2023年12月31日日曜日

行く年や編集長の声のして

行く年や編集長の声のして

編集長が作ってくれた俳句の感想集は楽しい広場を残してくれました。感謝です。
ゆくとしや へんしゅうちょうの こえのして
季語:行く年(ゆくとし)
押し詰まった年末、忙しい日々の束の間に、過ぎ去ったこの年を思い浮かべる。また残り少なくなった暮れの日数にも感慨深いものがある。

2023年12月30日土曜日

生きてきて仕合せ少し冬暖

生きてきて仕合せ少し冬暖

暖かな冬、生きていることはただそれだけで仕合せなのです。ありがとう。
いきてきて しあわせすこし ふゆあたたか
季語:冬暖(ふゆあたたか)
冬のさなかの暖かい日のこと。つめたい風も吹かない穏やかな日和。冬の恵まれた一日である。

2023年12月29日金曜日

年の瀬や帰省の波を眺めては

年の瀬や帰省の波を眺めては

コロナが収まって年末恒例の帰省ラッシュが始まったようですが羨まし!
としのせや きせいのなみを ながめては
季語:年の瀬(としのせ)
十二月も押し詰まった年の終わりをいう。十二月の中旬頃から正月の準備を始める地方も多く、その頃から年の暮の実感が湧いてくる。現代ではクリスマスが終わったあたりからその感が強くなる。

2023年12月28日木曜日

新たなる出会いと別れ年の暮

新たなる出会いと別れ年の暮

来年のカレンダーが届いて今年の出会いと別れを心に刻み来年を思う年の暮。
あらたなる であいとわかれ としのくれ
季語:年の暮(としのくれ)
十二月も押し詰まった年の終わりをいう。十二月の中旬頃から正月の準備を始める地方も多く、その頃から年の暮の実感が湧いてくる。現代ではクリスマスが終わったあたりからその感が強くなる。

2023年12月27日水曜日

入院の五年となりて冬木の芽

入院の五年となりて冬木の芽

散歩道も五年目の冬になり桜の枝の先に冬芽が見えて勇気づけられました。
にゅういんの ごねんとなりて ふゆきのめ
季語:冬木の芽(ふゆきのめ)
春にほころびる木の芽は、おおむね秋のあいだにきざし、鱗片や 樹脂などに保護されて寒い冬を越す。辛夷、木蓮、梅、桜など裸木となった落葉樹の冬芽は案外とよく目立つものである。 

2023年12月26日火曜日

ストレッチャー快速往復冬廊下

ストレッチャー快速往復冬廊下

風呂場へ行くストレッチャーが今日は行きも帰りも快速で廊下を風切って。
すとれっちゃー かいそくおうふく ふゆろうか
季語:冬(ふゆ)
四季のひとつ。二十四節気の立冬十一月八日頃から立春前日二月三日頃までの期間。陽暦ではだいたい十二月・一月・二月、天文学上は冬至から春分までの期間をいう。「山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思えば」源宗于・『古今和歌集』とあるように、枯れた淋しさやものの終わりというのが本意。

2023年12月25日月曜日

眠れ心安くメリークリスマス

眠れ心安くメリークリスマス

賛美歌を聴きながら生きてゆくことの意味を心安らかにメリークリスマス。
ねむれ こころやすく めりーくりすます
季語:クリスマス(くりすます)
十二月二十五日を基督の降誕祭と定める。基督教になじみの薄いわが国においても、クリスマスツリーを飾るなど、この時期、街はクリスマス一色になる。クリスマス商戦が盛んになるなど、巷が騒がしくなる。

2023年12月24日日曜日

ポインセチアお喋り好きな母と叔母

ポインセチアお喋り好きな母と叔母

花屋の叔母が母に届けてくれたポインセチアを前に二人でお喋りしていたイブ。
ぽいんせちあ おしゃべりずきな ははとおば
季語:ポインセチア(ぽいんせちあ)
トウダイ草科の常緑低木。クリスマスが近くなると鉢物が花屋に出回り目をひく。十一~十二月頃に茎の上部の苞葉が赤やピンク、乳白色に変色して美しい。黄緑色の小さな花が苞葉の中心に咲くが目立たない。

2023年12月23日土曜日

寒暖差やっぱり冬は嫌いです

寒暖差やっぱり冬は嫌いです

今年は暖冬で大雪の予報がでていましたが寒暖差の激しさが身に応えます。
かんだんさ やっぱりふゆは きらいです
季語:冬(ふゆ)
四季のひとつ。二十四節気の立冬十一月八日頃から立春前日二月三日頃までの期間。陽暦ではだいたい十二月・一月・二月、天文学上は冬至から春分までの期間をいう。「山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思えば」源宗于・『古今和歌集』とあるように、枯れた淋しさやものの終わりというのが本意。

2023年12月22日金曜日

冬晴や南瓜のいとこ煮甘きこと

冬晴や南瓜のいとこ煮甘きこと

気温は上がりませんが冬の日が射し込んで南瓜の煮物の甘さが広がります。
ふゆばれや かぼちゃのいとこに あまきこと
季語:冬晴(ふゆばれ)
小春日が初冬の季語であるのに対し冬日和は厳寒の季語になる。よく晴れた冬の穏やかなひと日は、雪国の人たちにとって貴重な一日となる。

2023年12月21日木曜日

短日のクロスワードのあと一つ

短日のクロスワードのあと一つ

クロスワードパズルを始めたら案外難しくて終わらずにもう日が暮れる。
たんじつの くろすわーどの あとひとつ
季語:短日(たんじつ)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2023年12月20日水曜日

同じこと考えながら落葉道

同じこと考えながら落葉道

いつもの散歩道いつものように来て路傍の落葉に早くも日が傾いてきます。
おなじこと かんがえながら おちばみち
季語:落葉(おちば)
晩秋から冬にかけて、落葉樹はすべて葉を落とす。散った木の葉ばかりでなく、木の葉の散る様子も地面や水面に散り敷いたようすも表わす。堆肥にしたり、焚き火にしたりする。

2023年12月19日火曜日

冬木立つくりだせない美しさ

冬木立つくりだせない美しさ

冬木立はみんな同じようでも桜と欅ではそれぞれ個性があって美しい。
ふゆこだち つくりだせない うつくしさ
季語:冬木立(ふゆこだち)
冬の樹木「冬木」が群立しているさまをいう。落葉樹も常緑樹も冬木ではあるが、葉を落とした冬枯れの裸木の木立は、鬱蒼と茂る夏木立と対照的にものさびしいものである。

2023年12月18日月曜日

冬耕や一句推敲また一句

冬耕や一句推敲また一句

一日を振り返って一句を詠んでは推敲を繰り返す大切な時間を今日も。
とうこうや いっくすいこう またいっく
季語:冬耕(とうこう)
稲刈りのすんだあとの田や、秋野菜の収穫を終えた畑を冬の間に鋤き起すことである。備中鍬をつかい土を大きく起しておく。起した田畑は草が生えにくく、土壌が肥えてきて、春の作物がよく実る。

2023年12月17日日曜日

北風と少し寒そうなお日様

北風と少し寒そうなお日様

北風が強く太陽は押されるように低く傾いて弱々しい。
きたかぜと すこしさむそうな おひさま
季語:北風(きたかぜ)
冬。中国やシベリヤから吹いてくる乾燥した季節風。日本海の海水をふんだんに吸い上げて日本海側の山間部に大雪をもたらす。太平洋側は乾燥した冷たい風になる。

2023年12月16日土曜日

愛されず嫌わるる吾冬ざるる

愛されず嫌わるる吾冬ざるる

自分を自分が嫌いだと思っていることが人にも伝わってしまうからなのか。
あいされず きらわるるわれ ふゆざるる
季語:冬ざるる(ふゆざるる)
冬になり草木が枯れると共に海、山など見渡す限りの景色が荒れ果てた感じをいう。「冬されば」の誤用で「冬され」ともいう。

2023年12月15日金曜日

寒き夜の涙を拭う手の温み

寒き夜の涙を拭う手の温み

冬の夜ふと寂しさに涙がこぼれたとき拭ってくれる温かい手があれば。
さむきよの なみだをぬぐう てのぬくみ
季語:寒き夜(さむきよ)
「冬の夜」「夜半の冬」などともいう。冬の夜はさえざえと空気が澄んで、星や月も美しく見える。

2023年12月14日木曜日

米を研ぐ母の白き手冬の水

米を研ぐ母の白き手冬の水

部屋の手洗いの水の音から昔母の白い手が米を研ぐ音を想い出しました。
こめをとぐ ははのしろきて ふゆのみず
季語:冬の水(ふゆのみず)
秋に澄み渡った水は、寒さが増してくるにしたがいより磨きがかかり、研ぎ澄まされていく。暖かい時分の水は、生命の輝きを放っているが、冬のそれは命を脅かす厳しさを持っている。それゆえに、心身を清める神聖な力を感じさせる。

2023年12月13日水曜日

冬紅葉極楽浄土とはかくや

冬紅葉極楽浄土とはかくや

真っ赤に色づいた楓の下は木漏れ日がキラキラと極楽浄土のようです!
ふゆもみじ ごくらくじょうど とはかくや
季語:冬紅葉(ふゆもみじ)
周辺が枯れを深めるなかの紅葉であり、また、冬になってから色が際立ってくる庭園や寺社などの紅葉でもある。

