2021年12月31日金曜日

行く年や住めば都と思いつつ

行く年や住めば都と思いつつ

今年は病室を変えてもらって良かったと思います。
ゆくとしや すめばみやこと おもいつつ
季語:行く年(ゆくとし)
押し詰まった年末、忙しい日々の束の間に、過ぎ去ったこの年を思い浮かべる。また残り少なくなった暮れの日数にも感慨深いものがある。

2021年12月30日木曜日

仕事納め看護師にもありにけり

仕事納め看護師にもありにけり

今日が仕事納めの看護師さんと明日も仕事の看護師さん。
しごとおさめ かんごしにも ありにけり
季語:仕事納め(しごとおさめ)
年末に、その年の業務を終えること。また、その日。

2021年12月29日水曜日

数へ日や何か忘れてゐるような

数へ日や何か忘れてゐるような

今年もあと二日、何かし忘れたことがあるような気がして。
かぞえびや なにかわすれて いるような
季語:数へ日(かぞえび)
年内の残る日数が指で数えるほどになってきたことを感慨をこめて言う。忙しさが増し、落ち着かない日々が続く。

2021年12月28日火曜日

年用意した人する人しない人

年用意した人する人しない人

済ませた人これからする人出来そうもない人、様々です。
としようい したひとするひと しないひと
季語:年用意(としようい)
新しい年を迎えるために、煤掃き、餅搗、床飾り、春着の仕立てなど、種々の用意をすること。おせち料理の材料をまとめ買いしたりもする。

2021年12月27日月曜日

土踏まず行火の温み思い出す

土踏まず行火の温み思い出す

寒波がやってきて、ふと思い出した行火の温もり。
つちふまず あんかのぬくみ おもいだす
季語:行火(あんか
炭火を入れ、それに布団をかけて手足をあたためる道具。掘り炬燵と違って、どこへも移動できるので便利。電気行火などは寝具を暖めるのにも使われる。

2021年12月26日日曜日

若さとは一途に美し雪催

若さとは一途に美し雪催

雪が舞う都大路の高校駅伝、病室の窓の外にも雪が降る気配。
わかさとは いちずにうつくし ゆきもよい
季語:雪催(ゆきもよい)
いまにも雪が降り出しそうな天気のこと。雲が重く垂れこめ、空気も冷え冷えとしてくる。

2021年12月25日土曜日

故郷の豆腐ととろろクリスマス

故郷の豆腐ととろろクリスマス

故郷の豆腐ととろろクリスマスを待てずにいただきました。
ふるさとの とうふととろろ くりすます
季語:クリスマス(くりすます)
十二月二十五日を基督の降誕祭と定める。基督教になじみの薄いわが国においても、クリスマスツリーを飾るなど、この時期、街はクリスマス一色になる。クリスマス商戦が盛んになるなど、巷が騒がしくなる。

2021年12月24日金曜日

散髪を終えて迎える聖夜かな

散髪を終えて迎える聖夜かな

今年最後の散髪スッキリ丸刈りで今夜はクリスマス・イブ。
さんぱつを おえてむかえる せいやかな
季語:聖夜(せいや)
十二月二十五日を基督の降誕祭と定める。基督教になじみの薄いわが国においても、クリスマスツリーを飾るなど、この時期、街はクリスマス一色になる。クリスマス商戦が盛んになるなど、巷が騒がしくなる。

2021年12月23日木曜日

掃除機のつまりし音や冬日和

掃除機のつまりし音や冬日和

掃除機がベッドの下で何か吸い込んだらしく音が変。
そうじきの つまりしおとや ふゆびより
季語:冬日和(ふゆびより)
小春日が初冬の季語であるのに対し冬日和は厳寒の季語になる。よく晴れた冬の穏やかなひと日は、雪国の人たちにとって貴重な一日となる。

2021年12月22日水曜日

冬至の日ベッドの柵を越えてくる

冬至の日ベッドの柵を越えてくる

リハビリを終えて部屋に戻るとベッドの上まで日が差して。
とうじのひ べっどのさくを こえてくる
季語:冬至(とうじ)
二十四節の一つで太陽が最も南行し、一年中で昼が最も短く、夜が長い日。十二月二十二日頃にあたる。無病息災を祈って柚子風呂に入ったり、粥や南瓜を食したりする。 

2021年12月21日火曜日

暮の空まごうことなき影は富士

暮の空まごうことなき影は富士

赤から黒のグラデーションの夕空に富士の影がくっきりと。
くれのそら まごうことなき かげはふじ
季語:暮(くれ)
十二月も押し詰まった年の終わりをいう。十二月の中旬頃から正月の準備を始める地方も多く、その頃から年の暮の実感が湧いてくる。現代ではクリスマスが終わったあたりからその感が強くなる。

2021年12月20日月曜日

年の暮買うか買わぬか宝くじ

年の暮買うか買わぬか宝くじ

買ってみなくちゃわからないと思うか買っても無駄と思うか。
としのくれ かうかかわぬか たからく
季語:年の暮(としのくれ)
十二月も押し詰まった年の終わりをいう。十二月の中旬頃から正月の準備を始める地方も多く、その頃から年の暮の実感が湧いてくる。現代ではクリスマスが終わったあたりからその感が強くなる。


2021年12月19日日曜日

店仕舞ふその日聖夜の豆腐店

店仕舞ふその日聖夜の豆腐店

町内の昔馴染みの豆腐屋さんが商売をやめると聞きました。
みせしまう、そのひせいやの とうふてん
季語:聖夜(せいや)
十二月二十五日を基督の降誕祭と定める。基督教になじみの薄いわが国においても、クリスマスツリーを飾るなど、この時期、街はクリスマス一色になる。クリスマス商戦が盛んになるなど、巷が騒がしくなる。

2021年12月18日土曜日

白長須鯨潮噴き上げて晴朗なり

白長須鯨潮噴き上げて晴朗なり

冬晴の大海原に浮き上がるシロナガスクジラの大きさ。
しろながすくじら しおふきあげて せいろうなり
季語:鯨(くじら)
日本の海域を鯨は餌を追って回遊する。昔から捕獲、食用されてきた。特に冬季は活動が活発になる。潜水のあと潮を噴きあげる様は壮観である。

2021年12月17日金曜日

バッテリー上がってしまう寒さかな

バッテリー上がってしまう寒さかな

寒くなるとバッテリーが上がってエンジンがかからない!
ばってりー あがってしまう さむさかな
季語:寒さ(さむさ)
体感で寒く感じること、と同時に感覚的に寒く感じることもいう。心理的に身がすくむような場合にも用いる。

2021年12月16日木曜日

また一人風邪声の人お大事に

また一人風邪声の人お大事に

風邪?と聞いたら「風邪引きました」との答え、お大事に。
またひとり かざごえのひと おだいじに
季語:風邪(かぜ)
ウイルスなどによる呼吸器感染症によって、頭痛、鼻水、くしゃみ、咳、のどの痛み、発熱など様々な症状を引き起こすことをいう。疲労や湯冷め、冷えなどが引きがねになって、免疫力が低下しているときに生じやすい。冬場に多く、風邪のために学校が閉鎖されることもある。まずは安静が第一である。

2021年12月15日水曜日

染みひとつ皺ひとつ無き冬青空

染みひとつ皺ひとつ無き冬青空

雲ひとつない冬の空の青さが目に染みます。
しみひとつ しわひとつなき ふゆあおぞら
季語:冬青空(ふゆあおぞら)
本州を縦断する山脈の影響で、太平洋側は冷たい青空の日が多いのに対し、日本海側は厚い雪雲に覆われる日が多い。

2021年12月14日火曜日

黙々と行き交う肩の冬ざるる

黙々と行き交う肩の冬ざるる

この冬一番の寒さ、交差点を行き交うマスクの人の波。
もくもくと ゆきかうかたの ふゆざるる
季語:冬ざるる(ふゆざるる)
冬になり草木が枯れると共に海、山など見渡す限りの景色が荒れ果てた感じをいう。

2021年12月13日月曜日

喉元のいがらっぽくて火事多し

喉元のいがらっぽくて火事多し

空気が乾燥しているせいか喉がいがらっぽい。
のどもとの いがらっぽくて かじおおし
季語:火事(かじ)
家、船、山林などが焼けること。冬は空気が乾燥し強風の日が多く、また防寒のためにストーブや炬燵等火気を使うので火事が多くなる。

2021年12月12日日曜日

日の当たる街頭募金や冬ぬくし

日の当たる街頭募金や冬ぬくし

日の当たる街頭で募金を呼びかける人達、それに答える人帯。
ひのあたる がいとうぼきんや るゆぬくし
季語:冬温し(ふゆぬくし)
冬のさなかの暖かい日のこと。つめたい風も吹かない穏やかな日和。冬の恵まれた一日である。

