俳句いきてゆくこと
日々の出来事や思いを俳句にしています
ページ
ホーム
俳句一覧
令和三年お花見
色紙
NHK俳句入選
2025年9月30日火曜日
霞む目に秋蝶のゆくへ見失ふ
霞む目に秋蝶のゆくへ見失ふ
窓の外を飛ぶ蝶を見つけたものの目で追いきれず見失ってしまう。
かすむめに あきちょうのゆくえ みうしなう
季語:秋蝶(あきちょう)
立秋を過ぎてから見かける蝶のこと。春や夏の蝶にから比べるといくらか弱々しい印象を受ける。冬が近なるとその数もめっき り少なくなる。
2025年9月29日月曜日
秋の灯のぼやけし文字を拡大す
秋の灯のぼやけし文字を拡大す
パソコンの文字が前よりぼやけて読みにくくなった大きめに拡大。
あきのひの ぼやけしもじを かくだいす
季語:秋の灯(あきのひ)
秋の夜に灯す明りのこと。長い夜を明りのもとで静かに味わい、語らい、書に親しむ。夜学や夜業のための明りでもある。
2025年9月28日日曜日
物言えぬ唇寒き秋の風
物言えぬ唇寒き秋の風
松尾芭蕉の「物言えば唇寒し秋の風」を本歌取りした一句です。
ものいえぬ くちびるさむき あきのかぜ
季語:秋の風(あきのかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。
2025年9月27日土曜日
秋暁の「クウ」と一声腹の虫
秋暁の「クウ」と一声腹の虫
秋分を過ぎて夜明けが遅くなり窓の外を見ていると腹の虫が。
しゅうぎょうの くうとひとこえ まらのむし
季語:秋暁(しゅうぎょう)
秋の夜明け。日の出が遅くなり、空気が冷たく感じられ澄んでくる。秋の深まった感慨をひとしお誘う時間帯である。
2025年9月26日金曜日
メジャーセブンスコードの響き秋の風
メジャーセブンスコードの響き秋の風
秋風は爽やかさの中に哀愁を帯びてメジャーセブンスコードめく。
めじゃーせぶんす こーどのひびき あきのかぜ
季語:秋の風(あきのかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。
2025年9月25日木曜日
秋燕や風紋刻む風の音
秋燕や風紋刻む風の音
帰ってゆく燕が去ったあとの浜辺には風紋を刻む風の音だけが。
しゅうえんや ふうもんきざむ かぜのおと
季語:秋燕(しゅうえん)
春に渡って来た燕は秋に南方へ帰ってゆく。夏の間に雛をかえし、九月頃群れをなして帰ってゆくと、淋しさが残る。
2025年9月24日水曜日
爽やかや肌を離れし湯の熱り
爽やかや肌を離れし湯の熱り
風呂上がり部屋まで廊下を来る間に湯の熱りも汗も引いていた。
さわやかや はだをはなれし ゆのほてり
季語:爽やか(さわやか)
爽やかとは、もともとはさらりと乾いた秋風が吹くことをいう。次にその風に包まれるときの感じをいうようになり、さらに秋のここちよい気分をいうようになった。
2025年9月23日火曜日
炎立つ一群紅き曼珠沙華
炎立つ一群紅き曼珠沙華
秋のお彼岸になるころいつの間にか咲く彼岸花、ようやく秋が。
ほむらたつ ひとむらあかき まんじゅしゃげ
季語:曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
曼珠沙華は天界に咲く赤い花を表す梵語。秋、田畑の畦や土手に咲くヒガンバナ科の多年草で群生する。墓地の近辺にみられることも多いため彼岸の名がつく。毒があるといわれるが鱗茎には澱粉が多く食用にもなる。昔は飢饉に備えて植えられていたという説もある。