2023年12月12日火曜日

曇天の冬リハビリの手を上げる

曇天の冬リハビリの手を上げる

朝からどんよりと雨雲が垂れ込める冬の一日リハビリの手が重い。
どんてんのふゆ りはびりの てをあげる
季語:冬(ふゆ)
四季のひとつ。二十四節気の立冬十一月八日頃から立春前日二月三日頃までの期間。陽暦ではだいたい十二月・一月・二月、天文学上は冬至から春分までの期間をいう。「山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思えば」源宗于・『古今和歌集』とあるように、枯れた淋しさやものの終わりというのが本意。

2023年12月11日月曜日

適切と適切と繰り返す冬

適切と適切と繰り返す冬

連日ニュースで「適切な…適切に…」と目にし耳にタコができます。
てきせつと てきせつと くりかえすふゆ
季語:冬(ふゆ)
四季のひとつ。二十四節気の立冬十一月八日頃から立春前日二月三日頃までの期間。陽暦ではだいたい十二月・一月・二月、天文学上は冬至から春分までの期間をいう。「山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思えば」源宗于・『古今和歌集』とあるように、枯れた淋しさやものの終わりというのが本意。

2023年12月10日日曜日

叫びたき思ひふつふつ冬茜

叫びたき思ひふつふつ冬茜

冬の夕焼け空を見ると心に溜まっていた思いを叫びたくなります。
さけびたき おもいふつふつ ふゆあかね
季語:冬茜(ふゆあかね)
単に「夕焼」といえば夏の季語だが、「冬の夕焼」「春の夕焼」「秋の夕焼」と一年中季語としてある。冬の夕焼は、枯木立や建物のコントラストが美しく、束の間ではあるが印象深い。類題に「寒夕焼」「寒茜」もあるが、冬の夕焼に比べると、より寒中にある感が強い。 

2023年12月9日土曜日

冬ぬくし土鍋の中に眠る猫

冬ぬくし土鍋の中に眠る猫

そろそろ鍋にしようと土鍋を覗くと猫が丸くなって爆睡中。これは猫鍋。
ふゆぬくし どなべのなかに ねむるねこ
季語:冬ぬくし(ふゆぬくし)
冬のさなかの暖かい日のこと。つめたい風も吹かない穏やかな日和。冬の恵まれた一日である。

2023年12月8日金曜日

十二月八日想像する平和

十二月八日想像する平和

太平洋戦争開戦の日そしてジョンレノンの命日、想像し続ける平和。
じゅうにがつようか そうぞうする へいわ
季語:十二月八日(じゅうにがつようか)
太平洋戦争開戦日。一九四一年のこの日午前三時、ハワイ真珠湾に停泊中の米国太平洋艦隊に対して、日本海軍の航空隊、特殊潜航艇が奇襲攻撃を行い、結果、「ワレ奇襲ニ成功セリ」との報をもたらした。

2023年12月7日木曜日

風の朝真っ赤に灯り木守り柿

風の朝真っ赤に灯り木守柿

吹きすさぶ風の朝に落ちそうな木守柿が真っ赤に色づいています。
かぜのあさ まっかにともり こもりがき
季語:木守柿(こもりがき)
収穫のあとに、一つだけ木に残しておく柿の実や柚子の実、かぼ すの実などをいう。来年もよく実がつくようにという祈りとも、 あるいは小鳥のために残しておくともいわれる。

2023年12月6日水曜日

綿虫や花咲爺の使いかも

綿虫や花咲爺の使いかも

綿虫が桜の冬木の枝に飛んできている、花咲爺の使いかもしれぬ。
わたむしや はなさかじいの つかいかも
季語:綿虫(わたむし)
晩秋から初冬にかけて、空中を青白く光りながら浮遊する。物に当たると付着する。初雪の頃出現することから、雪虫とよぶ地方もある。明治以降注目されて、詠まれるようになった。

2023年12月5日火曜日

寝起きは眠たしベッド柵冷たし

寝起きは眠たしベッド柵冷たし

目覚めた時はまだ眠たくて体位交換のとき触れるベッド柵の冷たくて。
ねおきはねむたし べっどさく つめたし
季語:冷たし(つめたし)
冬の寒さをあらわすが、冷たしは局所的、触覚的な場面で使はれることが多い。

2023年12月4日月曜日

小春日や仲良しこよしの古写真

小春日や仲良しこよしの古写真

子供の頃の懐かしい写真を見てほっこりと暖かな気持ちになりました。
こはるびや なかよしこよしの ふるしゃしん
季語:小春日(こはるび)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。冬囲いに精を出したり、越冬野菜を取り入れたり、大根や柿を吊るし干にしたり、本格的な冬に備えるころの日和である。

2023年12月3日日曜日

正直に生きてゆきたし冬青空

正直に生きてゆきたし冬青空

真っ青な冬の空を見て愚直に正直に生きてゆきたいと思います。
しょうじきに いきてゆきたし ふゆあおぞら
季語:冬青空(ふゆあおぞら)
本州を縦断する山脈の影響で、太平洋側は冷たい青空の日が多い のに対し、日本海側は厚い雪雲に覆われる日が多い。

2023年12月2日土曜日

従妹への想い深まる冬茜

従妹への想い深まる冬茜

従妹の人生を生き方の素晴らしさを想い感謝の想いが深くなります。
いとこへの おもいふかまる ふゆあかね
季語:冬茜(ふゆあかね)
単に「夕焼」といえば夏の季語だが、「冬の夕焼」「春の夕焼」「秋の夕焼」と一年中季語としてある。冬の夕焼は、枯木立や建物のコントラストが美しく、束の間ではあるが印象深い。類題に「寒夕焼」「寒茜」もあるが、冬の夕焼に比べると、より寒中にある感が強い。 

2023年12月1日金曜日

礼拝の録音耳に十二月

礼拝の録音耳に十二月

時が経つのは早い、お別れの礼拝の録音を聴き終えたらもう十二月。
れいはいの ろくおんみみに じゅうにがつ
季語:十二月(じゅうにがつ)
陽暦の十二月。一年の最終月である。新年を迎える準備など何かと済ませるべきことが多く、あわただしさを感じさせる月である。

2023年11月30日木曜日

隙間風鏡の中の独りぼっち

隙間風鏡の中の独りぼっち

冷え込んだ夜はガラス窓から冷気が忍び寄って余計に寂しくて。
すきまかぜ かがみのなかの ひとりぼっち
季語:隙間風(すきまかぜ)
障子や戸の隙間から入ってくる冷たい風のこと。隙間に目張りをしてこれを防いだりする。身にしみる風である。

2023年11月29日水曜日

空っ風人っ子一人猫も居ぬ

空っ風人っ子一人猫も居ぬ

空っ風が吹き抜ける道には人影もなく猫の姿もありません。
からっかぜ ひとっこひとり ねこもいぬ
季語:空っ風(からっかぜ)
晴れた日に吹く北西の乾燥した季節風。ことに上州の空っ風は有名である。日本海側に雪を降らせて乾燥した風が、山脈をこえて関東平野に吹き荒れる。

2023年11月28日火曜日

小春空仰げばおわす父と母

小春空仰げばおわす父と母

ありがとうお世話になりましたもういいよそれではさようら。
こはるぞら あおげばおわす ちちとはは
季語:小春空(こはるぞら)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。冬囲いに精を出したり、越冬野菜を取り入れたり、大根や柿を吊るし干にしたり、本格的な冬に備えるころの日和である。

2023年11月27日月曜日

来し方を偲びつ霜の夜のしじま

来し方を偲びつ霜の夜のしじま

天に召された人生を偲びつつ静かな夜の夢の中をさまよっています。
こしかたを しのびつ しものよのしじま
季語:霜の夜(しものよ)
晴れた寒気のきびしい夜に、霜は降りる。家にいても、しんしんと寒さがつのる。夜空には星が澄んで見え、一段と輝きをましている。こんな霜の降る夜のことである。

2023年11月26日日曜日

突然に訃報が届く冬めく日

突然に訃報が届く冬めく日

訃報は突然に届くものとは思いますが突然すぎて動揺するばかりです。
とつぜんに ふほうがとどく ふゆめくひ
季語:冬めく(ふゆめく)
町のたたずまいや山野の眺めばかりでなく、雨や風、空気なども冬らしくなること。人の何気ないしぐさなどにも冬の訪れを感じることがある。

2023年11月25日土曜日

冬木立芯の強さを吾にほし

冬木立芯の強さを吾にほし

枯れたように見えて冬木は枝の先まで凛と立つ強さがいいなぁ。
ふゆこだち しんのつよさを われにほし
季語:冬木立(ふゆこだち)
冬の樹木「冬木」が群立しているさまをいう。落葉樹も常緑樹も冬木ではあるが、葉を落とした冬枯れの裸木の木立は、鬱蒼と茂る夏木立と対照的にものさびしいものである。

2023年11月24日金曜日

乱舞する蝶の如くに落葉かな

乱舞する蝶の如くに落葉かな

季節外れの暖かさになり、風に吹かれて落葉がどっと舞ってきます。
らんぶする ちょうのごとくに おちばかな
季語:落葉(おちば)
晩秋から冬にかけて、落葉樹はすべて葉を落とす。散った木の葉ばかりでなく、木の葉の散る様子も地面や水面に散り敷いたようすも表わす。堆肥にしたり、焚き火にしたりする。