2021年12月11日土曜日

冬晴の手持無沙汰の三時過ぐ

冬晴の手持無沙汰の三時過ぐ

土曜日曜は検査もリハビリも無く、散歩に出てみたい冬晴。
ふゆばれの てもちぶさたの さんじすぐ
季語:冬晴(ふゆばれ)
小春日が初冬の季語であるのに対し冬日和は厳寒の季語になる。よく晴れた冬の穏やかなひと日は、雪国の人たちにとって貴重な一日となる。

2021年12月10日金曜日

リハビリの細き手の指暮早し

リハビリの細き手の指暮早し

リハビリを受ける自分の手の指はこんなに細かったかと思う。
りはびりの ほそきてのゆび くれはやし
季語:暮早し(くれはやし)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2021年12月9日木曜日

「吾輩は」と言いそうな猫日向ぼこ

「吾輩は」と言いそうな猫日向ぼこ

チラと振り向いて「吾輩は」と言いそうな猫。今日は漱石忌。
わがはいは いいそうなねこ ひなたぼこ
季語:日向ぼこ(ひなたぼこ)
冬の日射しを浴びてじっと暖まること。風のない陽だまりで浴びる日射しは、ことのほか暖かい。お茶を飲んだり世間話をしたり、楽しいひと時である。

2021年12月8日水曜日

久しぶりに聴く「イマジン」冬の雨

久しぶりに聴く「イマジン」冬の雨

「イマジン」を聴きながら、今日はジョンレノンの命日。
ひさしぶりにきく いまじん ふゆのあめ
季語:冬の雨(ふゆのあめ)
冬に降る雨のこと。音もなく蕭々と降る冷たい雨は人を芯から凍えさせる。気温 が下がると、霙から雪に変わる雨でもある。

2021年12月7日火曜日

黄落や珈琲党と紅茶党

黄落や珈琲党と紅茶党

昔は珈琲にこだわりましたがやがて紅茶になり今は緑茶です。
こうらくや こーひーとうと こうちゃとう
季語:黄落(こうらく)
広葉樹が黄色く色づいて落ちることをいう。欅やくぬぎ、ぶな、銀杏など、日を浴びながら落ちるさまは美しい。

2021年12月6日月曜日

黄葉と紅葉たとえば恋と愛

黄葉と紅葉たとえば恋と愛

黄葉と紅葉を眺めながら黄葉は恋、紅葉は愛だと感じました。
こうようともみじ たとえば こいとあい
季語:黄葉(こうよう)
木の葉が黄色く色づくこと。銀杏、櫟、欅などの黄葉をいう。古くは、晩秋の落葉樹が紅色、黄色に色づくのをすべて黄葉と記し、「もみぢ」と読んでいた。

2021年12月5日日曜日

ウイルスの変異のはやさ隙間風

ウイルスの変異のはやさ隙間風

国内では収まってきそうなコロナですが油断は出来ません。
ういるすの へんいのはやさ すきまかぜ
季語:隙間風(すきまかぜ)
障子や戸の隙間から入ってくる冷たい風のこと。隙間に目張りをしてこれを防いだりする。身にしみる風である。

2021年12月4日土曜日

日時計の見えなくなりし冬日影

日時計の見えなくなりし冬日影

窓に差し込む陽の光があっという間に通り過ぎてゆきます。
ひどかいの みえなくなりし ふゆひかげ
季語:冬日影(ふゆひかげ)
冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。雪の日の多い日本海側と乾燥した日の多い太平洋側とで、はこの季語のもつ印象はおのずと異なろう。

2021年12月3日金曜日

MRI硬く冷たし検査台

MRI硬く冷たし検査台

初めてのMRI検査、検査台が硬く冷たく検査音が喧しく。
えむあーるあい かたくつめたし けんさだい
季語:冷たし(つめたし)
冬の寒さをあらわすが、冷たしは局所的、触覚的な場面で使はれることが多い。

2021年12月2日木曜日

冬紅葉夜来の雨に洗われて

冬紅葉夜来の雨に洗われて

夜中の激しい雨に洗われて風に吹かれる紅葉が鮮やかです。
ふゆもみじ やらいのあめに あらわれて
季語:冬紅葉(ふゆもみじ)
周辺が枯れを深めるなかの紅葉であり、また、冬になってから色が際立ってくる庭園や寺社などの紅葉でもある。

2021年12月1日水曜日

ハンパない北風と傾ぐ太陽

ハンパない北風と傾ぐ太陽

晴れたので外に出てみたら猛烈に冷たく強い北風に即退散。
はんぱない きたかぜと かしぐたいよう
季語:北風(きたかぜ)
冬。中国やシベリヤから吹いてくる乾燥した季節風。日本海の海水をふんだんに吸い上げて日本海側の山間部に大雪をもたらす。太平洋側は乾燥した冷たい風になる。

2021年11月30日火曜日

成り行きのままに十一月も果つ

成り行きのままに十一月も果つ

様々なニュースが報じられ忘れられ日々が過ぎてゆきます。
なりゆきのままに じゅういちがつも はつ
季語:十一月(じゅういちがつ)
陽暦十一月で霜月をいう。立冬(十一月八日頃)を迎えるが、まだ寒くはなく、空も野山も澄みとおる頃である。暖かな日和が続くかと思えば、ときに時雨たり稀に霜の降る日もある。

2021年11月29日月曜日

暮れかかり紅のこる冬もみじ

暮れかかり紅のこる冬もみじ

夕空の紅色が薄れきて冬の紅葉に残っています。
くれかかり くれないのこる ふゆもみじ
季語:冬紅葉(ふゆもみじ)
周辺が枯れを深めるなかの紅葉であり、また、冬になってから色が際立ってくる庭園や寺社などの紅葉でもある。

2021年11月28日日曜日

網膜に穴あきそうや冬日差

網膜に穴あきそうや冬日差

午後になり窓から鋭い太陽の光が真っ直ぐ射してきます。
 もうまくに あなあきそうや ふゆひざし
季語:冬日差(ふゆひざし)
冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。

2021年11月27日土曜日

白息や九回裏の一点差

白息や九回裏の一点差

日本シリーズは六試合とも白熱した僅差のゲームでした。
しらいきや きゅうかいうらの いってんさ
季語:白息(しらいき)
冬、気温が低くなる時間帯になると、吐く息に含まれる水蒸 気が冷やされて、白く見えること。

2021年11月26日金曜日

小春日や二の腕まくり風呂係

小春日や二の腕まくり風呂係

今日はいい風呂の日。風呂担当のスタッフは汗だく。
こはるびや にのうでまくり ふろがかり 
季語:小春日(こはるび)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。

2021年11月25日木曜日

散り急ぐ木の葉踏まれぬように散れ

散り急ぐ木の葉踏まれぬように散れ

風に木の葉が散ってゆく、道の真ん中へは落ちないように。
ちりいそぐこのは ふまれぬように ちれ
季語:木の葉(このは)
地面に落ちてしまった葉、あるいは梢にわずかに残っている枯葉をいう。木の葉が散るさまやその音には哀愁が漂う。

2021年11月24日水曜日

急かされる十一月のカレンダー

急かされる十一月のカレンダー

来週はもう十二月!何となく急かされる気がします。
せかされる じゅういちがつの かれんだー
季語:十一月(じゅういちがつ)
陽暦十一月で霜月をいう。立冬(十一月八日頃)を迎えるが、まだ寒くはなく、空も野山も澄みとおる頃である。暖かな日和が続くかと思えば、ときに時雨たり稀に霜の降る日もある。

2021年11月23日火曜日

自動ドア律儀に勤労感謝の日

自動ドア律儀に勤労感謝の日

年がら年中開いては閉まって、自動ドアにも感謝の日。
俳じどうどあ りちぎに きんろうかんしゃのひ
季語:勤労感謝の日(きんろうかんしゃのひ)
十一月二十三日。働くことを喜び働く人に感謝する国民の祝日である。

2021年11月22日月曜日

まなうらにうかぶふるさと夕時雨

まなうらにうかぶふるさと夕時雨

雨の交差点を行き交う人々を見て、ふと思い出すふるさと。
まなうらに うかぶふるさと ゆうしぐれ
季語:夕時雨(ゆうしぐれ)
冬の初めの夕方、降ったかと思うと晴れ、また降りだし、短時間で目まぐるしく変わる通り雨。この雨が徐々に自然界の色を消して行く。

2021年11月21日日曜日

神の留守ひとつ点らぬ街路灯

神の留守ひとつ点らぬ街路灯

昔の街灯は点け忘れたり切れたりしたことがありました。
かみのるす ひとつともらぬ がいろとう
季語:神の留守(かみのるす)
陰暦十月は神無月と呼ばれ、全国の八百万の神様がこぞって出雲大社に集まる。神が留守となった神社の氏子たちは不安を覚え、恵比寿様などを留守神として祀る。信心の厚さゆえか、「神の旅」「神送」「神迎」、神が集まる出雲は逆に「神在祭」など類似の季語も多い。 

