2025年4月30日水曜日

目薬をさしても乾く竹の秋

目薬をさしても乾く竹の秋

目が乾いて目薬をさしても乾いてしまう空気の乾燥かドライアイか。
 めぐすりを さしてもかわく たけのあき
季語:竹の秋(たけのあき)
ふつうの樹木は秋に紅葉(黄葉)するが、竹は春に黄変する。これを、竹の秋という。筍に栄養分を費やすためである。逆に、秋には、筍が一人前の竹となり、若葉を茂らせる。これを竹の春という。


2025年4月29日火曜日

日の丸は白地に赤く昭和の日

日の丸は白地に赤く昭和の日

戦後生まれで戦争は知らないのに日の丸に戦争の影を感じる。
 ひのまるは しろじにあかく しょうわのひ
季語:昭和の日(しょうわのひ)
4月29日。昭和天皇の誕生日だったが平成元年に「みどりの日」に変わり平成19年から昭和の日となった。
昭和や昭和天皇の記憶は多くの国民にとってさまざまの意味で未だに鮮明である。
激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み国の将来を考えるための国民の祝日。

2025年4月28日月曜日

アンテナの工事が入る春霞

アンテナの工事が入る春霞

今日はアンテナの工事でテレビが映らない時間があるらしい。
 あんてなの こうじがはいる はるがすみ
季語:春霞(はるがすみ)
春の山野に立ち込める水蒸気。万物の姿がほのぼのと薄れてのどかな春の景色となる。同じ現象を夜は「朧」とよぶ。

2025年4月27日日曜日

春闌けて郷の相良の砂競馬

春闌けて郷の相良の砂競馬

今年も恒例のふるさと相良の砂競馬が行われた。懐かしいなぁ。
 はるたけて さとのさがらの すなけいば
季語:春闌けて(はるたけて)
春もたけなわをすぎて、いよいよ深まった感じをいう。実際には四月後半ごろのこと。


2025年4月26日土曜日

燕飛ぶ放物線の焦点へ

燕飛ぶ放物線の焦点へ

燕が餌の虫をめがけて下降線を描き捉えた瞬間翻り上昇線を描く。
 つばめとぶ ほうぶつせんの しょうてんへ
季語:燕(つばめ)
燕は春半ば、南方から渡ってきて、人家の軒などに巣を作り雛を育てる。初燕をみれば春たけなわも近い。

2025年4月25日金曜日

夏近し散髪終えて仰ぐ空

夏近し散髪終えて仰ぐ空

散髪が終わりさっぱりした気分で仰ぎ見る空に夏の気配を感じます。
 なつちかし さんぱつおえて あおぐそら
季語:夏近し(なつちかし)
春もまもなく終わろうという頃、空の色や日差しの強さ、木々の盛んな様子などに夏が近いことを実感する。躍動的な夏が近づいてくることへの期待感。厳しい暑さが到来することへの覚悟。「夏隣」ともいう。

2025年4月24日木曜日

迷ひたるストリートビュー山笑ふ

迷ひたるストリートビュー山笑ふ

パソコンで見る地図アプリに慣れなくてすぐに迷ってしまう。
 まよいたる すとりーとびゅー やまわらう
季語:山笑ふ(やまわらう)
草木が芽吹き、花が咲き鳥のさえずる春の山を擬人化して「山笑ふ」といった。中国北宋の画家郭煕の「郭煕画譜」による季語である。夏の山の「山滴る」、秋の山の「山装ふ」、冬の山「山眠る」に対応する季語である。

2025年4月23日水曜日

子育てや雨も厭わぬ濡燕

子育てや雨も厭わぬ濡燕

今日は雨で散歩には行けませんが、燕は雨空を飛び交っています。
 こそだてや あめもいとわぬ ぬれつばめ
季語:濡燕(ぬれつばめ)
雨に濡れながら飛ぶ燕。燕は春半ば、南方から渡ってきて、人家の軒などに巣を作り雛を育てる。初燕をみれば春たけなわも近い。

2025年4月22日火曜日

春昼の風に聞く踏切の音

春昼の風に聞く踏切の音

換気に開けた窓から春の風に乗って風祭駅の踏切の音が聞こえてくる。
 しゅんちゅうの かぜにきく ふみきりのおと
季語:春昼(しゅんちゅう)
春の真昼をいう。明るく暖かく閑かなものである。

2025年4月21日月曜日

春暑しそれより米価高止まり

春暑しそれより米価高止まり

季節外れの暑さが体にこたえますが、米の値段が下がりません。
 はるあつし それよりべいか たかどまり
季語:春暑し(はるあつし)
仲春或いは晩春の季節の移り行く時、好天に恵まれたりして、気温がぐんと上がり、時には汗ばむほどの暑さを覚える。夏の耐え難い暑さとは違う。

2025年4月20日日曜日

葉桜やまた会える日を楽しみに

葉桜やまた会える日を楽しみに

満開の桜にまた会える一年後を楽しみに今日の日はサヨウナラ。
 はざくらや またあえるひを たのしみに
季語:葉桜(はざくら)
初夏、花が散って若葉となったころの桜をいう。花が散って葉桜になってしまったという惜しむ思いと、桜若葉の美しさを愛でる思いが交錯する季語である。【子季語】の「花は葉に」は、葉桜を眺めながらも散り果てた花を忍ぶ思いがある。