2023年11月23日木曜日

病室は静か勤労感謝の日

病室は静か勤労感謝の日

いつになく静かな病室の窓をいつものように日が暮れてゆきます。
びょうしつは しずか きんろうかんしゃのひ
季語:勤労感謝の日(きんろうかんしゃのひ)
十一月二十三日。働くことを喜び働く人に感謝する国民の祝日である。

2023年11月22日水曜日

クリスマス飾り悲しき小春空

クリスマス飾り悲しき小春空

クリスマスの飾り付けが始まった病院の平和と、ガザの戦争と。
くりすますかざり かなしき こはるぞら
季語:小春(こはる)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。冬囲いに精を出したり、越冬野菜を取り入れたり、大根や柿を吊るし干にしたり、本格的な冬に備えるころの日和である。

2023年11月21日火曜日

小春日や一寸覚りの心持ち

小春日や一寸覚りの心持ち

小春日はゆったりと力が抜けて心の中も穏やかになった氣がします。
こはるびや ちょっとさとりの こころもち
季語:こはるび(こはるび)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。冬囲いに精を出したり、越冬野菜を取り入れたり、大根や柿を吊るし干にしたり、本格的な冬に備えるころの日和である。

2023年11月20日月曜日

冬の空昨日は何を食べたっけ

冬の空昨日は何を食べたっけ

晴々と広がる青空を眺めているとお腹が空いてきました。
ふゆのそら きのうはなにを たべたっけ
季語:冬の空(ふゆのそら)
本州を縦断する山脈の影響で、太平洋側は冷たい青空の日が多い のに対し、日本海側は厚い雪雲に覆われる日が多い。

2023年11月19日日曜日

短日や窓を眺めてつぶやけば

短日や窓を眺めてつぶやけば

日が短くなったなぁと窓を眺めている間にも日が暮れてゆきます。
たんじつや まどをながめて つぶやけば
季語:短日(たんじつ)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2023年11月18日土曜日

落葉おちて落ちておちて飽きるまで

落葉おちて落ちておちて飽きるまで

風に吹かれて落葉は自由に舞い落ちてくる、飽きるまで見てる。
おちばおちて おちておちて あきるまで
季語:落葉(おちば)
晩秋から冬にかけて、落葉樹はすべて葉を落とす。散った木の葉ばかりでなく、木の葉の散る様子も地面や水面に散り敷いたようすも表わす。堆肥にしたり、焚き火にしたりする。

2023年11月17日金曜日

温泉に浸かっていたい夕時雨

温泉に浸かっていたい夕時雨

時雨れて薄ら寒いときはゆったりと温泉に浸かっていたくなります。
おんせんに つかっていたい ゆうしぐれ
季語:時雨(しぐれ)
冬の初め、降ったかと思うと晴れ、また降りだし、短時間で目まぐるしく変わる通り雨。この雨が徐々に自然界の色を消して行く。先人達は、さびれゆくものの中に、美しさと無常の心を養ってきた。

2023年11月16日木曜日

冬めくやするりと滑り落つマウス

冬めくやするりと滑り落つマウス

気温が下がり湿度も低く乾燥して手からマウスがまた滑り落ちる。
ふゆめくや するりとすべりおつ まうす
季語:冬めく(ふゆめく)
町のたたずまいや山野の眺めばかりでなく、雨や風、空気なども冬らしくなること。人の何気ないしぐさなどにも冬の訪れを感じることがある。

2023年11月15日水曜日

物陰に猫の寄り合い神の留守

物陰に猫の寄り合い神の留守

曇り空の帰り道の途中に猫が集まっている何してるんだろう?
ものかげに ねこのよりあい かみのるす
季語:神の留守(かみのるす)
陰暦十月は神無月と呼ばれ、全国の八百万の神様がこぞって出雲大社に集まる。神が留守となった神社の氏子たちは不安を覚え、恵比寿様などを留守神として祀る。信心の厚さゆえか、「神の旅」「神送」「神迎」、神が集まる出雲は逆に「神在祭」など類似の季語も多い。 

2023年11月14日火曜日

腕さらし朝の採血薄もみじ

腕さらし朝の採血薄もみじ

冷え込んだ朝の採血は腕を何度もアルコール消毒されて冷たっ!
うでさらし あさのさいけつ うすもみじ
季語:薄紅葉(うすもみじ)
緑の残る淡い色の紅葉をいう。紅葉の走りではあるが、深い紅の冬紅葉などとは違った趣を持つ。

2023年11月13日月曜日

凩や躓いて仰ぐ青空

凩や躓いて仰ぐ青空

昔からよく失敗をしてきましたが気持ちの切り替えは早いほうでした。
こがらしや つまずいて あおぐあおぞら
季語:凩(こがらし)
冬の到来を告げる強い北風。乾いた木の葉を吹き落とし、木を枯らす風という意味もある。吹き飛ばされた枯葉は風の道筋を追いかけてゆく。

2023年11月12日日曜日

コキッと鳴る肩の関節冬めける

コキッと鳴る肩の関節冬めける

右腕を動かすと肩の関節がコキッと鳴る、冬がやって来たようです。
こきっとなる かたのかんせつ ふゆめける
季語:冬めく(ふゆめく)
町のたたずまいや山野の眺めばかりでなく、雨や風、空気なども冬らしくなること。人の何気ないしぐさなどにも冬の訪れを感じることがある。

2023年11月11日土曜日

寒星や眠れずに彷徨う孤独

寒星や眠れずに彷徨う孤独

夜が更けて急に冬の寒さがやってきて目が覚めてしまいました。
かんぼしや ねむれずに さまようこどく
季語:寒星(かんぼし)
冬に見る星は、空気が澄んでいるので冴え冴えとしている。北斗七星やオリオン座など、星座の形をくっきりと見ることができる。

2023年11月10日金曜日

借り傘の慣れぬ重さや初時雨

借り傘の慣れぬ重さや初時雨

不意の雨に貸してもらった傘の重さと柄の持ち具合が気になって。
かりがさの なれぬおもさや はつしぐれ
季語:初時雨(はつしぐれ)
その年の冬の初めての時雨。冬になってしまったという気持ちが、この季語には込められている。

2023年11月9日木曜日

色気なき楓ばかりが並ぶ道

色気なき楓ばかりが並ぶ道

今年は暑さの影響でここも楓の色付きが遅れているようです。
いろけなき かえでばかりが ならぶみち
季語:楓(かえで)
楓は色づく樹々の中で特に美しく代表的なもの。その葉の形が蛙の手に似ていることから古くは「かえるで」とも。秋もさることながら春の緑も美しい。

2023年11月8日水曜日

立冬の日向は猫の昼寝床

立冬の日向は猫の昼寝床

外に出てみると立冬とは思えない暖かさで猫は昼寝の真っ最中です。
りっとうの ひなたはねこの ひるねどこ
季語:立冬(りっとう)
冬の最初の日。二十四節気の一。太陽暦の十一月八日頃。まだそれ程寒くはないが、冬の声を聞くと吹く風もこころなしか冷たく感じられる。

2023年11月7日火曜日

行く秋や風は一気に北風に

行く秋や風は一気に北風に

秋らしい日和が少なくて寒冷前線の通過で一気に冬がやってきそう。
ゆくあきや かぜはいっきに きたかぜに
季語:行く秋(ゆくあき)
過ぎさってゆく秋のこと。秋から冬へと移ろい行くさま。「行く春」と違って寂寥感に満ちており、秋を惜しむ気持ちが深く現れた季語である。移ろい行く季節を、旅人になぞらえて「行く」と形容するが、春と秋だけのもので、「行く夏」「行く冬」とはいわない。

2023年11月6日月曜日

人間の怖さ気高さ秋深し

人間の怖さ気高さ秋深し

人が人を殺す戦場となった街へ医療や報道のために行く人もいる。
にんげんの こわさけだかさ あきふかし
季語:秋深し(あきふかし)
秋の深まるころ、季節しとては晩秋(十月)、もの淋しさの漂うころのことをいうが、多分に心理的な言葉でもある。

2023年11月5日日曜日

とっぷりと暮れし軒下冬隣

とっぷりと暮れし軒下冬隣

ふと窓の外を見上げると夜の闇が広がって今夜も冷えそうです。
とっぷりと くれしのきした ふゆとなり
季語:冬隣(ふゆとなり)
立冬を目前にして、冬がすぐそこまで来ていることを表す。四季それぞれに、「隣」の一字をつけて季題とした。「冬隣」は寒く厳しい季節に向って心構える感じがある。

2023年11月4日土曜日

窓小さく開けて小春の昼下がり

窓小さく開けて小春の昼下がり

今日も夏日、少し開けた窓から小春の風が爽やかです。
まどちさく あけてこはるの ひるさがり
季語:小春(こはる)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。冬囲いに精を出したり、越冬野菜を取り入れたり、大根や柿を吊るし干にしたり、本格的な冬に備えるころの日和である。

2023年11月3日金曜日

毎日が日曜日今日は文化の日

毎日が日曜日今日は文化の日

俳句も文化?!ということで今日も俳句を詠みました。
まいにちが にちようびきょうは ぶんかのひ
季語:文化の日(ぶんかのひ)
十一月三日の祝日。明治時代は天皇の誕生日として天長節、その 後、明治節に変わったが、第二次大戦後は平和と文化を推進する 日となり、文化の日と定められた。菊の盛りの頃である。

