているので見た目にも涼やかである。
2025年6月5日木曜日
緑陰に仄かに見ゆる奉安殿
緑陰に仄かに見ゆる奉安殿
緑陰深く奉安殿が仄かに見える。戦前からの歴史の記憶の建屋。
りょくいんに ほのかにみゆる ほうあんでん
季語:緑陰(りょくいん)
夏の日差しのもとのよく繁った木の陰をいう。日差しが強くなってくると緑陰の涼しさは何よりである。緑陰で読書をしたり昼寝をしたり、家族で食卓を囲んだりするのも楽しい。
2025年6月4日水曜日
枇杷たわわ日当り良くて駅2分
枇杷たわわ日当り良くて駅2分
散歩道の枇杷の木に枇杷の実がたわわに生って、坂の下には風祭駅。
びわたわわ ひあたりよくて えきにふん
季語:枇杷(びわ)
枇杷の果実のこと。枇杷は梅雨のころ、その大きな葉陰に電球をともしたような実をたくさんつける。果肉は甘く生食されるほか、缶詰に加工したりジャムにしたりする。実の中に大きな種を一つ持つ。長崎の茂木枇杷、房州の田中枇杷が有名である。
2025年6月3日火曜日
永遠の背番号「3」青時雨
永遠の背番号「3」青時雨
永遠のヒーロー長嶋茂雄さんが数々の記憶を残して逝きました。
えいえんの せばんごうさん あおしぐれ
季語:青時雨(あおしぐれ)
実際に降る雨ではなく、雨上がりの後、樹木の下を通ると生い茂った葉にたまっていた雨粒がはらはらと落ちてくることがある。その様子を時雨にたとえたもので「青葉時雨」とも表現する。
2025年6月2日月曜日
梅雨めくやじっとしている籠の鳥
梅雨めくやじっとしている籠の鳥
雨が降ってきそうな曇り空を眺めてベッドの上でじっとしている。
つゆめくや じっとしている かごのとり
季語:梅雨めく(つゆめく)
気候が梅雨らしくなる兆候が現れること。
2025年6月1日日曜日
夏の朝薄紅色の紫蘇ジュース
夏の朝薄紅色の紫蘇ジュース
夏になると思い出す母が作った薄紅色の甘酸っぱい紫蘇ジュース。
なつのあさ うすべにいろの しそじゅーす
季語:夏の朝(なつのあさ)
夏は夜明けが早い。朝のひとときはまことに清涼で気持ちがよい。冬の早起きは辛いし、春は暁を覚えず朝寝をむさぼる。秋は夜長を過ごし寝たい。しかし夏はだれもが早起きしたくなる。暑さがひどくなる前に充実した時間を過ごそうというもの。
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