2025年4月19日土曜日

弟とふたりぽっちや花菜畑

弟とふたりぽっちや花菜畑

昔、弟の運転でカニューレ交換のため母と通院の道すがら見た花菜畑。
 おとうとと ふたりぽっちや はななばた
季語:花菜畑(はななばた)
菜種の黄色い花。一面に広がる黄色の菜の花畑は晩春の代表的な景色。近世、菜種油が灯明として用いられるようになってから、関西を中心に栽培されるようになった。花の莟は食用にもなる。

2025年4月18日金曜日

望郷の念つくねんと春惜しむ

望郷の念つくねんと春惜しむ

故郷を懐かしく思うとき、ぼんやりと春の終わりを惜しんでいる。
 ぼうきょうのねん つくねんと はるおしむ
季語:春惜しむ(はるおしむ)
過ぎゆく春を惜しむこと。春は秋と並んで過ごしやすく、自然のすがたも美しい。また物事のはじまりの季節であり、人との出会いや別れも多い。春を惜しむことは、人生において束の間のものである佳き時間や佳き交わりを惜しむ心につながる。

2025年4月17日木曜日

夏近し昨日より濃き軒の影

夏近し昨日より濃き軒の影

夏日となりそうな昼の日陰が昨日より濃く感じる、夏も近いかな。。
 なつちかし きのうよりこき のきのかげ
季語:夏近し(なつちかし)
春もまもなく終わろうという頃、空の色や日差しの強さ、木々の盛んな様子などに夏が近いことを実感する。躍動的な夏が近づいてくることへの期待感。厳しい暑さが到来することへの覚悟。「夏隣」ともいう。

2025年4月16日水曜日

御衣黄の八重の光のゆかしさよ

御衣黄の八重の光のゆかしさよ

御衣黄桜がタワワに咲いて、薄緑がかった花の色に見とれてしまう。
 ぎょいこうの やえのひかりの ゆかしさよ
季語:御衣黄(ぎょいこう)
バラ科サクラ属の植物。オオシマザクラを基に生まれた日本原産の栽培品種のサトザクラ群のサクラ。名前は江戸時代中期から見られ、その由来は貴族の衣服の萌黄色に近いため。別名は「ミソギ(御祓)」。



2025年4月15日火曜日

新人の看護師の肩風光る

新人の看護師の肩風光る

経験のある新人と学校を卒業したばかりの新人では何となく違う。
 しんじんの かんごしのかた かぜひかる
季語:風光る(かぜひかる)
春風がきらきらと光り輝くように感じられることをいう。陽光の踊るような明るさに、風にゆらぐ景色もまばゆい。春の到来のよろこびや希望を、吹く風に託した言葉。

2025年4月14日月曜日

洗い替えカーテン春の風孕み

洗い替えカーテン春の風孕み

リーニング済みのカーテンが戻ってさっそく春の風を孕んでいる。
 あらいがえかーてん はるのかぜはらみ
季語:春の風(はるのかぜ)
春に吹く風をいう。草花やこの芽を育み、鳥のさえずるを誘う、暖かく穏やかな風である。

2025年4月13日日曜日

父の忌を思ひ出したる花の雨

父の忌を思ひ出したる花の雨

雨の一日となり、雨を眺めなが昨日が父の命日だったと思い出した。
 ちちのきを おもいだしたる はなのあめ
季語:花の雨(はなのあめ)
桜の咲く頃に降る雨、あるいは咲き満ちる桜の花に降る雨。

2025年4月12日土曜日

朝風に身を躍らせる燕かな

朝風に身を躍らせる燕かな

今日はいい天気になりそうです。燕が元気に飛ぶ様子が見えます。
 あさかぜに みをおどらせる つばめかな
季語:燕(つばめ)
燕は春半ば、南方から渡ってきて、人家の軒などに巣を作り雛を育てる。初燕をみれば春たけなわも近い。

2025年4月11日金曜日

目瞑れば桜吹雪や風の午後

目瞑れば桜吹雪や風の午後
 
先日の桜も今日のこの風で桜吹雪となって散ってしまうだろうな。
 めつむれば さくらふぶきや かぜのごご
季語:桜吹雪(さくらふぶき)
桜の花が盛りを過ぎて散ること。花吹雪、桜吹雪といえば、吹雪のように花びらがいっせいに舞い散ること。散り果てたあとも、花の塵、花屑といって愛でる。

2025年4月10日木曜日

日暮れきて雷雲兆す養花天

日暮れきて雷雲兆す養花天

朝は晴れて昼は花曇り夕暮れには嵐を予感させる雷雲が流れてくる。
 ひぐれきて らいうんきざす ようかてん
季語:養花天(ようかてん)
桜が咲く頃の曇り空を言う。雲が低く垂れ込めるほどではなく、比較的明るい曇り空である。太陽に暈がかかることもある。「養花天」は雲が花を養うという発想から生まれた言葉。