2023年11月2日木曜日

季節外れの暑さを愚痴る神の留守

季節外れの暑さを愚痴る神の留守

11月になって夏日とは呆れるほどの暑さにこれからどうなるやら。
きせつはずれの あつさをぐちる かみのるす
季語:神の留守(かみのるす)
陰暦十月は神無月と呼ばれ、全国の八百万の神様がこぞって出雲大社に集まる。神が留守となった神社の氏子たちは不安を覚え、恵比寿様などを留守神として祀る。信心の厚さゆえか、「神の旅」「神送」「神迎」、神が集まる出雲は逆に「神在祭」など類似の季語も多い。 

2023年11月1日水曜日

一人ずつ帰りて一人そぞろ寒

一人ずつ帰りて一人そぞろ寒

心魂のオンラインコンサートが終わり一人ずつ部屋に帰ります。
ひとりずつ かえりてひとり そぞろさむ
季語:そぞろ寒(そぞろさむ)
冷やかよりやや強く感ずる寒さ。「そぞろ」は「何となく」「わけもなく」の意味があり、体で感じる寒さというより、季節が移ろっていくさまを心に受け止め感ずる寒さ。

2023年10月31日火曜日

晩秋の出雲ぜんざいの日の暮れる

晩秋の出雲ぜんざいの日の暮れる

十月三十一日は出雲ぜんざいの日なのだそうです。食べたいなぁ。
ばんしゅうの いずもぜんざいのひ くれる
季語:晩秋(ばんしゅう)
秋を初秋、仲秋、晩秋と分けた末の秋を言う。秋も深まり冬が近づく物寂しさがある。

2023年10月30日月曜日

ハワイアン耳にながれる秋日和

ハワイアン耳にながれる秋日和

久しぶりにハワイアンソングを聴いて穏やかな秋の日になりました。
はわいあん みみにながれる あきびより
季語:秋日和(あきびより)
秋のよく晴れた一日をいう。風もなくおだやかなので外で過ごすのも気持ちよい。空気が澄んでいるため視界も広がり、風景などもはっきりと見える。

2023年10月29日日曜日

朝早き眠りを壊し秋の雷

朝早き眠りを壊し秋の雷

早朝の眠りの心地よさを打ち壊す雷鳴に目が覚めてしまいました。
あさはやき ねむりをこわし あきのらい
季語:秋の雷(あきのらい)
たんに雷といえば夏の季語であるが、秋にも入道雲が湧いて雷が鳴ったり、寒冷前線の影響で雷雨がもたらされたりする。

2023年10月28日土曜日

停電の窓にさんさん秋日射

停電の窓にさんさん秋日射

午後の一時から三時まて停電です。窓からは秋晴の日射が燦々と。
ていでんの まどにさんさん あきひざし
季語:秋日射(あきひざし)
秋の日の光であり、秋の一日でもある。秋の太陽は残暑をもたらすが、しだいに爽やかになり、晩秋には目に見えて日差しも衰える。秋の一日は、秋分を過ぎるとしだいに日が短くなり、冬が近づくころには、釣瓶落としいわれるように、一気に暮れてしまう。

2023年10月27日金曜日

末枯や早口ため口苦手なり

末枯や早口ため口苦手なり

万緑の木立も色褪せ葉を落し木の間に空が見え風が吹き抜けます。
うらがれや はやくちためぐち にがてなり
季語:末枯(うらがれ)
木々の枝先や葉の先の方から枯れること。「末」とは、「先端」の意。秋から冬へと季節が変わりつつあることを感じさせてくれる。

2023年10月26日木曜日

日替わりの今日は男湯薄紅葉

日替わりの今日は男湯薄紅葉

今年は猛暑の影響か紅葉の色付きが遅れて枯れ色の葉も多いです。
ひがわりの きょうはおとこゆ うすもみじ
季語:薄紅葉(うすもみじ)
緑の残る淡い色の紅葉をいう。紅葉の走りではあるが、深い紅の冬紅葉などとは違った趣を持つ。

2023年10月25日水曜日

ヘリの音乾いて軽し秋の空

ヘリの音乾いて軽し秋の空

何処からかヘリコプターの飛ぶ音が軽やかに聞こえてきました。
へりのおと かわいてかるし あきのそら
季語:秋の空(あきのそら)
澄みきった空をいう。秋は雨に見舞われることも多いが、その後、大陸からの移動性高気圧おおわれてからりと晴れあがり、爽やかな空となる。

2023年10月24日火曜日

朝寒し風呂は明日になると言う

朝寒し風呂は明日になると言う

朝、今日の風呂が明日になりますと言われ、え~聞いてないけど。
あささむし ふろはあしたに なるという
季語:朝寒し(あささむし)
晩秋、朝のうちだけ、ひやりと寒さを感じる。その寒さは昼近くなると消えてしまう。「寒き朝」「今朝寒し」は冬である。

2023年10月23日月曜日

爽やかにカニューレ交換の朝よ

爽やかにカニューレ交換の朝よ

月に一度の喉のカニューレ交換がすんなり済んで爽やかな朝です。
さわやかに かにゅーれこうかんの あさよ
季語:爽やか(さわやか)
爽やかとは、もともとはさらりと乾いた秋風が吹くことをいう。次にその風に包まれるときの感じをいうようになり、さらに秋のここちよい気分をいうようになった。

2023年10月22日日曜日

秋深しふるさと遠し七回忌

秋深しふるさと遠し七回忌

秋晴れて母と伯母の七回忌に病院のベットの上から思いを届けます。
あきふかし ふるさととおし しちかいき
季語:秋深し(あきふかし)
秋の深まるころ、季節としては晩秋(十月)、もの淋しさの漂うころのことをいうが、多分に心理的な言葉でもある。

2023年10月21日土曜日

手水舎に並ぶ柄杓や秋時雨

手水舎に並ぶ柄杓や秋時雨

秋の夜、雨模様の出雲大社の写真日記を見ていて浮かんだ一句です。
ちょうずしゃに ならぶひしゃくや あきしぐれ
季語:秋時雨(あきしぐれ)
秋も終わりの頃に、降ってはすぐにやむ雨のことで、どこか侘し い感じを残す。『古今集』以来用いられている。時雨は冬。

2023年10月20日金曜日

うすらなる富士の初雪そらのあお

うすらなる富士の初雪そらのあお

今月5日に初冠雪したあと薄れては降り積もり秋晴の空に浮かぶ。
うすらなる ふじのはつゆき そらのあお
季語:富士の初雪(ふじのはつゆき)
富士に初雪が降るのは、九月下旬のころ。秋晴の空に初冠雪の美しい富士が浮かび上がる。

2023年10月19日木曜日

しなやかな猫のしっぽやねこじゃらし

しなやかな猫のしっぽやねこじゃらし

風に揺れるねこじゃらしは猫の尻尾のようにしなやかです。
しなやかな ねこのしっぽや ねこじゃらし
季語:ねこじゃらし(ねこじゃらし)
イネ科の多年草。全国どこにでもみられるイネ科の植物で、細い 茎の先端につく長い毛のあるふさふさとした穂が、小犬の尾のよ うだというので名がついた。ねこじゃらしともいう。晩秋になる と葉も紅葉して美しい。

2023年10月18日水曜日

秋風よ聞かせてよ父母のこゑ

秋風よ聞かせてよ父母のこゑ

涼やかな風と暖かな日を浴びて父と母のことを思い出しました。
あきかぜよ きかせてよ ちちははのこえ
季語:秋風(あきかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。

2023年10月17日火曜日

人肌の一口のお茶秋の宵

人肌の一口のお茶秋の宵

日が暮れると肌寒くなり人肌の燗酒が恋しくなりますが、お茶で。
ひとはだの ひとくちのおちゃ あきのよい
季語:秋の宵(あきのよい)
秋、日が暮れてまだ間もないころ。静かで落ち着いた雰囲気ながら、いくらか寂しくもある。

2023年10月16日月曜日

嘴太鴉鳴く真昼の秋晴

嘴太鴉鳴く真昼の秋晴

秋晴の空からハシブトガラスの澄んだ声が聞こえてきます。
はしぶとがらす なく まひるのあきばれ
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2023年10月15日日曜日

蜻蛉とまれば枝になりきる軽さ

蜻蛉とまれば枝になりきる軽さ

トンボが飛んできて枝の先にスッと止まる身の軽さに憧れます。
とんぼとまれば えだになりきる かるさ
季語:蜻蛉(とんぼ)
鬼やんま、塩辛蜻蛉、蜻蛉釣トンボ目に属する昆虫の総称。あきつ、やんまなどともいう。腹部は細長く円筒状。透明な二対の翅で飛び、大きな複眼を持つ。日本国をさす「あきつしま」は、蜻蛉が尾を咥えあった形に似ているからという故事による。

2023年10月14日土曜日

小鳥来る鉄道記念日の朝

小鳥来る鉄道記念日の朝

朝から窓の外を小鳥が飛び交っています。今日は鉄道記念日です。
ことりくる てつどうきねんびの あした
季語:小鳥来る(ことりくる)
秋、日本に渡って来る鳥や、山地から人里に降りてくる小鳥たちのことをいう。鶸・連雀・尉鶲・花鶏など。

2023年10月13日金曜日

さつまいも煮るなり焼くなり蒸すなり

さつまいも煮るなり焼くなり蒸すなり

さつまいもが美味しい頃になりました。さて焼いてみるか。
さつまいも にるなりやくなり ふかすなり
季語:さつまいも(さつまいも)
ヒルガオ科の一年生作物。中南米原産。十七世紀前半、九州に伝来。種類が多い。初秋から掘り取りがはじまる。紡錘形で紅紫色の塊根は、格別の風味と甘さがあるので、焼いたり、煮たり、蒸かしたりして食されてきた。