2025年9月22日月曜日
病む子思う母と母思う子や秋の暮
病む子思う母と母思う子や秋の暮
入院している子供を見舞う母親の様子に二十年前の母と吾を想う。
やむこおもうははと ははおもうこや あきのくれ
季語:秋の暮(あきのくれ)
秋の一日の夕暮れという意味と、秋という季節の終わりという意味がある。古来より二つの意味で使われてきたが、二つの意味が相互に響きあう場合も少なくない。<さびしさはその色としもなかりけり真木立つ山の秋の夕暮> 寂蓮『新古今集』、<心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮>西行『新古今集』<見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮>藤原定家『新古今集』などと古くから歌われ、「もののあはれ」「寂しさ」象徴する季語となった。
2025年9月21日日曜日
秋彼岸憂きこと多き人生よ
秋彼岸憂きこと多き人生よ
暑さも彼岸までと思ってきたものの彼岸過迄伸びそうな気配が。
あきひがん うきことおおき じんせいよ
季語:秋彼岸(あきひがん)
秋分の日(九月二十三日ごろ)を中日とし、前後三日を含めた七日間を指す。お墓参りをし、おはぎを作ってご先祖に供える。彼岸は春と秋の二回あり、秋の彼岸は後の彼岸ともいう。ただ彼岸という場合は春の彼岸を指す。
2025年9月20日土曜日
薄曇る色なき秋の彼岸入り
薄曇る色なき秋の彼岸入り
今日は秋の彼岸の入りで朝から薄曇りで残暑の山は越えたよう。
うすぐもる いろなきあきの ひがんいり
季語:秋彼岸(あきひがん)
秋分の日(九月二十三日ごろ)を中日とし、前後三日を含めた七日間を指す。お墓参りをし、おはぎを作ってご先祖に供える。彼岸は春と秋の二回あり、秋の彼岸は後の彼岸ともいう。ただ彼岸という場合は春の彼岸を指す。
2025年9月19日金曜日
胸水を抱えて生きる子規忌かな
胸水を抱えて生きる子規忌かな
今日は正岡子規の命日。私は溜まったままの胸水と生きてゆく。
きょうすいを かかえていきる しききかな
季語:子規忌(しきき)
俳人、正岡子規の忌日。明治三十五年(一九〇二年)九月十九日脊椎カリエスにより没。三十五歳。
2025年9月18日木曜日
夕暮の耳鳴りと残る蝉の声
夕暮の耳鳴りと残る蝉の声
耳鳴りがしてきた蜩の声のようでしばらく耳鳴りを聴いていた。
ゆうぐれの みみなりと のこるせみのこえ
季語:残る蝉(のこるせみ)
立秋を過ぎて鳴く蝉のこと。盂蘭盆の頃の蝉の鳴き声にはまだまだ力強いものがある。夕方になると、油蝉などに混じってかなかなやつくつく法師も鳴き始める。秋も深まるにつれて蝉の声も弱弱しくなり、いつの間にか鳴き声もとだえてしまう。
2025年9月17日水曜日
朝焼や今日も猛暑となる予感
朝焼や今日も猛暑となる予感
朝焼けの空を見てまた今日も猛暑日となりそうな気がしました。
あさやけや きょうももうしょと なるよかん
季語:朝焼(あさやけ)
太陽の光が大気層を通過する時の散乱現象で、日の出の時に東の空が紅黄色に染まることをいう。夏が最も色鮮やかで、天気が下り坂になる前兆でもある。
2025年9月16日火曜日
酔いさます祭のあとの夜風かな
酔いさます祭のあとの夜風かな
祭も三日目の千秋楽の夜、祭囃子も遠ざかり夜風が心地よい。
よいさます まつりのあとの よかぜかな
季語:祭(まつり)