2021年11月20日土曜日

体位交換するや冷たし膝頭

体位交換するや冷たし膝頭

朝一の体位交換のあと膝頭だけがなかなか暖かくならない。
たいいこうかん するやつめたし ひざがしら
季語:冷たし(つめたし)
冬の寒さをあらわすが、冷たしは局所的、触覚的な場面で使はれることが多い。

2021年11月19日金曜日

影踏みの終れば帰る冬満月

影踏みの終れば帰る冬満月

89年ふりの、ほぼ皆既月食って部分月食じゃないの?
かげふみの おわればかえる ふゆまんげつ
季語:冬満月(ふゆまんげつ)
冬の満月。ただ満月といえば秋の月をさすが、冬は空が澄み、月の光が冴え冴えと降り注ぐ

2021年11月18日木曜日

野良猫があちらこちらに蔦紅葉

野良猫があちらこちらに蔦紅葉

蔦紅葉はちらほらでしたが、猫はあちらこちらにいました。
のらねこが あちらこちらに つたもみじ
季語:蔦紅葉(つたもみじ)
蔓性で物にどんどん這い回る。山野に自生するが、街なかの外壁や石垣などにも見ることが出来る。晩秋には紅葉して木や建物を赤々と染め上げる。

2021年11月17日水曜日

冬めくや奉安殿の古りし錠

冬めくや奉安殿の古りし錠

戦中に奉安殿として使われていた建物がありました。
ふゆめくや ほうあんでんの ふりしじょう
季語:冬めく(ふゆめく)
町のたたずまいや山野の眺めばかりでなく、雨や風、空気なども冬らしくなること。人の何気ないしぐさなどにも冬の訪れを感じることがある。

2021年11月16日火曜日

カーテンの端より忍び寄る寒さ

カーテンの端より忍び寄る寒さ

夜明け前ふと寒さに目が覚めるようになってきました。
かーてんの はしよりしのびよる さむさ
季語:寒さ(さむさ)
体感で寒く感じること、と同時に感覚的に寒く感じることもいう。心理的に身がすくむような場合にも用いる。

2021年11月15日月曜日

冬日射す点眼薬の透きとほる

冬日射す点眼薬の透きとほる

一日六回の目薬のつい忘れがちな昼の目薬。
ふゆひさす てんがんやくの すきとおる
季語:冬日(ふゆひ)
冬の太陽や日射。もしくは冬の一日のことをいう。太陽をさす場合は冬日という言い方もある。


2021年11月14日日曜日

トーストにバター冬日を百グラム

トーストにバター冬日を百グラム

何年も食べてないトーストと目玉焼き。
とーすとにばたー ふゆひを ひゃくぐらむ
季語:冬日(ふゆひ)
冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。

2021年11月13日土曜日

何もせぬ時間の長さ日短し

何もせぬ時間の長さ日短し

何事もなく過ぎる一日の幸せと一日を無為に過ごした反省。
なにもせぬ じかんのながさ ひみじかし
季語:日短し(ひみじかし)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2021年11月12日金曜日

暮早し廊下を回る配膳車

暮早し廊下を回る配膳車

同じ配膳の時間ですが、とっぷり暮れるようになりました。
くれはやし ろうかをまわる はいぜんしゃ
季語:暮早し(くれはやし)
冬の日の短いことをいう。秋分以降、十一月、十二月と日暮は早くなり、冬至は最も日中の時間が短くなる。

2021年11月11日木曜日

ナースコールうっかり鳴らす浅き冬

ナースコールうっかり鳴らす浅き冬

寝入りばな無意識にナースコールを押してしまった。
なーすこーる うっかりならす あさきふゆ
季語:浅き冬(あさきふゆ)
冬に入ったばかりの頃をいう。街路樹の落葉が始まり、しぐれたかと思えば小春日和もある。まだそんなに寒くないころである。

2021年11月10日水曜日

小春日やセラピー犬の瞳のつぶら

小春日やセラピー犬の瞳のつぶら

三年前にも来てくれたセラピー犬はやさしい瞳でした。
こはるびや せらぴーけんの めのつぶら
季語:小春日(こはるび)
陰暦十月の異称である。まだ本格的な冬とはならず暖かい日和が春先の陽気を思わせるが、春とは区別して「小春」という。冬囲いに精を出したり、越冬野菜を取り入れたり、大根や柿を吊るし干にしたり、本格的な冬に備えるころの日和である。



2021年11月9日火曜日

冬浅し手足の爪のひっかかる

冬浅し手足の爪のひっかかる

爪が伸びてきているのは気が付いていますが切る暇がない。
ふゆあさし てあしのつめの ひっかかる
季語:冬浅し(ふゆあさし)
冬に入ったばかりの頃をいう。街路樹の落葉が始まり、しぐれたかと思えば小春日和もある。まだそんなに寒くないころである。

2021年11月8日月曜日

吾がベッド冬の銀河を巡る船

吾がベッド冬の銀河を巡る船

病室の天井でプラネタリウム。星座を巡る夢の時間でした。
わがべっど ふゆのぎんがを めぐるふj
季語:冬銀河(ふゆぎんが)
冬の夜空にかかる天の川のこと。冴え冴えとした趣がある。秋の天の川と違っていくらか明るさが弱い。



2021年11月7日日曜日

気候変動会議は踊る今朝の冬

気候変動会議は踊る今朝の冬

地球温暖化は進んでゆくばかり、対策が急がれていますが。
きこうへんどう かいぎはおどる けさのふゆ
季語:今朝の冬(けさのふゆ)
冬の最初の日。二十四節気の一。太陽暦の十一月八日頃。まだそれ程寒くはないが、冬の声を聞くと吹く風もこころなしか冷たく感じられる。

2021年11月6日土曜日

足先に触れる何かや冬近し

足先に触れる何かや冬近し

ふと足先に何か硬いものがあたっていることに気が付いた。
あしさきに ふれるなにかや ふゆちかし
季語:冬近し(ふゆちかし)
立冬を目前にして、冬がすぐそこまで来ていることを表す。四季それぞれに、「隣」の一字をつけて季題とした。「冬隣」は寒く厳しい季節に向って心構える感じがある。

2021年11月5日金曜日

天高し朝からハイな人の声

天高し朝からハイな人の声

朝のケアに回って来た元気な声の主はあの時の宇宙人!
てんたかし あさからはいな ひとのこえ
季語:天高し(てんたかし)
秋になると、大気が澄むので空が高くなったような感じがする。これが「秋高し」だが、「天高し」の方が一般的。

2021年11月4日木曜日

桜紅葉天は二物を与えざる

紅葉天は二物を与えざる

に花見をした桜の紅葉は期待はずれでした。
さくらもみじ てんはにぶつを あたえざる
季語:桜紅葉(さくらもみじ)
の葉が色づくこと。桜の木は日本国中どこにでもあるが、あざやかな朱色にならないのであまり注目されることがない。比較的早く色づく。


2021年11月3日水曜日

百五十年前の写真や文化の日

百五十年前の写真や文化の日

テレビで湿板写真の技術で写真を撮っている人を見ました。
ひゃくごじゅうねん まえのしゃしんや ぶんかのひ
季語:文化の日(ぶんかのひ)
十一月三日の祝日。明治時代は天皇の誕生日として天長節、その後、明治節に変わったが、第二次大戦後は平和と文化を推進する日となり、文化の日と定められた。菊の盛りの頃である。

2021年11月2日火曜日

呼吸器と吾が呼気吸気秋深し

呼吸器と吾が呼気吸気秋深し

今や呼吸器は肺と一心同体となりました。
こきゅうきと わがこききゅうき あきふかし
季語:秋深し(あきふかし)
秋の深まるころ、季節としては晩秋(十月)、もの淋しさの漂うころのことをいうが、多分に心理的な言葉でもある。

2021年11月1日月曜日

行く秋や止まるものなき竿の先

行く秋や止まるものなき竿の先

秋の日はつるべ落とし、赤とんぼももういない。
ゆくあきや とまるものなき さおのさき
季語:行く秋(ゆくあき)
過ぎさってゆく秋のこと。秋から冬へと移ろい行くさま。「行く春」と違って寂寥感に満ちており、秋を惜しむ気持ちが深く現れた季語である。移ろい行く季節を、旅人になぞらえて「行く」と形容するが、春と秋だけのもので、「行く夏」「行く冬」とはいわない。

2021年10月31日日曜日

進む時計遅れる時計秋時雨

進む時計遅れる時計秋時雨

時計が二つ、進みがちな時計と遅れがちな時計、今何時?
すすむとけい おくれるとけい あきしぐれ
季語:秋時雨(あきしぐれ)
秋も終わりの頃に、降ってはすぐにやむ雨のことで、どこか侘し い感じを残す。『古今集』以来用いられている。時雨は冬。