2023年10月12日木曜日

配膳のトレイ置かれて秋夕焼

配膳のトレイ置かれて秋夕焼

日の入りが早くなり夕食の時間には夕焼け空になっています。
はいぜんの とれいおかれて あきゆやけ
季語:秋夕焼(あきゆやけ)
ただ「夕焼」と言えば夏の季語である。秋の夕焼は夏の夕焼の強烈な色、暑さとは違い、どこか寂しさを伴なうものである。

2023年10月11日水曜日

天高し詰めの一手は過たず

天高し詰めの一手は過たず

八冠を勝ち取った読みの深さと鋭さには驚きます!
てんたかし つめのいっては あやまたず
季語:天高し(てんたかし)
秋になると、大気が澄むので空が高くなったような感じがする。これが「秋高し」だが、「天高し」の方が一般的。

2023年10月10日火曜日

秋冷や旅終えた寂しさに似て

秋冷や旅終えた寂しさに似て

足早に訪れた涼しさは秋の終わりのような寂しさを感じさせます。
しゅうれいや たびおえた さみしさににて
季語:秋冷(しゅうれい)
秋も終わりに近づき、冬が迫ってくると肌に触れる物や空気をひんやりと感じることがある。この皮膚の感触が冷やか。人のものいいや態度にもいう。これにたいして、冬の季語「寒し」は体全体の感じをいう。

2023年10月9日月曜日

秋時雨モノクロテレビの砂嵐

秋時雨モノクロテレビの砂嵐

1964年の東京オリンピックの開会式の前日まで雨でした。
あきしぐれ ものくろてれびの すなあらし
季語:秋時雨(あきしぐれ)
秋も終わりの頃に、降ってはすぐにやむ雨のことで、どこか侘し い感じを残す。『古今集』以来用いられている。時雨は冬。

2023年10月8日日曜日

長き夜や「星を継ぐもの」読みふける

長き夜や「星を継ぐもの」読みふける

昔、SF小説に凝っていて「星を継ぐもの」が一番面白かった!
ながきよや ほしをつぐもの よみふける
季語:長き夜(ながきよ)
秋の夜の長いことをいう。秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。春の「日永」に対応する季語である。

2023年10月7日土曜日

朝霧や目薬ひやり頬つたふ

朝霧や目薬ひやり頬つたふ

朝の目薬が目から溢れて頬を伝い、ゆっくり霧が薄れてゆきます。
あさぎりや めぐすりひやり ほおつたう
季語:朝霧(あさぎり)
秋、細かな水の粒子が白い煙のように立ち込める現象。同じ現象は秋ばかりではなく春にも起こるが、これは霞(春の季語)と呼ぶ。遠くのどかににたなびく「霞」に対して、「霧」は冷やかに立ちこめる。

2023年10月6日金曜日

秋暁や救急搬送されし日よ

秋暁や救急搬送されし日よ

十八年経っても生死の境をさまよった忘れられない日です。
しゅうぎょうや きゅうきゅうはんそう されしひよ
季語:秋暁(しゅうぎょう)
秋の夜明け。日の出が遅くなり、空気が冷たく感じられ澄んでくる。秋の深まった感慨をひとしお誘う時間帯である。

2023年10月5日木曜日

秋日射し右半身を炙り来し

秋日射し右半身を炙り来し

昼過ぎの日が刻々と差し込んで来て右半身は炙られるような。
あきひざし みぎはんしんを あぶりきし
季語:秋日射し(あきひざし)
秋の日の光であり、秋の一日でもある。秋の太陽は残暑をもたらすが、しだいに爽やかになり、晩秋には目に見えて日差しも衰える。秋の一日は、秋分を過ぎるとしだいに日が短くなり、冬が近づくころには、釣瓶落としいわれるように、一気に暮れてしまう。

2023年10月4日水曜日

紅葉の廊下の飾り秋の雨

紅葉の廊下の飾り秋の雨

院内の廊下の飾りは季節ごとに変わり今は紅葉になっています。
こうようの ろうかのかざり あきのあめ
季語:秋の雨(あきのあめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2023年10月3日火曜日

やや寒し日の光にも親しめる

やや寒し日の光にも親しめる

残暑の後の涼しさは肌寒くも感じて日の光も心地よく感じます。
ややさむし ひのひかりにも したしめる    
季語:やや寒(ややさむ)
晩秋の寒さのこと。冬になっての本格的な寒さとは別である。

2023年10月2日月曜日

蝉の声一度も聞かず風は秋

蝉の声一度も聞かず風は秋

今年は一度も蝉の声を聞かないまま十月になってしまいました。
せみのこえ いちどもきかず かぜはあき
季語:風は秋(かぜはあき)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。

2023年10月1日日曜日

十月や吾の十指は開かざる

十月や吾の十指は開かざる

指が動きづらくなるにつれて筋力の衰えをひしひしと感じます。
じゅうがつや われのじっしは ひらかざる
季語:十月(じゅうがつ)
暑くもなく寒くもなく過ごしやすい月である。天候は変わりやすいが、晴れれば空気が澄んで気持ちよい。紅葉狩りや運動会などが盛んに行われる月である。

2023年9月30日土曜日

用心の上にも用心九月尽

用心の上にも用心九月尽

残暑の厳しかった九月も今日で終わり、とは言え安心できません。
ようじんの うえにもようじん くがつじん
季語:九月尽(くがつじん)
陰暦九月末日をいう。秋最後の一日を惜しむ心が本意である。

2023年9月29日金曜日

近頃は名月よりも団子です

近頃は名月よりも団子です

花より団子じゃないけれど、近頃は月より団子が欲しくなります。
ちかごろは めいげつよりも だんごです
季語:名月(めいげつ)
旧暦八月十五日の月のこと。「名月をとつてくれろと泣く子かな」と一茶の句にもあるように、手を伸ばせば届きそうな大きな月である。団子、栗、芋などを三方に盛り、薄の穂を活けてこの月を祭る。

2023年9月28日木曜日

秋暑し地声の大き人多し

秋暑し地声の大き人多し

一人の声が大きくなると二人三人と大きくなって部屋中に。
あきあつし じごえのおおき ひとおおし
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年9月27日水曜日

彼岸花ゆっくり帰る散歩道

彼岸花ゆっくり帰る散歩道

秋日和の散歩道、猫が佇んで今年初めての彼岸花を見ました。
ひがんばな ゆっくりかえる さんぽみち
季語:彼岸花(ひがんばな)
曼珠沙華は天界に咲く赤い花を表す梵語。秋、田畑の畦や土手に咲くヒガンバナ科の多年草で群生する。墓地の近辺にみられることも多いため彼岸の名がつく。毒があるといわれるが鱗茎には澱粉が多く食用にもなる。昔は飢饉に備えて植えられていたという説もある。

2023年9月26日火曜日

あの雲に乗りたし秋の彼岸明け

あの雲に乗りたし秋の彼岸明け

リフターで吊り上げられたとき見えた白い雲は気持ちよさそう。
あのくもに のりたし あきのひがんあけ
季語:秋の彼岸(あきのひがん)
秋分の日(九月二十三日ごろ)を中日とし、前後三日を含めた七日間を指す。お墓参りをし、おはぎを作ってご先祖に供える。彼岸は春と秋の二回あり、秋の彼岸は後の彼岸ともいう。ただ彼岸という場合は春の彼岸を指す。

2023年9月25日月曜日

長き夜の覚めても声は戻らざり

長き夜の覚めても声は戻らざり

長き夜を眠れずに浅い眠りから覚めても失った声は戻らない。
ながきよの さめてもこえは もどらざり
季語:長き夜(ながきよ)
秋の夜の長いことをいう。秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。春の「日永」に対応する季語である。

2023年9月24日日曜日

鳥になり野山見晴らす秋日和

鳥になり野山見晴らす秋日和

よく晴れて気持ちの良い日、空から世の中を眺めてみたい。
とりになり のやまみはらす あきびより
季語:秋日和(あきびより)
秋のよく晴れた一日をいう。風もなくおだやかなので外で過ごすのも気持ちよい。空気が澄んでいるため視界も広がり、風景などもはっきりと見える。

2023年9月23日土曜日

天地の潤むや雨の秋彼岸

天地の潤むや雨の秋彼岸

秋雨が降っては止んで静かなお彼岸の中日となりました。
あまつちの うるむやあめの あきひがん
季語:秋彼岸(あきひがん)
秋分の日(九月二十三日ごろ)を中日とし、前後三日を含めた七日間を指す。お墓参りをし、おはぎを作ってご先祖に供える。彼岸は春と秋の二回あり、秋の彼岸は後の彼岸ともいう。ただ彼岸という場合は春の彼岸を指す。

2023年9月22日金曜日

蠅取蜘蛛がカーソルに跳びついた

蠅取蜘蛛がカーソルに跳びついた

パソコンの上に現れた蠅取蜘蛛がカーソルに跳びついた!
はえとりぐもが かーそるに とびついた
季語:蠅取蜘蛛(はえとりぐも)
灰褐色をした小形の蜘蛛で網の巣を作らない。野外にもいるが家の中に入ってきて壁などに貼りついている。敏捷に動いて蝿を捕食する。