単に祭といえば都市の神社の夏祭をさす。悪疫退散を目的とする。この点、秋に田園の神社で行なわれる秋祭(収穫祭)と異なる。山車や鉾、神輿などの巡行があり、舞や奏楽などの奉納が行われる。境内や門前には夜店が立ち並び、宵宮から祭り当日にかけて多くの人でにぎわう。
2025年9月15日月曜日
留守の家を残し流れる祭かな
留守の家を残し流れる祭かな
今日は祭の中日でお渡りがある日です。今頃は留守の家の前か。
るすのやを のこしながれる まつりかな
季語:祭(まつり)
単に祭といえば都市の神社の夏祭をさす。悪疫退散を目的とする。この点、秋に田園の神社で行なわれる秋祭(収穫祭)と異なる。山車や鉾、神輿などの巡行があり、舞や奏楽などの奉納が行われる。境内や門前には夜店が立ち並び、宵宮から祭り当日にかけて多くの人でにぎわう。
2025年9月14日日曜日
伯父の忌のかの夜の祭囃子かな
伯父の忌のかの夜の祭囃子かな
祭好きだった伯父の通夜の席に聞こえてきた祭囃子を思い出す。
おじのきの かのよの まつりばやしかな
季語:祭(まつり)
単に祭といえば都市の神社の夏祭をさす。悪疫退散を目的とする。この点、秋に田園の神社で行なわれる秋祭(収穫祭)と異なる。山車や鉾、神輿などの巡行があり、舞や奏楽などの奉納が行われる。境内や門前には夜店が立ち並び、宵宮から祭り当日にかけて多くの人でにぎわう。
2025年9月13日土曜日
秋の夜の痰が切れぬよ喉の奥
秋の夜の痰が切れぬよ喉の奥
寝る前に吸引してもらったのに喉の奥に取り切れない痰が絡む。
あきのよの たんがきれぬよ のどのおく
季語:秋の夜(あきのよ)
夜が段々と長くなり、静かな感じがある。外は、月が昇り、虫が 鳴いている。そのような夜には勉強などの様々な作業に集中でき る。
2025年9月12日金曜日
坂多き二十三区や秋出水
坂多き二十三区や秋出水
東京23区には坂が多く大雨に排水が間に合わず川が溢れる。
さかおおき にじゅうさんくや あきでみず
季語:秋出水(あきでみず)
盆過ぎの集中豪雨や台風がもたらす雨で河川の水があふれること。収穫を前にした田が台無しになることもある。
2025年9月11日木曜日
秋雷や空は一転かき曇り
秋雷や空は一転かき曇り
秋雨前線が活発になり線状降水帯が発生して雷雨となりました。
しゅうらいや そらはいってん かきくもり
季語:秋雷(しゅうらい)
たんに雷といえば夏の季語であるが、秋にも入道雲が湧いて雷が鳴ったり、寒冷前線の影響で雷雨がもたらされたりする。
2025年9月10日水曜日
風に吹かれ行けば秋の蝉の声
風に吹かれ行けば秋の蝉の声
暑さの中に吹く風の心地よく秋の蝉の声が聞こえてきます。
かぜにふかれゆけば あきのせみのこえ
季語:秋の蝉(あきのせみ)
立秋を過ぎて鳴く蝉のこと。盂蘭盆の頃の蝉の鳴き声にはまだまだ力強いものがある。夕方になると、油蝉などに混じってかなかなやつくつく法師も鳴き始める。秋も深まるにつれて蝉の声も弱弱しくなり、いつの間にか鳴き声もとだえてしまう。
2025年9月9日火曜日
竜巻の爪痕灼ける秋日かな
竜巻の爪痕灼ける秋日かな
最大級だった竜巻の被災地に容赦ない秋の日が照りつける。
たつまきの つめあとやける あきびかな
季語:秋日(あきび)
秋の日の光であり、秋の一日でもある。秋の太陽は残暑をもたらすが、しだいに爽やかになり、晩秋には目に見えて日差しも衰える。秋の一日は、秋分を過ぎるとしだいに日が短くなり、冬が近づくころには、釣瓶落としいわれるように、一気に暮れてしまう。
2025年9月8日月曜日
露の世や首相辞任に月紅し