2021年10月30日土曜日

晩秋の対角線に射す光

晩秋の対角線に射す光

秋が深まり部屋に射し込む光が斜めになってきました。
ばんしゅうの たいかくせんに さすひかり
季語:晩秋(ばんしゅう)
秋を初秋、仲秋、晩秋と分けた末の秋を言う。秋も深まり冬が近づく物寂しさがある。

2021年10月29日金曜日

今宵はパンプキンスープ秋深し

今宵はパンプキンスープ秋深し

夕食にパンプキンスープが出ました。大好きなトロトロ系。
 俳こよいは ぱんぷきんすーぷ あきふかし
季語:秋深し(あきふかし)
秋の深まるころ、季節としては晩秋(十月)、もの淋しさの漂うころのことをいうが、多分に心理的な言葉でもある。


2021年10月28日木曜日

長き夜の我が身一つを持て余し

長き夜の我が身一つを持て余し

何をするでもなく天井をただぼんやりと眺める夜もある。
ながきよの わがみひとつを もてあまし
季語:長き夜(ながきよ)
秋の夜の長いことをいう。秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。春の「日永」に対応する季語である。

2021年10月27日水曜日

大量に寄せる軽石そぞろ寒

大量に寄せる軽石そぞろ寒

小笠原諸島の海底火山の噴火で、沖縄などに大量の軽石が。
たいりょうに よせるかるいし そぞろさむ
季語:そぞろ寒(そぞろさむ)
冷やかよりやや強く感ずる寒さ。「そぞろ」は「何となく」「わけもなく」の意味があり、体で感じる寒さというより、季節が移ろっていくさまを心に受け止め感ずる寒さ。

2021年10月26日火曜日

天井の常夜灯点く夜寒かな

天井の常夜灯点く夜寒かな

消灯となり天井に点く常夜灯の小さな灯に夜寒を感じます。
てんじょうの じょうやとうつく よさむかな
季語:夜寒(よさむ)
夜更けになると感じられる寒さ。日中感じられない寒さも、夜になると冷えて寒さが際立つ。「朝寒」とは異なり、古くから詩歌に詠まれてきた。「寒き夜」、「夜寒き」は冬である。

2021年10月25日月曜日

朝寒の腹におさまる粥一杯

朝寒の腹におさまる粥一杯

今朝も寒かったですが温かいお粥で暖かくなりました。
あささむの はらにおさまる かゆいっぱい
季語:朝寒(あささむ)
晩秋、朝のうちだけ、ひやりと寒さを感じる。その寒さは昼近くなると消えてしまう。「寒き朝」「今朝寒し」は冬である。

2021年10月24日日曜日

秋の灯や一句すててはまた一句

秋の灯や一句すててはまた一句

一句浮かんでもよく見れば以前に詠んだ句だったりして。
あきのひや いっくすてては またいっく
季語:秋の灯(あきのひ)
秋の夜に灯す明りのこと。長い夜を明りのもとで静かに味わい、語らい、書に親しむ。夜学や夜業のための明りでもある。

2021年10月23日土曜日

感染者急減の謎そぞろ寒

感染者急減の謎そぞろ寒

新規コロナ感染者数が減ってきましたが収束するのか?
かんせんしゃ きゅうげんのなぞ そぞろさむ
季語:そぞろ寒(そぞろさむ)
冷やかよりやや強く感ずる寒さ。「そぞろ」は「何となく」「わけもなく」の意味があり、体で感じる寒さというより、季節が移ろっていくさまを心に受け止め感ずる寒さ。

2021年10月22日金曜日

次々と重なる選挙露時雨

次々と重なる選挙露時雨

市議選、参院補選、総選挙の小選挙区と比例区、、、。
つぎつぎと かさなるせんきょ つゆしぐれ
季語:露時雨(つゆしぐれ)
びっしりと露に覆われて、雨が降ったかのような様になること。また、梢などの露が吹かれて時雨のような様を呈すること。

2021年10月21日木曜日

秋うらら三人寄れば喋る喋る

秋うらら三人寄れば喋る喋る

二人でもお喋りなのに三人となってはお喋りが止まらない。
あきうらら さんにんよれば しゃべるしゃべる
季語:秋麗(あきうらら)
秋のよく晴れた日をいう。春の「麗か」にかよう、美しく輝き、心がうっとりするような日和。

2021年10月20日水曜日

秋の蚊や小回りきかぬ車椅子

秋の蚊や小回りきかぬ車椅子

散歩の途中まといつく蚊に刺されたのは介助の先生でした。
あきのかや こまわりきかぬ くるまいす
季語:秋の蚊(あきのか)
秋もすすみ、気温も下がってくると、蚊の動きも幾分鈍り、気のせいか羽音さえも弱々しく感ずる。刺されるのには閉口するが、何となく哀れさも覚える。

2021年10月19日火曜日

秋寒の熱湯苦手な男なり

秋寒の熱湯苦手な男なり

今日は冷え込みましたが風呂の温度は四十一度です。
あきさむの あつゆにがてな おとこなり
季語:秋寒(あきさむ)
秋の半ばを過ぎるころの寒さのこと。特に朝夕に感じることが多い。少し寒いという感じで本格的な寒さではない。

2021年10月18日月曜日

うそ寒し身に覚えなき腕の傷

うそ寒し身に覚えなき腕の傷

腕の傷どうしたのと聞かれても身に覚えがない???
うそさむし みにおぼえなき うでのきず
季語:うそ寒(うそさむ)
秋半ばから晩秋にかけての、うすら寒い感じのこと。「うそ」は「薄」を意味する。やや寒、そぞろ寒と似たような寒さではあっても、気分的な違いがある。

2021年10月17日日曜日

秋しぐれ色濃くなりし窓明かり

秋しぐれ色濃くなりし窓明かり

雨が降り出すと窓の灯が色濃くなったような気がしました。
あきしぐれ いろこくなりし まどあかり
季語:秋時雨(あきしぐれ)
秋も終わりの頃に、降ってはすぐにやむ雨のことで、どこか侘しい感じを残す。『古今集』以来用いられている。時雨は冬。

2021年10月16日土曜日

停電の「あと五分です」秋時雨

停電の「あと五分です」秋時雨

電源設備の検査停電二時間。「あと五分」のアナウンス。
ていでんの あとごふんです あきしぐれ
季語:秋時雨(あきしぐれ)
秋も終わりの頃に、降ってはすぐにやむ雨のことで、どこか侘しい感じを残す。『古今集』以来用いられている。時雨は冬。

2021年10月15日金曜日

秋晴やてんやわんわとなるDocomo

秋晴やてんやわんわとなるDocomo

通信施設の改修作業のトラブルでDocomoが繋がらない。
あきばれや てんやわんやとなる Docomo
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2021年10月14日木曜日

自殺する子供の多き暮の秋

自殺する子供の多き暮の秋

子供の自殺が最多とのニュースを見て。
じさつする こどものおおき くれのあき
季語:暮の秋(くれのあき)
秋も終わり近い頃をいう。秋の夕暮ではない。「晩秋」より心理的な要素を含む。「暮の秋」「行く秋」「秋深し」の順に秋を惜しむ気持ちが濃くなる。

2021年10月13日水曜日

朝寒や納豆はよくまぜてから

朝寒や納豆はよくまぜてから

暑くなったり寒くなったり秋は気温の変化に戸惑います。
あささむや なっとうはよく まぜてから
季語:朝寒(あささむ)
晩秋、朝のうちだけ、ひやりと寒さを感じる。その寒さは昼近くなると消えてしまう。「寒き朝」「今朝寒し」は冬である。

2021年10月12日火曜日

柚子味噌や今日風呂の日の朝の粥

柚子味噌や今日風呂の日の朝の粥

朝食に柚子味噌が出てきました。オレは風呂吹大根か?
ゆずみそや きょうふろのひの あさのかゆ
季語:柚子味噌(ゆずみそ)
細かく刻んだ柚をすり鉢でよく摺り、味噌やみりん酒などを加え調味したもの。味付けした味噌に柚の皮をすりおろし練り上げる方法もある。いずれにしても、柚の香気を味噌にうつし楽しむ調理法。

2021年10月11日月曜日

秋暑し問われ答える五十問

秋暑し問われ答える五十問

入院生活についてのアンケート五十問、暑くなってきた。
あきあつし とわれこたえる ごじゅうもん
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2021年10月10日日曜日

十月の電車を止める火事一つ

十月の電車を止める火事一つ

突然の変電所の火事で東京の電車が立ち往生。
じゅうがつの でんしゃをとめる かじひとつ
季語:十月(じゅうがつ)
暑くもなく寒くもなく過ごしやすい月である。天候は変わりやすいが、晴れれば空気が澄んで気持ちよい。紅葉狩りや運動会などが盛んに行われる月である。