2023年9月21日木曜日

最終の改札抜けて秋雨に

最終の改札抜けて秋雨に

ようやく秋雨前線が移動して秋雨の季節になりました。
さいしゅうの かいさつぬけて あきさめに
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2023年9月20日水曜日

肌着が見あたらぬ秋の彼岸入り

肌着が見あたらぬ秋の彼岸入り

湯上がりに着替えの肌着がない!?後でさがして着よう。
はだぎが みあたらぬ あきのひがんいり
季語:秋の彼岸(あきのひがん)
秋分の日(九月二十三日ごろ)を中日とし、前後三日を含めた七日間を指す。お墓参りをし、おはぎを作ってご先祖に供える。彼岸は春と秋の二回あり、秋の彼岸は後の彼岸ともいう。ただ彼岸という場合は春の彼岸を指す。

2023年9月19日火曜日

秋の夜や一日一句綴りつつ

秋の夜や一日一句綴りつつ

今日は子規忌でした。今日も一句を綴ります。
あきのよや いちにちいっく つづりつつ
季語:秋の夜(あきのよ)
夜が段々と長くなり、静かな感じがある。外は、月が昇り、虫が 鳴いている。そのような夜には勉強などの様々な作業に集中でき る。

2023年9月18日月曜日

道のうへ残る暑さや祭り花

道のうへ残る暑さや祭り花

祭りの最終日となり熱気盛んな人と暑さの残る軒の祭り花。
みちのうえ のこるあつさや まつりばな
季語:残る暑さ(のこるあつさ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年9月17日日曜日

秋日和祭り囃子の流れ来る

秋日和祭り囃子の流れ来る

今日はお船の御渡りの日、御渡りの様子が浮かんできます。
あきびより まつりばやしの ながれくる
季語:秋日和(あきびより)
秋のよく晴れた一日をいう。風もなくおだやかなので外で過ごすのも気持ちよい。空気が澄んでいるため視界も広がり、風景などもはっきりと見える。

2023年9月16日土曜日

ふるさとの今日が初日の秋祭

ふるさとの今日が初日の秋

今日から3日間故郷のお船祭りが始まり熱くなりそうです。
ふるさとの きょうがしょにちの あきまつり
季語:秋祭(あきまつり)
農耕の収穫に感謝する秋季に行われる祭り。稲刈り等の農作業を 終えて行われる。

2023年9月15日金曜日

秋雲迅し又も嵐の予感

秋雲迅し又も嵐の予感

空を次々と雨雲が流れてゆきます。またどこかでゲリラ豪雨が。
しゅううんはやし またも あらしのよかん
季語:秋雲(しゅううん)
澄み切った蒼穹に浮かんでは消えてゆく秋の雲。鱗雲や巻積雲など秋の白い雲はくっきりと印象的である。

2023年9月14日木曜日

コスモスやため息一つまた一

コスモスやため息一つまた一つ

まだまだ続きそうな残暑!思わずため息をついてしまいます。
こすもすや ためいきひとつ またひとつ
季語:コスモス(こすもす)
キク科の一年草。高さ二メートルくらいになる。葉は細かく裂け、茎はひょろひょろと伸びる。九月から十月にかけて白やピンクの花をつける。花弁が桜に似ているところから、秋桜ともいわれる。

2023年9月13日水曜日

秋暑し晴天を衝く送電塔

秋暑し晴天を衝く送電塔

食堂から見える送電塔が秋晴れの山の頂にそそり立っている。
あきあつし せいてんをつく そうでんとう
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年9月12日火曜日

秋晴るる今唄いたい歌がある

秋晴るる今唄いたい歌がある

秋晴の空に唄いたい歌は♪この大空に翼をひろげ~♪
あきはるる いまうたいたい うたがある
季語:秋晴るる(あきはるる)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2023年9月11日月曜日

秋の日のテレビこわれて暮れかかる

秋の日のテレビこわれて暮れかかる

朝からテレビの信号が受信できないまま一日が終わります。
あきのひの てれびこわれて くれかかる
季語:秋の日(あきのひ)
秋の日の光であり、秋の一日でもある。秋の太陽は残暑をもたらすが、しだいに爽やかになり、晩秋には目に見えて日差しも衰える。秋の一日は、秋分を過ぎるとしだいに日が短くなり、冬が近づくころには、釣瓶落としいわれるように、一気に暮れてしまう。

2023年9月10日日曜日

日替わりのメニューも九月十日かな

日替わりのメニューも九月十日かな

食事のメニューは月の満ち欠けのようにローテーションです。
ひがわりの めにゅーもくがつ とおかかな
季語:九月(くがつ)
何より月を愛でる月である。朝夕はひんやりとはするものの、まだまだ残暑が厳しい。彼岸を過ぎれば秋は深まり、夜には虫の声も聞こえてくる。一方、台風が多い月で、日本各地に被害をもたらす。

2023年9月9日土曜日

振り向けば白露の風の通りすぐ

振り向けば白露の風の通りすぐ

朝晩の涼しさと昼間の残暑がすれ違うのを感じます。
ふりむけば はくろのかぜの とおりすぐ
季語:白露(はくろ)
二十四節気の一つ。秋分より十五日前、九月八日頃。このころに なると秋の気配が濃くなり、露けくなってくる。

2023年9月8日金曜日

体育の授業は苦行秋ぐもり

体育の授業は苦行秋ぐもり

体育が苦手で授業の時間は憂鬱で休む言い訳も憂鬱で。
たいいくの じゅぎょうはくぎょう あきぐもり
季語:秋曇(あきぐもり)
秋の曇り空のこと。「春に三日の晴れなし」というが、秋の天気も変わりやすく、晴れ日と曇りの日が短い周期で入れ替わる。

2023年9月7日木曜日

曇天や昨夜の花火まなうらに

曇天や昨夜の花火まなうらに

花火の翌朝は曇り空で目を閉じてみると花火が鮮明に蘇ります。
どんてんや ゆうべのはなび まなうらに
季語:花火(はなび)
種々の火薬を組み合わせ、夜空に高く打ち上げて爆発の際の光の色や音を楽しむもの。もともとは、秋祭りの奉納として打ち上げられた。日本一の四尺花火が打ち上げられる新潟県小千谷市の片貝地区では、子供の誕生や入学就職記念、追善供養など、生活の節目節目に、住民が花火を奉納する。

2023年9月6日水曜日

花火待つ夜のとばりの深まりつ

花火待つ夜のとばりの深まりつ

生憎の雨天となり療育棟の二階で花火を見ることになりました。
はなびまつ よるのとばりの ふかまりつ
季語:花火(はなび)
種々の火薬を組み合わせ、夜空に高く打ち上げて爆発の際の光の色や音を楽しむもの。もともとは、秋祭りの奉納として打ち上げられた。日本一の四尺花火が打ち上げられる新潟県小千谷市の片貝地区では、子供の誕生や入学就職記念、追善供養など、生活の節目節目に、住民が花火を奉納する。

2023年9月5日火曜日

秋夕焼十円玉を握りしめ

秋夕焼十円玉を握りしめ

子供の頃毎日のように近所の駄菓子屋に入り浸ったものです。
あきゆやけ じゅうえんだまを にぎりしめ
季語:秋夕焼(あきゆやけ)
ただ「夕焼」と言えば夏の季語である。秋の夕焼は夏の夕焼の強烈な色、暑さとは違い、どこか寂しさを伴なうものである。

2023年9月4日月曜日

秋雨や笑ひとばしてみたき痰

秋雨や笑ひとばしてみたき痰

痰の絡みなど笑い飛ばしてみたくなりますが、吸引頼みです。
あきさめや わらいとばしてみたき たん
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2023年9月3日日曜日

新涼やこだわり一つ捨ててみる

新涼やこだわり一つ捨ててみる

重苦しさを感じる日々にこだわりを捨ててみれば気が楽に。
しんりょうや こだわりひとつ すててみる
季語:新涼(しんりょう)
秋に入ってから感じる涼しさのこと。「涼し」だけでは、夏の季語となる。夏の暑さの中で感じられる涼しさではなく、「涼しく過ごしやすい季節」になってきたことをいう。

2023年9月2日土曜日

月上がるスリーポイントシュートかな

月上がるスリーポイントシュートかな

バスケットボール五輪出場を決めたスリーポイントシュート!
つきあがる すりーぽいんと しゅーとかな
季語:月(つき)
秋の月である。春の花、冬の雪とともに日本の四季を代表する。ただ月といえば秋の月をさすのは、秋から冬にかけて空が澄み、月が明るく大きく照りわたるからである。

2023年9月1日金曜日

百年は地球のあくび震災忌

百年は地球のあくび震災忌

地球の歴史から見れば百年は一瞬のこと、忘れてはならず。
ひゃくねんは ちきゅうのあくび しんさいき
季語:震災忌(しんさいき)
九月一日。大正十二年のこの日、関東は大震災にみまわれた。死傷者二十万人。東京本所被服廠跡に東京都慰霊堂が建てられ、この日に慰霊祭が行われる。

2023年8月31日木曜日

スーバームーン参上す夏の果

スーバームーン参上す夏の果

猛暑続きの八月の終わりスーパームーンで良い夜になりました。
すーぱーむーん さんじょうす なつのはて
季語:夏の果(なつのはて)
夏の終りである。果てる、終る、の語には物悲しい思いがつきまとう。帰省や避暑などが終わり、去り行く夏が惜しまれる。