2025年4月9日水曜日

やむを得ず散歩は中止夕長し

やむを得ず散歩は中止夕長し

桜吹雪を観たかったのに呼吸器のアラームが鳴り出して散歩は中止。
 やむをえず さんぽはちゅうし ゆうながし
季語:夕長し(ゆうながし)
春の日の暮れが遅いこと。実際には夏至が一番日暮れが遅いが、冬の日暮れが早いので、春の暮れの遅さがひとしお印象深く感じられる。

2025年4月8日火曜日

曖昧に頷いている花まつり

曖昧に頷いている花まつり

知っているようで知らない「花まつり」知ったかぶりをしています。
 あいまいに うなずいている はなまつり
季語:花まつり(はなまつり)
潅仏会のこと。四月八日、釈迦の誕生日を祝う行事である。花御堂の釈尊に甘茶をかけるのは、釈迦誕生のおりに、龍が天から飛来して香湯をそそいだという故事に基づく。

2025年4月7日月曜日

春雷や箱根八里を駆け下りく

春雷や箱根八里を駆け下りく

天候が急変しゲリラ雷雨が箱根から小田原を通過、病院も一時停電!
 しゅんらいや はこねはちりを かけおりく
季語:春雷(しゅんらい)
春に鳴る雷をいう。特に立春を過ぎてから初めてなる雷を初雷という。春の雷には積乱雲の起こす夏の雷の烈しさはない。

2025年4月6日日曜日

初燕今日は大安日曜日

初燕今日は大安日曜日

あっ!燕が飛んでいる。いつの間にか晴れて青空が広がっている。
 はつつばめ きょうはたいあん にちようび
季語:初燕(はつつばめ)
燕は春半ば、南方から渡ってきて、人家の軒などに巣を作り雛を育てる。初燕をみれば春たけなわも近い。

2025年4月5日土曜日

清明や頼るものなき世の光

清明や頼るものなき世の光

一人では生きていけない、沢山の人の助けがあればこそ今日がある。
 せいめいや たよるものなき よのひかり
季語:清明(せいめい)
二十四節気のひとつ。陰暦三月の節で春分の後十五日。陽暦では四月五日頃。春になり万物が清らかで生き生きとしていることをいう。

2025年4月4日金曜日

相互関税などと言う春の汗

相互関税などと言う春の汗

トランプ大統領が言い出した相互関税に世の中は大慌てです。
 そうごかんぜい などという はるのあせ
季語:春の汗(はるのあせ)
仲春或いは晩春の季節の移り行く時、好天に恵まれたりして、気温がぐんと上がり、時には汗ばむほどの暑さを覚える。夏の耐え難い暑さとは違う。

2025年4月3日木曜日

花冷えの花の命の白さかな

花冷えの花の命の白さかな

昨日のお花見の後から降り出した雨が今日も降り続く花冷えです。
 はなびえの はなのいのちの しろさかな
季語:花冷え(はなびえ)
桜の咲くころ、急に冷え込むことがある。そのひえびえとした感じを花冷えという。早春の春寒とは違い、すっかり暖かくなってからの冷え込みである。

2025年4月2日水曜日

令和七年お花見十句

令和七年お花見十句

雨の朝濡れてゆこうかお花見に
 お花見の朝は雨となりました。今日のお花見は中止だろうか。
花よりも先にみたらし団子かな
 お昼のデザートはみたらし団子のムースです。お花見はできるかわかりませんが、花より先に団子です。美味い!
花人に手を振る人や二階より
 晴れてお花見ができることになりました!外に出ると眩しく日が射しています。病棟の前に差し掛かると手を振る人がいます。
目の前に触れんばかりに桜かな
 脇道に入ると目の前には桜の枝が差し掛からります。
明日への今日のご褒美初桜
 今日の天気も桜も待ちわびたt花人へのご褒美に違いない。
車椅子列なしており花の道
 車椅子が連なって花を見ている花の道。
花の下踊り囃してサクラマン
 桜の木の下で桜の木に扮した人が踊っている。山田室長らしい。
たんぽぽのぽっぽっぽっと一並び
 道の脇を見るとたんぽぽが咲いている。
ひっそりと椿の咲いておりにけり
 桜に気を取られて椿が咲いてるのに気が付きませんでした。
春の海天気晴朗波高し
 お花見を楽しんで帰り際海を見ると春の海らしからぬ波立っています。

明日への今日のご褒美初桜

明日への今日のご褒美初桜

お花見の時間には晴れて青空の下車椅子が列をなしてお花見です。
 あしたへの きょうのごほうび はつざくら
季語:初桜(はつざくら)
その年に初めて咲いた桜のこと。初花と同義であるが、初花よりも植物であることに重きが置かれる。

2025年4月1日火曜日

四月馬鹿洒落にもならぬ寒さかな

四月馬鹿洒落にもならぬ寒さかな

四月になって寒の戻りの冷たい雨が咲き始めた桜に降っています。
 しがつばか しゃれにもならぬ さむさかな
季語:四月馬鹿(しがつばか)
四月一日のこの日、軽い嘘をついても許されるとされる。いつ、どこでエイプリルフールの習慣が始まったかは定かでない。