2021年10月9日土曜日

モーツアルトかけて灯をけす夜長かな

モーツアルトかけて灯をけす夜長かな

穏やかに流れる音楽は心地よく眠りに誘ってくれます。
もーつあると かけてひをけす よながかな
季語:夜長(よなが)
秋の夜の長いことをいう。秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。春の「日永」に対応する季語である。

2021年10月8日金曜日

欠伸して色なき風に日の匂い

欠伸して色なき風に日の匂い

秋晴の窓から吹き込む風に、ふと日の匂いを感じました。
あくびして いろなきかぜに ひのにおい
季語:色なき風(いろなきかぜ)
秋の風のこと。「色なき」とは、花やかな色や、艶のないこと。久我太政大臣雅実の「物思へば色なき風もなかりけり身にしむ秋の心ならひに」の歌にもとづく。

2021年10月7日木曜日

心に響くたまゆらの秋の昼

心に響くたまゆらの秋の昼

心魂オンラインコンサートは、心に響いたひとときでした。
こころにひびく たまゆらの あきのひる
季語:秋の昼(あきのひる)
大気が澄み、秋の気配の濃くなってきた頃の昼間をいう。木立の影、日溜りなどにも秋特有の色がにじみ出る。

2021年10月6日水曜日

秋暁や麻酔の耳に母の声

秋暁や麻酔の耳に母の声

十六年前に生死の間をさまよった日。命をありがとう。
しゅうぎょうや ますいのみみに ははのこえ
季語:秋暁(しゅうぎょう)
秋の夜明け。日の出が遅くなり、空気が冷たく感じられ澄んでくる。秋の深まった感慨をひとしお誘う時間帯である。

2021年10月5日火曜日

するすると暮るる一日やとろろ飯

するすると暮るる一日やとろろ飯

夕食に大好物のとろろが出ました!!!
するすると くるるひとひや とろろめし
季語:とろろ(とろろ)
山地に自生する自然薯や、畑で作る長薯、大和芋などを卸し金で卸し、更に擂鉢で擂ったものがとろろである。それに出し汁を加えればとろろ汁ができる。青海苔や葱などの薬味を散らして頂く。麦ご飯にかければ麦とろである。消化がよくてお年寄りにも好まれる。  

2021年10月4日月曜日

耳慣れた人の声して竹の春

耳慣れた人の声して竹の春

復帰したベテランの看護師さんの声が聞こえてきました。
みみなれた ひとのこえして たけのはる
季語:竹の春(たけのはる)
竹は、たけのこの出る時期、栄養を奪われて衰える。秋になると勢いを取り戻し、葉も青々としてくる。この状態を竹の春という。

2021年10月3日日曜日

秋光や窓にきらめく蜘蛛の糸

秋光や窓にきらめく蜘蛛の糸

窓にキラリと虹色にきらめく蜘蛛の糸!
しゅうこうや まどにきらめく くものいと
季語:秋光(しゅうこう)
秋らしい色のこと。具体的には、黄金色の稲田や紅葉に染まる山の色をさす。

2021年10月2日土曜日

台風過ぐラストランに鉄道ファン

台風過ぐラストランに鉄道ファン

2階建て新幹線のラストランに集まった鉄道ファン。
たいふうすぐ らすとらんに てつどうふぁん
季語:台風(たいふう)
北太平洋か南シナ海あたりに発生する熱帯低気圧で、最大風速が約毎秒十七メートル以上のものをいう。二百十日の実りのころに日本を襲い、深甚な被害をもたらすこともしばしばである。

2021年10月1日金曜日

ひそひそと吸引たのむ秋の夜半

ひそひそと吸引たのむ秋の夜半

夜中に痰が絡んで「すみません、吸引してください」
ひそひそと きゅういんたのむ あきのよわ
季語:秋の夜半(あきのよわ)
秋の夜中。夜が段々と長くなり静かな感じがある。外は、月が昇り、虫が鳴いている。そのような夜には勉強などの様々な作業に集中できる。

2021年9月30日木曜日

秋日和予定をさがす掲示板

秋日和予定をさがす掲示板

「心魂」のオンライン配信があると聞き日時を確かめに。
あきびより よていをさがす けいじばん
季語:秋日和(あきびより)
秋のよく晴れた一日をいう。風もなくおだやかなので外で過ごすのも気持ちよい。空気が澄んでいるため視界も広がり、風景などもはっきりと見える。

2021年9月29日水曜日

行けども行けども誰も来ぬ秋晴

行けども行けども誰も来ぬ秋晴

秋晴の道をどこまで行っても誰も来ない。ここはどこ?
ゆけどもゆけども だれもこぬ あきばれ
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2021年9月28日火曜日

灯火親し消灯時間とうに過ぎ

灯火親し消灯時間とうに過ぎ

気がつけば消灯時間をだいぶ過ぎていました。
とうかしたし しょうとうじかん とうにすぎ
季語:灯火親し(とうかしたし)
空調の整った昨今でも、涼しくなった秋の夜は心安らぐものがある。秋の燈火の下は、読書に最も相応しい。

2021年9月27日月曜日

朝顔や熱々粥の一口目

朝顔や熱々粥の一口目

お粥の一口目は熱く感じますが今朝は熱熱!
あさがおや あつあつかゆの ひとくちめ
季語:朝顔(あさがお)
朝顔は、秋の訪れを告げる花。夜明けに開いて昼にはしぼむ。日本人はこの花に秋の訪れを感じてきた。奈良時代薬として遣唐使により日本にもたらされた。江戸時代には観賞用として栽培されるようになった。旧暦七月(新暦では八月下旬)の七夕のころ咲くので牽牛花ともよばれる。

2021年9月26日日曜日

穭田のさみどりの風ひかりかな

穭田のさみどりの風ひかりかな

稲の生命力には驚きました。また実るのでしょうか。
ひつじだの さみどりのかぜ ひかりかな
季語:穭田(ひつじだ)
刈り取った後の稲の切り株一面に、青々とした稲がふたたび生え出た田をいう。



2021年9月25日土曜日

夕空や秋刀魚はどこにいるのやら

夕空や秋刀魚はどこにいるのやら

ニュースで秋刀魚が不漁で高騰していると聞きました。
ゆうぞらや さんまはどこに いるのやら
季語:秋刀魚(さんま)
名のごとく形が刀に似て細長く体長は三十センチほどになる。背は濃い藍青色、腹は銀白色で秋を代表する魚である。食餌と産卵のため北方より南下し十月には房総沖まで達する。脂肪が多く塩焼きにして食べる。苦いはらわたもまたうまい。江戸時代には季語とされておらず現代に入ってからである。

2021年9月24日金曜日

真空管ラジオを灯す秋の宵

真空管ラジオを灯す秋の宵

真空管ラジオの真空管がゆっくり灯る様子が好きでした。
しんくうかん らじおをともす あきのよい
季語:秋の宵(あきのよい)
秋、日が暮れてまだ間もないころ。静かで落ち着いた雰囲気ながら、いくらか寂しくもある。

2021年9月23日木曜日

秋風や十七音を諳んじて

秋風や十七音を諳んじて

俳句の十七音は諳んじてみると心地良さを感じます。
あきかぜや じゅうななおんを そらんじて
季語:秋風(あきかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。

2021年9月22日水曜日

話し声宇宙人めく秋の夕

話し声宇宙人めく秋の夕

二人の看護師さんの話し声が変!宇宙人?
はなしごえ うちゅうじんめく あきのゆうべ
季語:秋の夕(あきのゆうべ
秋の日暮れどき。

2021年9月21日火曜日

月に誘われ一叢の萩白き

月に誘われ一叢の萩白き

残念ながら仲秋の名月は見逃したので萩と月の写真で。
つきにさそわれ ひとむらの はぎしろき
季語:萩(はぎ)
紫色の花が咲くと秋と言われるように、山萩は八月中旬から赤紫の花を咲かせる。古来、萩は花の揺れる姿、散りこぼれるさまが愛され、文具、調度類の意匠としても親しまれてきた。花の色は他に白、黄。葉脈も美しい。





2021年9月20日月曜日

秋日濃し父も私も声失くし

秋日濃し父も私も声失くし

笑うときも怒るときも泣くときも声が出せない寂しさ。
あきびこし ちちもわたしも こえなくし
季語:秋日(あきび)
秋の日の光であり、秋の一日でもある。秋の太陽は残暑をもたらすが、しだいに爽やかになり、晩秋には目に見えて日差しも衰える。秋の一日は、秋分を過ぎるとしだいに日が短くなり、冬が近づくころには、釣瓶落としいわれるように、一気に暮れてしまう。