2023年8月30日水曜日

風はなお熱を孕んで百日紅

風はなお熱を孕んで百日紅

久しぶりに散歩に出ると残暑の光と風と百日紅の紅が真夏です。
かぜはなお ねつをはらんで ひゃくじつこう
季語:百日紅(ひゃくじつこう)
梅雨明けごろから九月末まで咲き続ける木の花。「百日紅(ひゃくじつこう)」の名は、百日ものあいだ咲きつづけることに由来する。花の色は紅のほかに白、紫もある。樹幹の肌が滑らかで、「猿も滑る」ところからこの名がある。

2023年8月29日火曜日

秋暑し柴漬けとろろ旨し旨し

秋暑し柴漬けとろろ旨し旨し

昼ごはんで食べた柴漬けととろろは喉ごし良く旨かったです。
あきあつし しばづけとろろ うましうまし
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年8月28日月曜日

爪と髪ばかりが伸びる秋暑し

爪と髪ばかりが伸びる秋暑し

爪と髪の毛がやけに伸びるし、残暑はいつまで続くのか!
つめとかみ ばかりがのびる あきあつし
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年8月27日日曜日

流れ行く雲それぞれの秋思かな

流れ行く雲それぞれの秋思かな

元気で楽しそうな人を見ると悩みなどないんだろうかと思う。
ながれゆく くもそれぞれの しゅうしかな
季語:秋思(しゅうし)
秋になって、心に何かを感じたり思ったりをすることをいう。春は春愁といい、秋は秋思という。愁いに比べ、、思いは乾いた感じがある。

2023年8月26日土曜日

秋雷やフラッシュバックする記憶

秋雷やフラッシュバックする記憶

久しぶり聞いた雷鳴に昔の記憶が蘇りました。よく停電しました。
しゅうらいや ふらっしゅばっく するきおく
季語:秋雷(しゅうらい)
たんに雷といえば夏の季語であるが、秋にも入道雲が湧いて雷が鳴ったり、寒冷前線の影響で雷雨がもたらされたりする。

2023年8月25日金曜日

夕空に一頭はぐれ秋の蝶

夕空に一頭はぐれ秋の蝶

残暑の一日の夕近きころ窓の外を蝶が舞ってゆきました。
ゆうぞらに いっとうはぐれ あきのちょう
季語:秋の蝶(あきのちょう)
立秋を過ぎてから見かける蝶のこと。春や夏の蝶にから比べるといくらか弱々しい印象を受ける。冬が近なるとその数もめっき り少なくなる。

2023年8月24日木曜日

夏負けや甲子園ロスに違いない

夏負けや甲子園ロスに違いない

の高校野球観戦の興奮が冷めて、さてこれからどうしよう。
なつまけや こうしえんろすに ちがいない
季語:夏負け(なつまけ)
暑さに参ってしまい食欲がなくなり、体重が極端に減ってしまうこと。油っこいものが食べられないので、そうめんや冷麦などで すませてしまうことも多い。

2023年8月23日水曜日

南から雲つぎつぎと処暑の空

南から雲つぎつぎと処暑の空

晴れた空に南から雲が次々と流れきて蒸し暑くなってきます。
みなみから くもつぎつぎと しょしょのそら
季語:処暑(しょしょ)
二十四節気の一つ。立秋の十五日後で、八月二十二、二十三日ごろ。「処」は暑さが収まる意だが、実際はまだまだ暑い日が続く。台風が頻繁にやってくる時期にもあたる。 

2023年8月22日火曜日

御無沙汰を遺影に詫びる残暑なほ

御無沙汰を遺影に詫びる残暑なほ

花に囲まれて遺影の叔母さんは昔と同じ優しい笑顔です。
ごぶさたを いえいにわびる ざんしょなお
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年8月21日月曜日

避暑の旅叶わぬ夢の寝汗かな

避暑の旅叶わぬ夢の寝汗かな

念願の避暑の旅に出かける夢はあっけなく覚めました。
ひしょのたび かなわぬゆめの ねあせかな
季語:避暑(ひしょ)
夏の暑さを避けて、都会を離れ、海や山の涼しい地へ旅行をしたり、その地でひと夏を送ること。軽井沢などは、代表的な避暑地。

2023年8月20日日曜日

朝涼の忽ち失せる窓辺かな

朝涼の忽ち失せる窓辺かな

朝の涼しさを思うまもなく気温がぐんぐんと上がってきます。
あさすずの たちまちうせる まどべかな
季語:朝涼(あさすず)
夏の暑さに思いがけず覚える涼しさは格別である。流水や木陰、雨や風を身に受けて安堵する涼もあれば、音感や視覚で感受する涼味もある。朝、夕、晩、夜、宵に涼を添え季語をなす。秋の涼は新涼、初涼といい区別する。

2023年8月19日土曜日

ゆく夏やおばさん「らんまん」見てますか

ゆく夏やおばさん「らんまん」見てますか

朝ドラ「らんまん」を見ながら百花の家を思い出します。
ゆくなつや おばさん らんまん みてますか
季語:ゆく夏(ゆくなつ)
夏の終りである。果てる、終る、の語には物悲しい思いがつきまとう。帰省や避暑などが終わり、去り行く夏が惜しまれる。

2023年8月18日金曜日

右耳や残る暑さの詰まりおり

右耳や残る暑さの詰まりおり

朝から残暑が厳しくなる予感がして右耳が詰まり気味です。
みぎみみや のこるあつさの つまりおり
季語:残る暑さ(のこるあつさ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年8月17日木曜日

雨雲のようやく外れ秋暑し

雨雲のようやく外れ秋暑し

日本海へ抜けた台風に向かって吹く風に雲が払われ暑さが戻る。
あまぐもの ようやくはずれ あきあつし
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2023年8月16日水曜日

療育棟リハ室冷房故障中

療育棟リハ室冷房故障中

リハビリの日でしたが療育棟の冷房が故障中で食堂で行いました。
りょういくとうりはしつ れいぼう こしょうちゅう
季語:冷房(れいぼう)
液体アンモニアの気化による方法で乾燥した空気を作り、これを冷やして室内に送る。炎暑の室内の温度を下げ暑さを忘れさせてくれる。近年は、地球温暖化防止の為に室内の温度設定を上げる取り組みがなされている。

2023年8月15日火曜日

盆波の風に砕ける御前崎

盆波の風に砕ける御前崎

台風7号は西へそれましたが風に砕けた波が押し寄せます。
ぼんなみの かぜにくだける おまえざき
季語:盆波(ぼんなみ)
土用波のうち、盂蘭盆の頃に押し寄せる高波を特に盆浪という。

2023年8月14日月曜日

渾身の一球の及ばざる夏

渾身の一球の及ばざる夏

始めての甲子園は一点に泣く惜敗で終わりました。
こんしんの いっきゅうの およばざるなつ
季語:夏(なつ)
立夏から立秋の前日までの約三ヶ月間の季節をいう。気象学では夏至から秋分まで。四季の中で最も暑く日差しが強いのが特徴。三夏とは爽やかな暑さの初夏、梅雨どきの蒸し暑さの仲夏、炎暑の晩夏をいう。九夏は夏九十日間のことをいう。

2023年8月13日日曜日

夕立に応援団の慌ただしく

夕立に応援団の慌ただしく

一点差ゲームの七回表、土砂降りの夕立に試合中断。
ゆうだちに おうえんだんの あわただしく
季語:夕立(ゆうだち)
夏の午後のにわか雨、ときに雷をともない激しく降るが短時間で止み、涼しい風が吹きわたる。

2023年8月12日土曜日

あゝそうだあの八月の茜雲

あゝそうだあの八月の茜雲

茜雲忌と呼ばれ、日航機墜落事故で五二〇人が亡くなった日。
ああそうだ あのはちがつの あかねぐも
季語:八月(はちがつ)
立秋を迎え、暦の上では夏から秋へと季節はかわる月。実際にはしばらく暑い日が続くが、そうしたなかにも暑さはさかりを越え、徐々に秋の気配が濃くなってゆく。

2023年8月11日金曜日

秋めくやプレイボールを待つ静寂

秋めくやプレイボールを待つ静寂

熱戦が続く甲子園も第一試合が始まる前は秋の気配を感じます。
あきめくや ぷれいぼーるを まつしじま
季語:秋めく(あきめく)
周辺の景色や空気が秋らしくなってくることを言う。目や耳や肌で秋の訪れを感じ取った感慨がこの季語の本意である。

2023年8月10日木曜日

うざっ!たかが一匹なれどまくなぎ

うざっ!たかが一匹なれどまくなぎ

どこから入ったのか一匹のまくなぎが顔の周りを飛び回る。
うざっ たかがいっぴき なれどまくなぎ
季語:まくなぎ
夏、人の顔などにまつわりつく小さな羽虫。風のない日の夕暮れどきに野道や河原、林などに出てくる。人の目の中へも入り込むので「めまとい」ともいわれる。

2023年8月9日水曜日

悲しみの雲から白雨とめどなく

悲しみの雲から白雨とめどなく

今日は長崎原爆忌、平和公園に悲しみの慰霊の雨が降る。
かなしみの くもからはくう とめどなく
季語:白雨(はくう)
夏の午後のにわか雨、ときに雷をともない激しく降るが短時間で止み、涼しい風が吹きわたる。