露の世や首相辞任に月紅し
首相辞任が報じられて月蝕の紅い月の不穏な感がありました。
つゆのよや しゅしょうじにんに つきあかし
季語:露(つゆ)
草の葉などに結んだ水の玉。露は一年中発生するが、秋に最も多いので単に露といえば秋である。露はすぐ消えるので、はかないものの象徴でもある。
2025年9月7日日曜日
百日紅祭り近づく相良かな
百日紅祭り近づく相良かな
百日紅の花を見ると相良の実家を思い出す。祭りも近くなるころ。
さるすべり まつりちかづく さがらかな
季語:百日紅(さるすべり)
梅雨明けごろから九月末まで咲き続ける木の花。「百日紅(ひゃくじつこう)」の名は、百日ものあいだ咲きつづけることに由来する。花の色は紅のほかに白、紫もある。樹幹の肌が滑らかで、「猿も滑る」ところからこの名がある。
2025年9月6日土曜日
台風一過なれど停電夜の深き
台風一過なれど停電夜の深き
台風と突風で停電となって真っ暗な中で停電復旧の工事を急ぐ!
たいふういっか なれどていでん よのふかき
季語:台風一過(たいふういっか)
台風が通り過ぎた後、空が晴れ渡ってよい天気となること。台風は、周囲の湿った空気を吸い上げて上昇気流を発生させ、雲や雨をもたらします。しかし、台風が通過した後は、その周辺に下降気流が発生しやすくなるため、雲ができにくくなり、空が晴れ渡ることが多い。
2025年9月5日金曜日
台風や雲疾走す昼の闇
台風や雲疾走す昼の闇
九州で発生した台風15号が四国、近畿、東海、関東を過ぎて行く。
たいふうや くもしっそうす ひるのやみ
季語:台風(たいふう)
北大西洋か南シナ海あたりに発生する熱帯低気圧で、最大風速が約毎秒十七メートル以上のものをいう。二百十日の実りのころに日本を襲い、深甚な被害をもたらすこともしばしばである。
2025年9月4日木曜日
旱果ててその果ての果て秋出水
旱果ててその果ての果て秋出水
雨が降り始め渇ききった大地が潤ったかと思いきや豪雨となって。
かんはてて そのはてのはて あきでみず
季語:秋出水(あきでみず)
盆過ぎの集中豪雨や台風がもたらす雨で河川の水があふれること。収穫を前にした田が台無しになることもある。
2025年9月3日水曜日
巣のことは知らずにおりし秋の蜂
巣
のことは知らずにおりし秋の蜂
散歩の帰り「あの辺りにあった蜂の巣を撤去しました」とのこと!
すのことは しらずにおりし あきのはち
季語:秋の蜂(あきのはち)
蜂は冬眠するまで動き回る。秋にもよくその姿を見かけるが、動きは活発ではない。秋の深まりとともに幼虫は羽化して成虫となる。雄蜂は死に、越冬するのは雌だけである。
2025年9月2日火曜日
夕残暑東の空も紅く染め
夕残暑東の空も紅く染め
日が沈んでも残暑は厳しく東の空までも紅く染まっている。
ゆうざんしょ ひがしのそらも あかくそめ
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。
2025年9月1日月曜日
九月来て隔離解除となりにけり
九月来て隔離解除となりにけり
コロナ対策の十日間の隔離が終わりカーテンが開かれました。
くがつきて かくりかいじょと なりにけり
季語:九月(くがつ)
何より月を愛でる月である。朝夕はひんやりとはするものの、まだまだ残暑が厳しい。彼岸を過ぎれば秋は深まり、夜には虫の声も聞こえてくる。一方、台風が多い月で、日本各地に被害をもたらす。
新しい投稿
前の投稿
ホーム
登録:
コメント (Atom)