2021年9月19日日曜日

一日一句綴りきて子規忌かな

一日一句綴りきて子規忌かな

今年の目標の一日一句なんとか続けてこれました。
いちにちいっく つづりきて しききかな
季語:子規忌(しきき)
俳人、正岡子規の忌日。明治三十五年(一九〇二年)九月十九日脊椎カリエスにより没。三十五歳。

2021年9月18日土曜日

稲妻や電灯の紐継ぎ足して

稲妻や電灯の紐継ぎ足して

昔は電灯の紐を継ぎ足して寝転んだまま点けたり消したり。
いなずまや でんとうのひも つぎたして
季語:稲妻(いなずま)
空がひび割れるかのように走る電光のこと。空中の放電現象によるものだが、その大音響の雷が夏の季語なのに対し、稲妻が秋の季語となっているのは、稲を実らせると信じられていたからである。

2021年9月17日金曜日

台風の先駈けなるや奔る雲

台風の先駈けなるや奔る雲

台風が日本列島を横断する予報、雲の流れが速い!
たいふうの さきがけなるや はしるくも
季語:台風(たいふう)
北太平洋か南シナ海あたりに発生する熱帯低気圧で、最大風速が約毎秒十七メートル以上のものをいう。二百十日の実りのころに日本を襲い、深甚な被害をもたらすこともしばしばである。

2021年9月16日木曜日

秋の灯や妙な癖あるしおり紐

秋の灯や妙な癖あるしおり紐

本のしおり紐の曲がり癖が妙に気になってグッと伸ばす。
あきのひや みょうなくせある しおりひも
季語:秋の灯(あきのひ)
秋の夜に灯す明りのこと。長い夜を明りのもとで静かに味わい、語らい、書に親しむ。夜学や夜業のための明りでもある。

2021年9月15日水曜日

秋晴は烏もみんなうれしいか

秋晴は烏もみんなうれしいか

外に出てみたら烏たちが楽しそうに舞っていました。
あきばれは からすもみんな うれしいか
季語:秋晴(あきばれ)
晴れわたる秋の天気のこと。秋日和と同じことであるが、秋晴は秋日和より言葉の響きがやや強い。

2021年9月14日火曜日

今年また取りやめとなり秋祭

今年また取りやめとなり秋祭

今日はコロナ禍で中止となった祭の初日で伯父さんの命日。
ことしまた とりやめとなり あきまつり
季語:秋祭(あきまつり
農耕の収穫に感謝する秋季に行われる祭り。稲刈り等の農作業を 終えて行われる。

2021年9月13日月曜日

秋の夜を呼吸器チェックしてゆきぬ

秋の夜を呼吸器チェックしてゆきぬ

寝入りかけの耳に呼吸器のチェックをしてゆく音。
あきのよを こきゅうきちぇっく してゆきぬ
季語:秋の夜(あきのよ)
夜が段々と長くなり、静かな感じがある。外は、月が昇り、虫が 鳴いている。そのような夜には勉強などの様々な作業に集中でき る。

2021年9月12日日曜日

ちっぽけな地球の上に露の玉

ちっぽけな地球の上に露の玉

宇宙に浮かぶ小さな水の惑星地球に光る小さな露の玉
ちっぽけな ちきゅうのうえに つゆのたま
季語:露の玉(つゆのたま)
草の葉などに結んだ水の玉。露は一年中発生するが、秋に最も多いので単に露といえば秋である。露はすぐ消えるので、はかないものの象徴でもある。

2021年9月11日土曜日

早朝の光の中に初紅葉

早朝の光の中に初紅葉

朝食を終えて何気なく眺めた窓の外に紅葉が見えました。
そうちょうの ひかりのなかに はつもみじ
季語:初紅葉(はつもみじ)
いち早く紅葉し山野に秋の訪れを告げるもの。櫨(はぜ)や七竈(ななかまど),ぬるでの類。紅葉の本格派である楓(かえで)は、これよりずっと遅れて紅葉する。

2021年9月10日金曜日

秋風や単四探す小抽斗

秋風や単四探す小抽斗

マウスの電池切れ、買い置きの単四電池がここにあるはず。
あきかぜや たんよんさがす こひきだし
季語:秋風(あきかぜ)
秋になって吹く風。立秋のころ吹く秋風は秋の訪れを知らせる風である。秋の進行とともに風の吹き方も変化し、初秋には残暑をともなって吹き、しだいに爽やかになり、晩秋には冷気をともなって蕭条と吹く。秋が五行説の金行にあたるので「金風」、また、秋の色が白にあたるので「白風」ともいう。

2021年9月9日木曜日

秋雨や部屋の話も今度また

秋雨や部屋の話も今度また

天気の変化が早くて落ち着かない日が続いて話も進まない。
あきさめや へやのはなしも こんどまた
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2021年9月8日水曜日

連なりて流れて消ゆる花火かな

連なりて流れて消ゆる花火かな

富士山型のナイヤガラ花火。花火大会楽しかったです。
つらなりて ながれてきゆる はなびかな
季語:花火(はなび)
種々の火薬を組み合わせ、夜空に高く打ち上げて爆発の際の光の色や音を楽しむもの。もともとは、秋祭りの奉納として打ち上げられた。日本一の四尺花火が打ち上げられる新潟県小千谷市の片貝地区では、子供の誕生や入学就職記念、追善供養など、生活の節目節目に、住民が花火を奉納する。

2021年9月7日火曜日

良薬に水やはらかき白露かな

良薬に水やはらかき白露かな

良薬は口に苦し、食後の薬の苦さを和らげてくれる水。
りょうやくに みずやわらかき はくろかな
季語:白露(はくろ)
二十四節気の一つ。秋分より十五日前、九月八日頃。このころになると秋の気配が濃くなり、露けくなってくる。

2021年9月6日月曜日

秋ぐもりCT室へ行く廊下

秋ぐもりCT室へ行く廊下

血液検査、尿検査、午後にはCT検査で廊下をゴロゴロと。
あきぐもり しーてぃーしつへ ゆくろうか
季語:秋曇(あきぐもり)
秋の曇り空のこと。「春に三日の晴れなし」というが、秋の天気も変わりやすく、晴れ日と曇りの日が短い周期で入れ替わる。

2021年9月5日日曜日

朝霧に光さしくる窓辺かな

朝霧に光さしくる窓辺かな

朝霧に朝日がさしてきて、部屋が東向きだとわかりました。
あさぎりに ひかりさしくる まどべかな
季語:朝霧(あさぎり)
秋、細かな水の粒子が白い煙のように立ち込める現象。同じ現象は秋ばかりではなく春にも起こるが、これは霞(春の季語)と呼ぶ。遠くのどかににたなびく「霞」に対して「霧」は冷やかに立ちこめる。

2021年9月4日土曜日

秋冷の屋上烏がきている

秋冷の屋上烏がきている

窓から見える小雨降る病棟の屋上に烏が一羽。
しゅうれいの おくじょう からすがきている
季語:秋冷(しゅうれい)
秋も終わりに近づき、冬が迫ってくると肌に触れる物や空気をひんやりと感じることがある。この皮膚の感触が冷やか。人のものいいや態度にもいう。これにたいして、冬の季語「寒し」は体全体の感じをいう。

2021年9月3日金曜日

長雨や食べたきものはとろろ飯

長雨や食べたきものはとろろ飯

秋雨前線から冷たい雨が降る日とろろ飯が食べたくなった。
ながあめや たべたきものは とろろめし
季語:とろろ飯(とろろめし)
山地に自生する自然薯や、畑で作る長薯、大和芋などを卸し金で卸し、更に擂鉢で擂ったものがとろろである。それに出し汁を加えればとろろ汁ができる。青海苔や葱などの薬味を散らして頂く。麦ご飯にかければ麦とろである。消化がよくてお年寄りにも好まれる。  

2021年9月2日木曜日

腰痛は職業病や九月来る

腰痛は職業病や九月来る

毎日の看護、介護ありがとうございます。お体お大事に。
ようつうは しょくぎょうびょうや くがつくる
季語:九月(くがつ)
何より月を愛でる月である。朝夕はひんやりとはするものの、まだまだ残暑が厳しい。彼岸を過ぎれば秋は深まり、夜には虫の声も聞こえてくる。一方、台風が多い月で、日本各地に被害をもたらす。

2021年9月1日水曜日

静かさや一人の部屋の秋の朝

静かさや一人の部屋の秋の朝

安眠には、やはりなんと言っても静かなこと。
しずかさや ひとりのへやの あきのあさ
季語:秋の朝(あきのあさ)
立秋を過ぎると、残暑が厳しくとも、朝夕は爽やかとなる。秋の朝というとその頃の印象が強い。仲秋から晩秋にかけては肌寒さを感じる朝も多くなる。