2023年8月8日火曜日

薄墨の空の白々今朝の秋

薄墨の空の白々今朝の秋

薄く墨を流したような空が明るくなってきた立秋の朝。
うすずみの そらのしらしら けさのあき
季語:今朝の秋(けさのあき)
二十四節気の一つ。文字どおり、秋立つ日であり、四季の節目となる「四立」(立春、立夏、立秋、立冬)の一つ。この日から立冬の前日までが秋である。新暦の八月七日ころにあたる。実際には一年で一番暑いころであるが、朝夕の風音にふと秋の気配を感じるころでもある。

2023年8月7日月曜日

梅びしお白粥に効く暑気払

梅びしお白粥に効く暑気払

梅干の酸っぱさ塩辛さは食欲が湧いて夏の暑さに効きます。
うめびしお しらがゆにきく しょきばらい
季語:暑気払(しょきばらい)
暑さをしのぐために、薬や酒を飲むことをいう。また、その薬や酒をさす。体力、気力が落ちたとき、梅酒やぶどう酒など飲み、鋭気を養う。

2023年8月6日日曜日

原爆忌パンドラの箱を開けた日

原爆忌パンドラの箱を開けた日

核兵器を造って威力を知ってしまった世界はどうなる?!
げんばくき ぱんどらのはこを あけたひ
季語:原爆忌(げんばくき)
第二次世界大戦の終結は昭和二十年に投下された原子爆弾による八月六日に広島、九日に長崎、という二回もの核兵器の使用は世 界に類のない大惨事を招いた。この日の慰霊行事に合わせ、世界 平和への祈りを奉げる。

2023年8月5日土曜日

地球沸騰化を論ずる泥鰌鍋

地球沸騰化を論ずる泥鰌鍋

地球が沸騰したら人間も地球鍋の具になってしまう。
ちきゅうふっとうか をろんずる どじょうなべ
季語:泥鰌鍋(どじょうなべ)
割いた泥鰌、あるいは一匹ものの泥鰌を笹がきにした牛蒡と一緒に煮て、卵で閉じたものが一般的。泥鰌も牛蒡も卵も栄養価が高く、夏の乗り切るにはもってこいの鍋である。

2023年8月4日金曜日

世の中を迷い迷わせ夏台風

世の中を迷い迷わせ夏台風

夏の台風は迷走するのが常のようですが、それにしても!
よのなかを まよいまよわせ なつたいふう
季語:台風(たいふう)
南シナ海あたりに発生する熱帯低気圧で、最大風速が約毎秒十七メートル以上のものをいう。二百十日の実りのころに日本を襲い、深甚な被害をもたらすこともしばしばである。

2023年8月3日木曜日

三亀松の冷し中華の出前くる

三亀松の冷し中華の出前くる

日曜日の昼は三亀松さんの冷し中華の出前が楽しみでした。
みきまつの ひやしちゅうかの でまえくる
季語:冷し中華(ひやしちゅうか)
麺(めん)料理の一。ゆでて冷やした中華そばに、せん切りの具をのせ、酢・醤油・ごま油のたれをかけて食べる。関西では冷麺(れいめん)という。

2023年8月2日水曜日

蝉しぐれ小夜の中山久延寺

蝉しぐれ小夜の中山久延寺

旧東海道の写真から蝉時雨が聞こえてくるようです。
せみしぐれ さよのなかやま きゅうえんじ
季語:蝉時雨(せみしぐれ)
夏、樹木などにへばりついてやかましく鳴声を立てる虫。多くの蝉がいっせいに鳴く騒がしさを時雨にたとえて蝉時雨という。

2023年8月1日火曜日

ソプラノがアルトに変わる夏の風邪

ソプラノがアルトに変わる夏の風邪

夏風邪で鼻声の人の声は別人になっていました。お大事に。
そぷらのが あるとにかわる なつのかぜ
季語:夏の風邪(なつのかぜ)
クーラーなどにあたりすぎると免疫力が低下して、夏風邪を引きやすくなる。症状はそんなに重くならないが、長引くことが多い。

2023年7月31日月曜日

夕焼や終末時計は九十秒

夕焼や終末時計は九十秒

核戦争で人類が滅亡するまで残り九十秒になったニュース。
ゆうやけや しゅうまつどけいは きゅうじゅうびょう
季語:夕焼(ゆうやけ)
夕方、日が西の空に沈んだ後もしばらくは空が茜色にそまり、なかなか日がくれない。夏の夕焼は大地を焼き尽くすごとく壮大である。

2023年7月30日日曜日

鰻の日売れて鰻の大厄日

鰻の日売れて鰻の大厄日

土用の丑の日で鰻の蒲焼きが大人気ですが鰻には大厄日!?
うなぎのひ うれてうなぎの だいやくび
季語:鰻の日(うなぎのひ)
夏の土用の丑の日に食べる鰻のこと。鰻は栄養価が高く、万葉の昔から夏負けによいとされてきた。関東では背開き、関西では腹開きにして、白焼きや蒲焼にする。

2023年7月29日土曜日

ヒリヒリとカレーライスを食う炎暑

ヒリヒリとカレーライスを食う炎暑

炎昼のカレーライスは口の中はヒリヒリ汗がふきだす。
ひりひりと かれーらいすを くうえんしょ
季語:炎暑(えんしょ)
ほむらが燃えているごとき暑さをいう。太陽がぎらぎらと照りつける最も厳しい暑さである。

2023年7月28日金曜日

遠雷やラヂオのコイル巻いていた

遠雷やラヂオのコイル巻いていた

雑誌の付録の鉱石ラジオを作っていた夏休みを思い出した。
えんらいや らじおのこいる まいていた
季語:遠雷(えんらい)
積乱雲の中などで雲と雲、雲と地上の間で放電現象が起きたもの。電光が走った後に雷鳴がとどろく。光と音の時間差でその遠近を測る。
    

2023年7月27日木曜日

緑蔭にひっそりと立つ奉安殿

緑蔭にひっそりと立つ奉安殿

炎天の夏木立ごしに奉安殿がひっそりと見えます。
りょくいんに ひっそりとたつ ほうあんでん
季語:緑蔭(りょくいん)
夏の日差しのもとのよく繁った木の陰をいう。日差しが強くなってくると緑陰の涼しさは何よりである。緑陰で読書をしたり昼寝をしたり、家族で食卓を囲んだりするのも楽しい。

2023年7月26日水曜日

屋上で返り討ちされ炎天下

屋上で返り討ちされ炎天下

炎天を甘く見て屋上に来ればあまりの暑さに返り討ちにあう。
おくじょうで かえりうちされ えんてんか
季語:炎天下(えんてんか)
太陽の日差しが強く、焼け付くような真夏の空のこと。

2023年7月25日火曜日

白南風や空は真っ青雲は真っ白

白南風や空は真っ青雲は真っ白

梅雨明け十日は晴れて日増しに空の色が青々としてきます。
しろはえや そらはまっさお くもはまっしろ
季語:白南風(しろはえ)
梅雨が終わり空が明るくなった頃、南東方面から吹いてくる夏の季節風。暗い梅雨空に吹く南風を黒南風というのに対して、梅雨明けの明るい空に吹く風を白南風という。

2023年7月24日月曜日

河童忌や何故か食べたい真桑瓜

河童忌や何故か食べたい真桑瓜

昔よく食べて美味かったマクワウリを食べたい朝ご飯。
かっぱきや なぜかたべたい まくわうり
季語:河童忌(かっぱき)
小説家芥川龍之介(一八九二~一九二七)の忌日。七月二四日。河童忌は、一九二七年に「改造」に発表した短編小説のタイトル「河童」にちなむ。東京京橋生まれ。俳句は一九一八年より高浜虚子の指導を受けた。

2023年7月23日日曜日

紙オムツして生きてゆく大暑の日

紙オムツして生きてゆく大暑の日

梅雨明けして夏本番の大暑も紙オムツして生きてゆくのです。
かみおむつして いきてゆく たいしょのひ
季語:大暑(たいしょ)
二十四節気のひとつ。陽暦の七月二十三日頃にあたる。学校も夏休みに入り、暑さも本番となる。

2023年7月22日土曜日

梅雨あがる憧れつのる汽車の旅

梅雨あがる憧れつのる汽車の旅

梅雨明けの空を眺めていると旅をしてみたくなります。
つゆあがる あこがれつのる きしゃのたび
季語:梅雨あがる(つゆあがる)
梅雨が終ること。暦の上では入梅から三十日後とされる。梅雨前線が北上し、洋上に抜けると梅雨明けとなる。梅雨明け前は雷鳴を伴った豪雨となることも多く、その後は真青な夏空となる。

2023年7月21日金曜日

高らかに命奏でる蝉の声

高らかに命奏でる蝉の声

耳鳴りが始まったかと思いましたが、蝉の命の声でした。
たからかに いのちかなでる せみのこえ
季語:蝉(せみ)
夏、樹木などにへばりついてやかましく鳴声を立てる虫。多くの蝉がいっせいに鳴く騒がしさを時雨にたとえて蝉時雨という。

2023年7月20日木曜日

郷愁や土用の入りの日は落ちて

郷愁や土用の入りの日は落ちて

夏の夕暮れは故郷の少年時代の郷愁を誘います。
きょうしゅうや どようのいりの ひはおちて
季語:土用の入り(どようのいり)
春夏秋冬それぞれに土用はあるが、普通、土用といえば夏の土用のことである。とりわけ夏の土用が取り上げられるのは、陰陽五行や農耕と深くかかわりがあったと思われる。地方によっては、土用の間にしてはならないことなど様々な言い伝えがある。今でも土用の丑の日に鰻を食することなど、生活に深く結びついている。