2021年8月31日火曜日

叩かれてまた売れ残る西瓜かな

叩かれてまた売れ残る西瓜かな

西瓜は叩いた音で選ばれますが、残った西瓜は叩かれ損。
たたかれて またうれのこる すいかかな
季語:西瓜(すいか)
ウリ科蔓性の一年草である。球形のものと楕円形のものがあり、黒い縞模様が特徴的。果肉は赤色、黄色がある。水分を多く含み甘い。清水に浮かべたり、井戸につるしたりして冷やして食べる。

2021年8月30日月曜日

冬瓜のとろとろ眠気さそいけり

冬瓜のとろとろ眠気さそいけり

冬瓜の煮物の柔らかさ。今日から個室よく眠れそうです。
とうがんの とろとろねむけ さそいけり
季語:冬瓜(とうがん)
熱帯アジア原産のウリ科の一年草。果実は淡緑色、楕円形でとても大きい。熟して淡緑色の外皮が白いろう質におおわれた頃に収穫する。長い貯蔵に耐え、半年ほどももつという。煮食、葛あんかけ、汁の実などにして食べる。白い果肉は煮ると透きとおって涼しげ。淡泊な味わいで、独特の食感がある。

2021年8月29日日曜日

露草やはじめて買った虫めがね

露草やはじめて買った虫めがね

子供の頃はじめて虫めがねで見た露草の綺麗だったこと!
つゆくさや はじめてかった むしめがね
季語:露草(つゆくさ)
道ばたや庭先にふつうにみかける秋の草。貝の形の小さいがあざやかな青い花は、古くから染料にも使われてきた。月草、蛍草ともいう。

2021年8月28日土曜日

ちらほらと穂の出ておりぬ夕すすき

ちらほらと穂の出ておりぬ夕すすき

いつの間にか青芒の中にちらほらと穂がでてきました。
ちらほらと ほのでておりぬ ゆうすすき
季語:芒(すすき)
イネ科の多年草。月見のおそなえとして秋の代表的な植物。秋の七草のひとつでもある。若い穂はしっとりとして油に濡れたよう。箱根の仙石原などで銀色の穂がいっせいになびくさまは壮観である。

2021年8月27日金曜日

倒れてもまた起き上がり残暑なほ

倒れてもまた起き上がり残暑なほ

車椅子バスケット、ラグビー、超人的な動き!
たおれても またたちあがり ざんしょなお
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2021年8月26日木曜日

病床のうだり夕づく残暑かな

病床のうだり夕づく残暑かな

また暑さがぶり返して、ようやく夕方になってきました。
びょうしょうの うだりゆうづく ざんしょかな
季語:残暑(ざんしょ)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2021年8月25日水曜日

残る蝉緊急事態宣言下

残る蝉緊急事態宣言下

緊急事態宣言の地域が広がる中、蝉はまだ鳴いています。
のこるせみ きんきゅうじたい せんげんか
季語:残る蝉(のこるせみ)
立秋を過ぎて鳴く蝉のこと。盂蘭盆の頃の蝉の鳴き声にはまだまだ力強いものがある。夕方になると、油蝉などに混じってかなかなやつくつく法師も鳴き始める。秋も深まるにつれて蝉の声も弱弱しくなり、いつの間にか鳴き声もとだえてしまう。

2021年8月24日火曜日

秋暑し湯上がりの日はまだ高く

秋暑し湯上がりの日はまだ高く

順番が早くて風呂を出たのはまだ午後二時を回ったところ。
あきあつし ゆあがりの ひはまだたかく
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2021年8月23日月曜日

晴れるかも降るかもしれぬ処暑の風

晴れるかも降るかもしれぬ処暑の風

天気予報によると、晴れ間もあるが雨もある、らしい。
はれるかも ふるかもしれぬ しょしょのかぜ
季語:処暑(しょしょ)
二十四節気の一つ。立秋の十五日後で、八月二十二、二十三日ごろ。「処」は暑さが収まる意だが、実際はまだまだ暑い日が続く。台風が頻繁にやってくる時期にもあたる。

2021年8月22日日曜日

朝顔や猫は見向きもせずにゆく

朝顔や猫は見向きもせずにゆく

きれいに咲いた朝顔の前を見向きもせずに通り過ぎる猫。
あさがおや ねこはみむきも せずにゆく
季語:朝顔(あさがお)
朝顔は、秋の訪れを告げる花。夜明けに開いて昼にはしぼむ。日本人はこの花に秋の訪れを感じてきた。奈良時代薬として遣唐使により日本にもたらされた。江戸時代には観賞用として栽培されるようになった。旧暦七月(新暦では八月下旬)の七夕のころ咲くので牽牛花ともよばれる。

2021年8月21日土曜日

風渡る田の面あかるき稲の花

風渡る田の面あかるき稲の花

稲の花を実際に見たことはないけれど。
かぜわたる たのもあかるき いねのはな
季語:稲の花(いねのはな)
花穂に綿毛のような花を付ける。開花時間は通常十時~十二時、終わった花が田の面に浮遊するのは風情がある。農耕の民にとって稲の花は米の出来高と直結することであり、祈りを持ってみつめる花である。

2021年8月20日金曜日

借り傘を差せば重たし秋の雨

借り傘を差せば重たし秋の雨

傘を借りて差してみるとやけに思い?!という夢を見た。
かりがさを させばおもたし あきのあめ
季語:秋の雨(あきのあめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2021年8月19日木曜日

秋めくや雲間に覗く空の色

秋めくや雲間に覗く空の色

雨がやんだ後の空の色になんとなく秋の気配を感じました。
あきめくや くもまにのぞく そらのいろ
季語:季語よみがな
周辺の景色や空気が秋らしくなってくることを言う。目や耳や肌で秋の訪れを感じ取った感慨がこの季語の本意である。

2021年8月18日水曜日

狐雨音もなく立つ秋の虹

狐雨音もなく立つ秋の虹

突然降ってくる天気雨、止めば虹が現れそうです。
きつねあめ おともなくたつ あきのにじ
季語:秋の虹(あきのにじ)
秋に立つ虹のこと。夏の虹ははっきりと大空にその大輪を掛けるが、秋の虹は色が淡くすぐに消えてしまうことが多い。

2021年8月17日火曜日

渾身の一球や秋雨に消ゆ

渾身の一球や秋雨に消ゆ

土砂降りの甲子園、結末は降雨コールドゲーム。
こんしんの いっきゅうや あきさめにきゆ
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2021年8月16日月曜日

秋出水パトカーまでも立往生

秋出水パトカーまでも立往生

各地で線状降水帯が発生しパトカーも泥水の真っ只中に。
あきでみず ぱとかーまでも たちおうじょう
季語:秋出水(あきでみず)
盆過ぎの集中豪雨や台風がもたらす雨で河川の水があふれること。収穫を前にした田が台無しになることもある。

2021年8月15日日曜日

終戦の日の母はまだ十三歳

終戦の日の母はまだ十三歳

私が今あるのは、父母が戦争、空襲を生き抜いたから。
しゅうせんのひの はははまだ じゅうさんさい
季語:終戦の日(しゅうせんのひ)
八月十五日。昭和二十年のこの日、日本はポツダム宣言を受諾して第二次世界大戦は終了した。戦争の誤ちを反省し、平和の希求を確認する日。各地で戦没者を追悼する催しが行われる。

2021年8月14日土曜日

墓参りする少年や涼新た

墓参りする少年や涼新た

我が家のお墓参りもしてくれてありがとう、合掌。
はかまいりする しょうねんや りょうあらた
季語:涼新た(りょうあらた)
秋に入ってから感じる涼しさのこと。「涼し」だけでは、夏の季語となる。夏の暑さの中で感じられる涼しさではなく、「涼しく過ごしやすい季節」になってきたことをいう。

2021年8月13日金曜日

秋雨や経年劣化と言われし歯

秋雨や経年劣化と言われし歯

舌の上のころころ硬いものは歯でした。歳ですね。
あきさめや けいねんれっかと いわれしは
季語:秋雨(あきさめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2021年8月12日木曜日

雨に開く百合の蕾の白さかな

雨に開く百合の蕾の白さかな

窓の外に生えた百合の蕾が開いて白さが鮮やかです。
あめにひらく ゆりのつぼみの しろさかな
季語:百合(ゆり)
百合は夏、ラッパ形の香り高い花を咲かせる。白に紅の斑がある山百合、黄赤に紫の斑がある鬼百合、花が大砲の筒のような鉄砲百合など、原種だけでも百種以上を数える。「ゆり」の語源は「揺り」で、「百合」の字を当てるのは、ゆり根の鱗茎の重なりあうさまからきている。

2021年8月11日水曜日

秋暑し路地を曲がれば行き止まり

秋暑し路地を曲がれば行き止まり

近道と思って曲がった先は行き止まり!
あきあつし ろじをまがれば いきどまり
季語:秋暑し(あきあつし)
立秋を過ぎた後の暑さ。例年、八月いっぱいくらいは暑い日がつづく。いったん涼しくなった後で、暑さがぶり返すこともある。

2021年8月10日火曜日

雲は湧き溢れる夏の光かな

雲は湧き溢れる夏の光かな

夏の甲子園が始まりました。立秋は過ぎても球場は真夏。
くもはわき あふれるなつの ひかりかな
季語:夏(なつ)
四季の第二。春と秋の間で、暦の上では立夏から立秋の前日までをいい、天文学では夏至から秋分までをいう。一年中で最も高温・多湿で、日中が長い。

2021年8月9日月曜日

オリンピック終わってしまい秋の雨

オリンピック終わってしまい秋の雨

コロナ禍の猛暑の中のオリンピックが終わりました。
おりんぴっく おわってしまい あきのあめ
季語:秋の雨(あきのあめ)
秋に降る雨のこと。初秋に降る暑さを和らげる雨、台風がもたらす強く激しい雨、晩秋の冷たい雨といろいろあるが、秋雨前線による秋の長雨が印象深い。春の雨にくらべて寂しい風情がある。

2021年8月8日日曜日

ゆく夏や平和であれと祈りつつ

ゆく夏や平和であれと祈りつつ

オリンピックの閉会式を見ました。平和でなければならぬ。
ゆくなつや へいわであれと いのりつつ
季語:ゆく夏(ゆくなつ)
夏の終りである。果てる、終る、の語には物悲しい思いがつきまとう。帰省や避暑などが終わり、去り行く夏が惜しまれる。

2021年8月7日土曜日

立秋やキャラメルはみな溶けており

立秋やキャラメルはみな溶けており

立秋とは言え暑さは盛、ポケットのキャラメルは溶けてる。
りっしゅうや きゃらめるは みなとけており
季語:立秋(りっしゅう)
二十四節気の一つ。文字どおり、秋立つ日であり、四季の節目となる「四立」(立春、立夏、立秋、立冬)の一つ。この日から立冬の前日までが秋である。新暦の八月七日ころにあたる。実際には一年で一番暑いころであるが、朝夕の風音にふと秋の気配を感じるころでもある。

2021年8月6日金曜日

空蝉と聞く空襲の話かな

空蝉と聞く空襲の話かな

この時期になると空襲の話を聞いたことを思い出します。
うつせみときく くうしゅうの なはしかな
季語:空蝉(うつせみ)
蝉のぬけ殻のこと。もともと「現し身」「現せ身」で、生身の人間をさしたが、のちに、「空せ身」空しいこの身、魂のぬけ殻という反対の意味に転じた。これが、「空蝉」蝉のぬけ殻のイメージと重なった。

2021年8月5日木曜日

走れない歩くしかない酷暑かな

走れない歩くしかない酷暑かな

最も過酷な競技と言われている競歩を見ていました。
はしれない あるくしかない こくしょかな
季語:酷暑(こくしょ)
七月の末から八月の上旬にかけて、きびしい暑さになる。暑さの激しいことをいう。

2021年8月4日水曜日

眩しくてけたたましくて蝉時雨

眩しくてけたたましくて蝉時雨

あまりにも日差しが眩しくて木陰に来れば降り注ぐ蝉の声。
まぶしくて けたたましくて せみしぐれ
季語:蝉時雨(せみしぐれ)
夏、樹木などにへばりついてやかましく鳴声を立てる虫。多くの蝉がいっせいに鳴く騒がしさを時雨にたとえて蝉時雨という。

2021年8月3日火曜日

部屋中が緑陰となる真昼かな

部屋中が緑陰となる真昼かな

窓から差し込む真昼の日差しの照り返しは涼やかな緑色。
へやじゅうが りょくいんとなる まひるかな
季語:緑陰(りょくいん)
夏の日差しのもとのよく繁った木の陰をいう。日差しが強くなってくると緑陰の涼しさは何よりである。緑陰で読書をしたり昼寝をしたり、家族で食卓を囲んだりするのも楽しい。

2021年8月2日月曜日

言い出せぬ言葉がひとつラムネ玉

言い出せぬ言葉がひとつラムネ玉

ラムネを飲み終えてもなかなか言えない「ごめん」の一言。
いいだせぬ ことばがひとつ らむねだま
季語:ラムネ(らむね)
炭酸飲料の一つである。炭酸水に甘味やレモンの香を加えたもの。瓶の口に栓がわりのガラス玉がはめてあって、それを瓶の中へ押し込んでから飲む。のむ度に瓶とガラス玉が触れ合い、いかにも涼し気である。

2021年8月1日日曜日

炎昼や己の影を踏みしめる

炎昼や己の影を踏みしめる

真昼の影は真下に、己の影を踏みしめて夏に立ち向かう。
えんちゅうや おのれのかげを ふみしめる
季語:炎昼(えんちゅう)
真夏の昼間。炎天の炎と昼間の昼からできた言葉。昭和十三年刊行の山口誓子の句集名から広まったという。字の激しさや語感の強さが現代的な感覚を詠むのにも適す。

2021年7月31日土曜日

看護師の光る笑顔の腕の汗

看護師の光る笑顔の腕の汗

夏の介護は大変そう、いつもありがとうございます。
かんごしの ひかるえがおの うでのあせ
季語:汗(あせ)
皮膚にある汗腺から出る分泌物。暑いと盛んに出て皮膚を濡らすが、風が吹くと、汗が体温を下げので涼しい。

2021年7月30日金曜日

草取の後の一杯何にしよ

草取の後の一杯何にしよ

日盛の雑草の草取は大変、後の一杯を楽しみに黙々と。
くさとりの あとのいっぱい なんにしよ
季語:草取(くさとり)
田や畑、庭などの雑草を取り除くこと。また、その作業をしている人。夏は雑草も勢いよく成長し、いたるところにはびこる。暑いさなかにしゃがんだり腰を曲げたりして草取をすることは大変な労働だが、やり終えた後のすがすがしさは格別である。

2021年7月29日木曜日

土用の丑の鰻の蒲焼風

土用の丑の鰻の蒲焼風

年に一度は鰻の蒲焼を食べたいもの、鰻の蒲焼風で我慢。
どようのうしの うなぎのかばやき ふう
季語:土用(どよう)
春夏秋冬それぞれに土用はあるが、普通、土用といえば夏の土用のことである。とりわけ夏の土用が取り上げられるのは、陰陽五行や農耕と深くかかわりがあったと思われる。地方によっては、土用の間にしてはならないことなど様々な言い伝えがある。今でも土用の丑の日に鰻を食することなど、生活に深く結びついている。

2021年7月28日水曜日

逆光に灼かれてしまう夏つばめ

逆光に灼かれてしまう夏つばめ

リハビリの後外に出ると真夏の光の中を飛び交う夏燕。
ぎゃっこうに やかれてしまう なつつばめ
季語:夏燕(なつつばめ)
夏に飛ぶ燕である。燕は、春、南方から渡ってきて繁殖活動に入る。四月下旬から七月にかけて二回産卵する。雛を育てる頃の燕は、子燕に餌を与えるため、野や町中を忙しく飛び回る。

2021年7月27日火曜日

ナイターの高揚感や雨の月

ナイターの高揚感や雨の月

サッカーとソフトボールの試合はどちらも大接戦でした。
ないたーの こうようかんや あめのつき
季語:ナイター(ないたー)
夜間に照明をつけて行われる、野球・サッカーなどの試合。ナイトゲーム。

2021年7月26日月曜日

電光石火のスマッシュ光る夏

電光石火のスマッシュ光る夏

卓球の混合ダブルスすごい試合でした。
でんこうせっかの すまっしゅ ひかるなつ
季語:夏(なつ)
四季の第二。春と秋の間で、暦の上では立夏から立秋の前日まで(陰暦の4月から6月まで)をいい、天文学では夏至から秋分までをいう。一年中で最も高温・多湿で、日中が長い。

2021年7月25日日曜日

日盛りのタイブレーカー無観客

日盛りのタイブレーカー無観客

ソフトボールの白熱したゲームなのに無観客のスタジアム。
ひざかりの たいぶれーかー むかんきゃく
季語:日盛り(ひざかり)
夏の一日、最も太陽の強く照りつける正午頃から三時頃までをいう。人間も動物も暑さにじっと耐えるひと時である。

2021年7月24日土曜日

JUDOのメダル金銀夏の月

JUDOのメダル金銀夏の月

柔道の決勝は接戦の末、女子は銀メダル男子は金メダル!
じゅうどうの めだるきんぎん なつのつき
季語:夏の月(なつのつき)
夏の夜といっても暑苦さに変りはないが、古来より暑い昼が去って、夏の夜空に煌々と輝く月に涼しさを感じるというのが本意である。